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”分断された現代”の必読書「内向的な人のための スタンフォード流 ピンポイント人脈術」


近頃、「内向的」という言葉がちょっとした話題になっている気がします。
大辞林によると、”心のはたらきが内向性であるさま。内気。”とあります。
”外向的”の対義語で、意識が外よりも内に向いているイメージなのかなと思います。

かくいう私も、バリバリの内向的人間です。人付き合いも苦手です。

なので私にとって、人脈術は常に大問題で、藁をもすがる思いで手に取ったのが今回の、「内向的な人のための スタンフォード流 ピンポイント人脈術」という本です。

世界最大級のニュースメディア「ハフポスト日本版」編集長である竹下隆一郎さんによる初の著書です。それでは読んでいきましょう!

〜目次〜
◯「苦手な人」と我慢してつき合っても意味が無い
◯スタンフォード流「7つの人脈術」
◯「好きな人」とお金の関係になって、プロ同士の関係をつくる
◯”分断された現代”の必読書

◯「苦手な人」と我慢してつき合っても意味が無い

第1章では、「ピンポイント人脈」の時代と題して、名刺を配りまくったり、広く薄い関係を持ち続ける”人脈モンスターの時代の終焉と、ピンポイント時代が必要になった現代の背景を丁寧に述べられています。

その中で、著者の竹下さんは、ピンポイント人脈を非常にシンプルな一言で、”直感的に一緒にいて心地よい”と思うかどうか。と説明しています。

それは同時に、苦手な人に対して、無関心でいること、苦手な人と付き合わないこととも説いています。どんなに苦手な人がいても、「好きな人」とつながっているだけで、「苦手な人」と繋がらなくなる。好きな人を見つけることは、これまた、自分とは合わない人と「共存」するコツであるということです。この辺はよく考えれば当たり前だけど、意外とその境遇にいるときづかないなぁ、とウンウン頷きながら読んでいました。

◯スタンフォード流「7つの人脈術」

第2章はライフハック的な部分になります。著者がスタンフォード大学への留学の経験をもとに、ピンポイントで人脈を作る術を7つにまとめています。

中でもすぐ実践に移したのは、「名刺交換をせずに会話を始める」という部分。
日本の場合、ビジネスにおいて挨拶は、名刺交換から始まりますよね。そのため会話も事業のことや肩書きのことなど、名刺に書いてある情報での話題になりがちです。そうならないために、あえて名刺に書いてないスモールトークをすることで親密度を高める、というもの。

ここで書かれている”スモールトーク”をメモしておくコツが、めちゃくちゃ実践的なんです!それがコチラ。

①仕事や研究テーマについて
ここでは何に自分が情熱を傾けているのか。をより具体的にかく。
②食べ物について
お気に入りの店、看板メニュー、特徴など
③自分が相手に聞きたいことを少なくとも3つ以上

↑これらを、事前にA4用紙にメモしておくということです。

自分の話になりますが、よくパッと人と会う時に何を話してよいか、わからなくなってしまうときがあります。それは緊張してあたふたするという側面もありますが、内向的な人にとっては、”名刺以上の情報に興味が湧かない”という側面もあるかと思います。そんな私にとって、多少機械的でも話す内容、聞く内容を決めておく、というのは非常に便利だと思いました。

◯「好きな人」とお金の関係になって、プロ同士の関係をつくる

”お金は、「個人」同士のつながりをチームに昇華させるための秘密のスパイスなのです”

第3章の中で、ピンポイン人脈をより濃いものしたり、よりよいチームに作っていくためのポイントとして、本当に親密な関係になれるかどうかは、お金の関係になってみると意外とわかるということが書かれています。

報酬を払ったり受け取ったりする瞬間、それぞれがプロフェッショナルなチームになる、こういう時にどうなるのかが非常に大事なポイントだと思います。

この人ともっと関わりたい、チームを作りたいと思ったらお金で仕事を依頼してみる。気軽なものでも、始めてみると面白いかもしれません。


◯”分断された現代”の必読書

僕はこの本を、内向的な自分にとっての救いになる、と期待して読み始めました。
しかし読んでみて思ったのは、「自分が内向的だと思う」人以外に読んで欲しい!ということです。

タイトルだけで判断すると、自分が内向的だと思う人しかこの本をとってくれない。それが本当に勿体無い。
この本を、これからの時代を生きる全ての人に手に取ってほしい。
なぜなら、この本は内向的な時代に生きる我々にとっての必読書だと思うからです。

著者の竹下さんは、あとがきで現在の世界情勢について述べられています。

”いま、世界各地では「分断」が起きている、と言われています。
たとえばアメリカではトランプ大統領が自分の支持者と、それ以外の市民、メディア、政治家を「敵と味方」に分けるような発言を繰り返しています。(省略)
限られた「仲間たち」と一緒に狭い場所に閉じこもって、お互いがお互いを遠ざけるている。つながるどころか、時には憎しみあっているー。

これは世界情勢に限った話ではなく、
今の日本で、まさに同じ状況が起きている。

一つの組織で同じ釜の飯を食う運命共同体な時代から、在宅ワークやフリーランスなどに代表されるように、個々がそれぞれの場所で活躍する時代になりました。そういった人達が今までの日本の慣習や文化を批判しあう場面もよく見受けられます。逆もまた然りです。

そんな時代に取り残されてしまう人達もまた少なくない。

お互いが内向的になっている状態が続くうちは、日本は前に進めないと思っています。

この本を読んで、”内向的バンザイ!”だけで終わってしまうのは非常に勿体ない。

著書でも述べられていますが、日本は明治以降、戦後、バラバラになった国を復興する為、集団主義的な教育、組織を作り上げました、そのお陰で今の日本があることが紛れも無い事実であり、その時代にはそれは必要なことでした。

そして今は、少し崩して、新しい世界をつくるフェーズにある。そんな時代に必要な人との繋がり方、それがこの「内向的な人のための スタンフォード流 ピンポイント人脈術」にはあるのだと思います。

お読み頂きありがとうございました!

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ところで、冷静に考えると、”なんでネットメディアがわざわざ本を出すの?
と思いません?
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自分も所属させて頂いている朝活コミュニティ「朝渋」でも、
5月16日(木)に著者の竹下隆一郎さんをお呼びしたイベントが開催されるそうです!自分も参加しようと思います!↓


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