意識的なデジタル・デトックス ーアナログメモの活用
ちょうど2年前、整備済みで販売されていたiPad Air3を購入してから今日まで、自分の中で劇的なペーパーレス化が進んだ。
Good Notesで講義のメモをとり、Notionで蓄積しておきたい情報をまとめ、タスク管理や買い物リストはApple純正のリマインダーやメモ帳を使って…といった具合に、もはや紙とペンが出てくるタイミングはほとんどない。
しかし、それでも私は、小さなリングメモとuni-ballのボールペンを愛用している。
これには、「強制的なデジタル・デトックス」という意味合いを込めている。
とくにアナログメモが役に立つのは「就寝前」である。
私は、寝る2時間から1.5時間前にはスマホ・PC・iPadの画面を見ることをやめ、意識的に目を休めるようにしている。
そんなとき、ふと思いついたアイデアやタスク、はたまた就寝前の読書で書き留めておきたい言葉や考えに出会ったときなど、「パッとメモをとりたい」という衝動に駆られた際に、どうするか。
ここで、アナログメモの出番である。
書き分けのルールやページの使い方はとくに決めておらず、思い立ったときにさっと手にとって書く。
To doリストや読書メモ、ギター機材の組み合わせなど種々雑多な内容で、とても美しいメモだとは言えない。
しかし、次の日の朝、「マイブリーフィング」と題して1日のスケジュールを確認するときに、昨晩書いたメモをしかるべき場所に転記する。
たとえば、To doリストなら、大学・プライベートなどジャンルごとにリマインダーに登録する。
読書メモや気づきであれば、Notionにまとめ直す。
このように、「自分の財産としての情報を、一時的に保管する」という役割を果たすのが、アナログメモとボールペンである。
そのほか、旅行など「できるだけ荷物を減らしたいが、移動中に学術書を読んでメモをとりたい」というようなときにもアナログメモが活躍する。
iPadは軽いがかさばるため、小さなメモでさっと読書記録を作り、帰ってからGood Notes5に転記する。
二度手間ではあるが、かえって必要な情報を厳選することにも繋がり、結果として質の高い読書ができているように思う。
とくに、学術書を読むときは自分の研究の参考・引用のためという意味合いが強く、簡潔に要点を押さえてメモをすることで、自分の主張を効果的に、
そして引用を冗長にすることなく論ずることができている。
結局、どれだけデジタル化が進んでもアナログの「さっと取り出してパッと書ける」というメリットは生き続けるのだなぁ…