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コロナ禍で風邪を引いて感じたこと

誰から謝りに行けばいいんだろう。。

40度近い高熱が出たとき、一番最初にその事を考えた。

その日は家族に会い、前の週の金曜まで普通に出勤していた。

高熱の症状以上に心と身体に息苦しさを感じた。

自分が周りの人から遠ざかっていきそうで、とても怖かった。

次の日、近くの病院で初めての車内診療を受けた。

車内と言っても、医師と患者がドアの窓越しで診療するというものだ。

担当医師は穏やかな態度で診察してくれたものの、不安と申し訳なさは体調以上に全身で感じるものがあった。

結果は風邪と診断されたが、どうしても心配が抜けきれずPCR検査をお願いした。




そして2時間後に保健所へ車で向かおうとしたその時だった。

あれ、ベッドから全然起き上がれない。。

一度帰宅してすぐに横になり、その間に熱が上がっていたのだ。

おそらく40度近くはあったと思うが、フラフラ状態のまま車を運転しなんとか保健所にたどり着き、PCR検査を受けた。

今回風邪を引いて、これが一番辛かったと思う。

バスや電車など公共交通機関は当然使えないし、タクシーを呼ぶにも呼べない、周りの人に送迎してもらう訳にもいかない。

幸いにも自分には近くで暮らす家族がいたのでその後の食事面はなんとかなったが、もし身寄りが無ければ生き延びるのもしんどいと思う。

結果的にPCR検査は陰性で、インフルエンザの検査も陰性だった。

平熱に下がるまで会社を休み、結果的に元気に復帰することができた。

しかし、復帰してから2〜3週間は何かしらイジられることが多かった。

復帰直後のランチであまり食べれない時に「まだ悪いんじゃないの?」
ニュースでコロナ患者の報道がある度に「本当に大丈夫?」
体調が優れないと言う他の人から「あなたのが移ったのかもしれない」

ジョーク交じりではあったが、言われるたびに心は確実に傷ついていった。

その傷は復帰して数ヶ月経った今も、ときどき思い出してしまう。

そして「本当に自分はもう大丈夫なのかな」と不安に駆られる。

いまコロナ渦の社会で、日々の感染者数ばかりがメディアで取り上げられ話題になっており、それは事実で深刻な状況なのは変わりない。

しかしその陰で、数字には現れない、ただPCR検査を受けただけの人や、体調を壊してしまった人、もともと病気がちの人など、関係ない人たちにまでコロナに関するハラスメントが増えているのではと思っている。

もしそういう人が周りにいるのであれば、優しく声を掛けてほしいし、可能な限りコロナの話題を当人に振らないなどの配慮をしてほしい。

この声が一人でも多くの人に届いたら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

#いま私にできること #エッセイ #コロナ

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