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2021年 全日本選手権MTB XCO男子エリート レースレポート

MTBのXC(クロスカントリー)競技ってたくさん全日本選手権があるからややこしいですよね。
今回はXCO(クロスカントリーオリンピック)の全日本選手権のレースレポートです。

片道1,000km、11時間半

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、XCOの全日本選手権も日程や場所の変更があった。
最終的には愛媛県八幡浜市での開催となり、今回初めてウワサの八幡浜に上陸した。

選手サポートの兼ね合いもあり営業車に荷物満載にしての陸路移動となったが、いやはや果てしない長旅であった。
金曜日を終日移動日にあて、給油休憩ワンストップで11時間半もかかった。

滋賀県大津SAでやっと道程の半分程度であったが、それでもまだ残り450kmである。
もう残り450kmかと一瞬思ったが、いやちょっと待て450kmもあるぞ、と。
感覚がおかしくなる。

試走、国内屈指のタフコース

毎年UCIレースが開催されている八幡浜のコースは、常設コースということもあり非常によく作り込まれていた。
上りも下りもタフで、危なくは無いが速く走るのは難しい。

幸いなことに天気に恵まれてコースは完全ドライ、レース本番の日曜も晴れ予想であった。
乾き過ぎてバフバフな粉っぽい路面となっていた。

試走開始時はタイヤをPIRELLI SCORPION XC RC LITE 29×2.2を前後1.3Barでセッティングしていたが、乾いているが砂が浮いて滑りやすい路面状況と、所々で露出する角の立った岩でのサイドカットのリスクを考慮し、試走途中でSCHWALBE ROCKETRON 29×2.25を前後1.25Barにセッティング変更した。
結果として、試走インプレッションからこの変更は間違いなかったと考えている。

シングルナンバーゼッケン、最前列スタート

全日本選手権のゼッケンナンバーは直前のナショナルランキング順となるが、今大会の自分のゼッケンナンバーはなんと8であった。

憧れのシングルナンバーゼッケン

レースの招集、コールアップの際、ランキング上位8名はMCからチーム名と名前を読み上げられて最後に集団先頭に並ぶ。
今まではそれを後ろから眺めている立場であったが、なんと今回は自分が呼ばれる立場となった。
少し前まで雲の上の存在だった強豪ライダー達を横にスタートラインに並んだ。

1列目、写真右端に私

14時号砲。
ペダルキャッチも問題なく、7〜8番手でシングルトラックに突入。

半周ほど走ったところでふっと手元のGarminを見るとパワー値が表示されていないことに気付く。
稀にあるペアリングトラブルがこんな時に・・・と思ったが、どうすることも出来ないため諦めて走り続ける。

電池蓋無くなっとるやん

レース後に気付いたが、ペアリングトラブルではなく、根本的に電池が落ちていた。
何かの拍子に蓋が取れてしまったようである。
レース中に気付かなくてよかった。
もし気付いてたら気になってレースに集中出来なかったと思う。

そうこうしてる内にU23とエリート数名が後ろから追い付いてくる。
パックになりペースを維持して周回を進めるが、だんだんと離されてエリート10番手となる。

さらに5周目途中で後方からものすごい勢いで追い上げて来た松本駿選手にパスされるが、最終週に入る舗装路上りで再度パスし再び10位。
そしてシングルトラックに入ったところでコース脇にうずくまるエリートカテゴリのライダーを1人パスし9位まで浮上。

この9位を守りたい気持ちに駆られるが、悔いを残さないためにひたすらプッシュを続けた。
8位とのタイム差を縮めつつも、追いつくところまでは至らず、そのまま9位でゴールとなった。

夢の一桁順位、UCIポイント獲得

全日本選手権MTB XCCに続いて、今回のXCOでもシングルリザルトを獲得出来た。
差が付きづらいXCCだけだとまぐれ感もあるが、実力が如実に出るXCOで9位が取れたことで、少しだが自信に繋がった気がする。

そして、このXCOでも9位となったことで10位までに付与されるUCIポイントを10ポイント獲得した。
これでXCCの5ポイントと合わせて15ポイント。
来シーズンはUCIポイント所持者の特権である前列スタートが約束された。

ゴール直後に近づく人影

ゴール直後、すぐに近寄ってくる人影が。
「詫間選手で間違いないですか?」
すぐにピンと来た。
「ドーピングのランダム検査対象になりました。」
ついに来た。

そしてこれがレースよりも長く厳しい戦いの始まりだった・・・

リザルト

カテゴリ:XCO男子エリート
コンディション:ドライ
距離:3.91km×6Laps=23.46km
出走:55名
DNF:0名
DNS:3名
リザルト:9位

使用機材

Frame:NESTO PROTOTYPE
F.Fork:SR SUNTOUR AXON WERX34 Boost 110mm EQUALIZER
Components:SHIMANO XTR M9100 36×10-51T
Brake Pads:Vesrah BP-052 CrossCountry
PowerMeter:Stages Power meter XTR M9100 Race
Wheel:P&P COMPONENTS WH-C1600M
Tire:SCHWALBE ROCKETRON 29×2.25 前後1.25Bar
IndoorTrainer:SARIS H3 Direct Drive Smart Trainer

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