【映画レビュー】「ホリデーロード4000キロ」(1983年 アメリカ)~入手困難のブラックコメディ決定版!!これが本当のデスロードだ!!!~
【タイトル】
「ホリデーロード4000キロ」(1983年 アメリカ 98分)
監督 ハロルド・ライミス
原案、脚本 ジョン・ヒューズ(『ナショナル・ランプーン』に収録された短編小説「Vacation '58」)
出演 チェビー・チェイス、ビヴァリー・ダンジェロ
【はじめに……】
先日、紹介したコメディ映画「お!バカんす家族」(2015年)の原点となったコメディ映画「バケーションシリーズ」の第1作目である『ホリデーロード4000キロ』。
私はどうしても、この映画が観たかったのだがDVDは既に廃盤……。
中古でも高騰価格になっており、さすがにお財布さんが許してくれない金額に。
もはや、視聴が困難な状態であった……。
もう観る手段がないと諦めていた2020年の夏。
私は東北地方のA県を旅していました。
すると、そこで昔はレンタルビデオ店だったと思われるアダルト系DVDショップを発見。
ここでは、レンタル落ちした中古の映画DVDとVHSが一本500円で投げ売りされていました。
※道中でよく見かけるアダルト系DVDショップは、元はレンタルビデオ店だった場合があり、その頃に置かれてあったレンタル用のビデオを投げ売りしていることがある。
なにか掘り出し物はないかと眺めていると、なんと「ホリデーロード4000キロ」のVHSを発見!
即、購入しました。
まさか……視聴困難になっていた映画のビデオを入手できるとは……。
まるで映画の神様が降りて来てくれたようで、嬉しかったです。
【あらすじ】
ごく普通の家庭であるグリズウォルド一家。
休日は車で遊園地「ワリーワールド」まで4000キロの旅をする予定だったのだが、初っ端から車が大破。
中古のダサいワゴン車で旅することに。
更に、旅の途中で親せきのおばさんを家まで送ることになったのだが、そのおばさんが道中で死亡……。
ぶっちゃけ、ありえない。
このように旅先で、次々とグリズウォルド一家にありえないトラブルが続出。
やがて、父・クラークはトラブル続きで正気を失い、次第に狂気に染まっていく……。
様々なトラブルを乗り越えて、ようやくグリズウォルド一家は念願のワリーワールドに到着するのだが……。
そこで待っていたのは、予想外の展開だった……。
【感想】
面白いおバカ映画でした。
ですが、旅の途中で死亡したおばさんの遺体を家の前に放置し、何事もなかったかのように旅を続けたりと、笑うに笑えないブラックなギャグがあり、遊園地に向かうまでのトラブル続きで、徐々に狂気に染まっていく父・クラークの姿が「シャイニング」のジャック・ニコルソンみたいで怖かったです……。
【ラストのネタバレあり】
ついに到着したワリーワールドだったが、なんと休業中だった……。
我慢の限界だった父・クラークは、とうとう大爆発。なんと拳銃を持ってきて従業員を脅し、遊園地を無理矢理営業させたのです。
これには、妻と子供たちもドン引き。
銃を構える父と一緒に乗り物に乗る子供たちのなんとも言えない表情が悲しい……。
まさに衝撃のラストであった(一応は、ちゃんとオチがあってキレイに終わりますが)
家族のためを思ってやったことが全部、裏目に出て、正気を失っていく父・クラークの姿と、死体遺棄や拳銃など、ファミリー向けのドタバタコメディ映画にしては過激がすぎるブラックコメディ映画であった……。
おばさんの遺体を放置し、銃を持った父と遊園地を楽しめるわけがあるか!?
でも、まあ、苦労して入手した甲斐がありました、はい(苦笑い)