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#924 生き急ぐ人たち

先日「ヒマの過ごし方」というnoteを書いた。その後、日本経済新聞で興味深い連載を見つける。

どうやら、「Z世代」と呼ばれる若者たちは(主語が大きいけれど)倍速消費を好むらしい。連動するように、ヒット曲のイントロはここ10年で半分以下に縮まったとのこと。

考えてみると、自分もエンタメ消費は倍速のものが多い。YouTubeは1.75倍速だしAudibleも1.6倍速以上、Voicyも1.5倍速だ。Spotifyに限って言えば等倍だけれど。

きっかけは15年ほど前、職場の先輩からドラマの録画は倍速で見ると聞いたことから。理由は「時間がもったいないから」だそう。当時はハードディスクの録画機が登場した頃で、倍速再生のはしりだった。夜9時のドラマを9時20分頃から追っかけ再生し、ちょうど10時には追いつくという視聴スタイルを聞いて、「頭いい!」と感動したものだ。

あれから15年。当時と比較して世の中のデータ量=コンテンツ量が数十倍数百倍になった現在。そりゃ、倍速消費したくなる気持ちもわかる。なんせ消費してもしても決して消費しきれない、溢れ出るほどのコンテンツ量なのだから。人生5〜6回分くらい無いと追いつかないだろう。 

その結果として、答えを早く求めがちな傾向もある。まるで多忙な上司に報告するかのように、結論から先に言わないと、その先消費してもらえないようなコンテンツが増え、その結果としてのゼロ秒イントロ。早送りして答えを確認することに慣れすぎてしまった弊害。

上記記事では、Z世代は「コスパ」ならぬ「タイパ」を重視しているとのこと。タイパとはタイムパフォーマンスの略で、いかに時間あたりの消費を増やし、効果を上げるということか?記事の分析では先の見えない社会が影響しているのでは?とのこと。より少ない時間で効果を上げたいとの思惑があるらしい。

なんだかせわしない世の中になったものだ。前回のnoteにも書いたように余裕も必要なのかも、、、と思ったら今日の記事では余った時間を豪華に使うことも書かれていた。


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