やりたいことが見つからなかった就活生の自分に「大丈夫!俺は何一つとして後悔してないぞ!」と大声で伝えたい。
「あ、今日で仕事辞めて1年経ったのか。」
会社からの帰り道、ふと思い出した。
3月といえば就職活動が解禁になるとき。
お昼を食べに行っている大学もスーツ姿の学生で溢れている。
『どこがいいかなんて分からないよね~』
『頑張るので働かせてください!って感じ。』
大学生の会話を思い出して、その気持ちも分かると思いながら自分の就活はどんなだったかなぁと歩きながら思い出した。
就活解禁前夜
「俺、メーカーに就職するのはやめようと思うんだけど...。」
就活解禁を控えた前夜、親に電話した。
工学部機械工学科というゴリゴリの理系に進んだ僕は進路に悩んでいた。友人の多くは大学院に進学するか、メーカー(車やポンプのような機械の部品をつくる会社)に就職をする。というか、そういう仕事に就きたくてこの学科に進学するんだと思う。
『奨学金は返せるんかいね?』
「うん。まぁ...。なんとかなると思う...。」
就活の準備をする中で感じていたのは「この仕事がやりたい!」がなかったこと。やりたい仕事かどうか判断するのに、あまりに情報も経験もなさすぎる。それでも、機械のメーカーで働いている自分を想像できなかったし、自分のやりたいこととは違うと感じていた。
「でも、違うなと思いながら仕事はしたくないし、長続きしないと思う。」
これだけは分かっていた。
(当時の自分にとって)安定の道であるメーカー就職をしないと決めるのはとても怖かった。さて、どこで働けばいいんだ...。
色々な企業の説明会を回る。
メーカーへの就職が選択肢から消えただけで
やりたい仕事が見つかった訳ではない。
とにかくいろいろな企業の説明を聞いて回る。
ホテル、レンタカー、農協、テレビ局、スーパー...と、理系も文系も関係なく色々な企業のブースを回って話を聞いた。
中でも面白そうだと感じたのが「広告業」だった。
「情報を伝えて知りたい人に情報を届けるか。面白そう。」
何がやりたいのか分からないからこそ、様々な業界の人に出会えるチャンスがある広告業で自分がやりたいことのヒントを見つけようと思った。
「人と話するのも好きだし、営業やろう。」
当時は就活をするための資金を貯めていたわけでは無かったので、県内で広告をやっている企業を受けた。3社受けて1社内定をもらえた。入社を決めた。
モチベーション高く、入社した4月
新卒で入った会社は、とても刺激的な会社だった。
地元ではNo.1の利用者数を誇るブログサービスを運営する会社で、広告配信、記事広告、ブログ講座、イベント開催など業務内容は様々だった。
そして、情報発信を通じて地元を元気にするという理念の会社だ。ノウハウを学んで、やがては出身地である島根に帰って何か事業ができればいいなという野望を抱いていた。
お客さんはブログの利用者である地元の経営者。
1人で経営している工務店や地元の海産物を活かした料理を提供する料亭、親子で運営しているみかん農園、エアコンを1円で売るという家電屋さんなど、この土地で生まれ、育ち、仕事をしている色々な方と会った。
何か商売繁盛の力になれないか。お客さんの業界について調べて考えて提案して毎日を過ごした。そのお陰で、働くうちにその土地が好きになったし、世の中には良い人、面白い人、ちょっと意地悪な人、本当に色々な人がいるんだなぁと思った。
お客さんと会って話をするのはとても楽しかった。
ただ、僕の"好き"は「売ること」ではなかった。
ノルマを達成するためにお客さんに会う。
ノルマを達成できず月末に少し落ち込む。
「何をどうやって売るか」
形のない商品を売るのは本当にアイディア勝負だと知った。
自分でアイディアを出さなければ売ることができない。何を売るか考える、終わりの見えないミーティングが苦痛になっていた。朝起きるのが辛くなった。
これは人生の無駄使いではないかと思い始める。
先輩が転職をする。転職を考え始めた。
その4ヶ月後。会社を辞めた。
それからは、下記の記事に書いてあるように、色々あって今は東京でwebエンジニアとして働いています。
→実務経験ゼロからWebエンジニアになるまでの5ヶ月間。
この一年、家族や友人には本当に
お世話になりました。今はとても幸せです。
何かを期待してその世界に飛び込むけれど、欲しいものは手に入らないかもしれない。でも、何かを期待し続けて行動し続けることは無駄ではなかったと今は思います。
当時、ブログを毎日書き続けていたおかげで今も文章を書くことが好きです。色々な人に会ったおかげで色々な考え方があるよなぁと受け入れられるようになりました。お世話になった人が住む土地へ遊びに行けるという楽しみができました。
全てが今に活きています。自分が納得できる道を選んで良かったと思います。これからも悩んで悩んで、色々なことをやろうと思います。地元に還元するという野望もまだあります。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
最後にずっと好きで聞いていた「光芒」の歌詞を載せます。
光を求め 歩きつづける
君の情熱がいつの日か
誰かにとっての 光となるでしょう
誰かにとっての 兆しとなるでしょう
ー光芒 B'zー
それでは!