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読書31 『家族シアター』
辻村深月著
・「妹」という祝福
姉は「真面目な子」だった。「イケてない」ことの裏返しで、学校では似たような地味なメンバーと一緒にいる。中学時代はそんな姉が恥ずかしかった。
・サイリウム
『中央線を愛する中野系庶民派アイドル』ミントガールズの会員ナンバーの俺。姉は派手なバンドの追っかけギャルをしている。23歳にもなって、「バンギャ」は痛いらしく「オバンギャ」と言われているらしい。
・私のディアマンテ
高校生の娘も夫も頭がいい。兄嫁は頻繁に連絡して来ては自分や娘の自慢話をしてくる。いつもは兄嫁の言いなりの私だったが・・・。
・タイムカプセルの八年
息子が小学校六年生の時、仕方なく「親父会」のメンバーになった。面倒なことには関わりたくなかったのだが・・・。
・1992年の秋空
妹は科学が好きでかわい気がない。小学生の時、逆上がりの練習につきあうことになった。「明日もつきあって」と言われ約束をしたが・・・。
・孫と誕生日
長男家族がアメリカから帰って、農作業で使っていた小屋に新居を建てたいと言う。一人娘がいるが、インターナショナル・スクールでうまくいかなかったため、小学校に馴染めるかを心配していた。
・タマシイム・マシンの永遠
息子ができて、実家に帰省する。疎遠になりつつあった実家を息子が隔たりをなくしてくれた。ドラえもんのタマシイム・マシン。
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どのお話も家族に関わります。普段、疎ましく思っていても、気になってしまう。他のひとから傷つけられたらなおのこと。そこで気づく自分の気持ち。そして、相手の気持ちもわかります。心が温かく、ホッとなるお話ばかりです。
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