また増えたのか(リストカット)
また増えたのか
このまま音を切って走り続けていられたのに
耳に触れ続ける風を失って
お前はまた磨り減った言葉を借りる
私の気も知らないで
回路でもない、心でもない
夢のような液体が欲しいのか
喉を潤さず、声を奪うだけだぞ
お前を慰める指にもなると勘違いしているが
それはお前を指差し、首を締めるためだ
早く出てこい、そんな所から
泳ぎ続けることに疲れたのなら
宿り木のように私の腕を掴んでいい
私には望みがある
私だけに聞こえてもいい願いだ
そしてお前は生きろ
この苦しい、暗い世の中を
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?