文系大学院生の定額課金リスト.202311版
本noteでは、2023年11月末時点で筆者が定額利用している・定額で支払っているものをまとめてみた。
以下、年間で引き落としになっているものと、月額とに分けて記す。
年間:全6件
Paperpile(35.88$/年)→論文管理
論文の収集・講読は、修士論文を書き上げるためには必須の作業である。
この、学問にかかわる全ての人にとって必要な作業にフォーカスしたのが、このPaperPileというサービスである。
iPadを使い始めた2020年、学部2年のときにこの動画に出会い、Paperpileの存在を知った。
ちょうど、コロナ禍でオンライン授業がメインとなった時期とも重なり、Paperpileは、筆者の生活にしっかりと馴染んでいった。
具体的には、成績評価のためのレポート課題が増えたこと、また、外出自粛等により、大学図書館を使っての資料収集が難しくなったことがある。
そうしたなか、さまざまな研究機関がPDFで公表している論文にアクセスすることで、効率的に・また確実に文献収集をすることが可能になる。
そして、自分のレポート作成に必要だと考え、収集した論文を一元管理できるのが、Paperpileである。
このサービスの肝は、なんといってもGoogle Scholarとの連携機能だ。
Chromeの拡張機能としてPaperpileを入れると、スカラーの検索結果から、ワンクリックで論文をダウンロードし、さらに書誌情報等を取得してくれる。
また、ローカルに保存してある論文も手動でアップロードできる。
これらは、Google Drive経由でバックアップ・同期され、iPad版のアプリでも表示・閲覧が可能となる。
なお、iPadで論文を閲覧するためには、PDFを一度ダウンロードする必要がある。
iPadのストレージを消費するが、これによりオフラインでも論文が読めるようになるほか、論文のダウンロード先を一元化できるというメリットがある(PC版では、論文はブラウザ上で表示される)。
電車通学をしている筆者は、車内にいるおよそ30分間(往復で計1時間)、iPadにダウンロードした論文を読み、要点をGood Notesにまとめている(もちろん、紙媒体のものを読むこともある)。
Paperpileは、
1:研究室や自宅で、PCを使用して論文を探し、Paperpileに落とす
2:iPadにDLして、通学中に読み込む
3:得られた情報を、修士論文の下書きに反映させるという
4:下書きを踏まえて、さらに論文を収集する
という一連のサイクルを構成する、ひじょうに重要なパートナーだ。
iPadさえあれば、混雑した電車の中でも、できるだけ荷物を減らしたい旅行先でも、いたるところでインプットが可能になる。
Paperpileなしでは、もう論文は書けない気がしている。
日本文化人類学会(6000円/年)
文化人類学を専攻する筆者は、大学院に進学してから学会員となった。
誰でも会員になれるというわけではなく、既存の会員からの紹介というかたちで入会が承認される。
筆者は、指導教員に署名と捺印をいただき、無事入会することができた。
会員になると、年に4回発行される学会誌『文化人類学』を受け取ることができる。
卒業までに、学会誌『文化人類学』に研究ノート的なものを載せられるように、研究に打ち込んでいきたい。
Amazon prime(Prime Student価格:2450円/年)→ショッピング、娯楽
言わずと知れたAmazonプライム。
2年ほど前まで、学割プランがあることを知らずに使っていた。
おもに、物品購入とAmazon Photosの利用がメインである。
また、特典のひとつであるPrime VideoやPrime Readingも活用している。
Primeでは機能や対象作品が制限されているところもあるが、付帯サービスだと思えば、かなり充実していることがわかる。
映画も電子書籍も、さらには音楽も、それに特化したサブスクサービスを契約してまで楽しむ気にはならない筆者にとって、これくらいがちょうど良い。
とくに映像作品について、筆者は次々と新しいものを視聴していくというよりはむしろ、気に入った作品を何度も繰り返し見ることがおおいため、Netflix等「見られる作品数」を売りにしているサービスでは、コスパが悪いということもいえる。
最近のお気に入りは「マトリックス」シリーズである。
きっかけは、2年ほど前に履修した哲学の授業だ。
AI等の技術革新により、我々が自明のものとしていた「人間と機械の差異」や「現実と虚構の差異」などという前提が崩れ始め、「人間とは何か?」という問いが発生している。
一作目は1999年に公開されたようだが、20年以上たった現在でも、いやむしろ、現在だからこそ強いメッセージ性をメッセージ性をもっているように感じる。
いつの間にかPrime対象作品ではなくなってしまったが、トム・ハンクス主演の「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズも大好きだ。
史実とフィクション、秘密結社などいわば「都市伝説」が巧妙に入り混じり、「現実ではないが、限りなくリアルである」という感じを抱く。
ちなみに、この次に公開された「天使と悪魔」の舞台がヴァチカンであったことが、筆者がイタリア語に興味をもつ遠因となったのではないか、と推察している 笑
EX予約(1100円/年)→新幹線予約
新幹線のネット予約サービス。
チケットレスで乗車でき、変更もアプリから容易にできるため、東京方面や大阪に遊びにいくときにはよく使っている。
筆者のばあい、学割証を使って自由席を利用するのが、新幹線に乗る際の最安の方法ではある。
しかし、大学まで行って学割証を発券し、みどりの窓口に並んで切符を購入し、といった手間を考えると、すこしばかり高くとも、EX予約でとった方が費用対効果は高い気がする。
JALカード会員費(7700円/年)→クレジットカード
学部を卒業するタイミングで、JALの学生カードから普通カードに切り替えた。
あわせて、20代限定のサービスである「JAL CLUB EST」にも加入している。
したがって、年会費は普通カード分の2200円と、JAL CLUB EST会員分の5500円、計7700円である。
世の中には、年会費が永年無料のクレジットカードがあまた存在しているが、ワンワールドアライアンスのマイルをためている筆者にとって、JALカードの存在はおおきい。
2019年冬に学生向けのJALカードNaviを作ってから、日常における支払いの9割以上は、JALカードに紐づけている。
とくにJALに強い思い入れがあったわけではなく、「なんとなくJALのカラーリングが自分の好みに合うな」くらいの感じだったと思う。
カードを作ってから、意識的にJALに乗るようになった。
いまでは、旅行先のJALサクララウンジに入ることが、楽しみのひとつになっている。
20代限定のカード「JAL CLUB EST」の特典で、年間5回までサクララウンジに入室することができる。
飛行機が好きとはいえ、ステイタスをもてるほど飛行機に乗るわけではない筆者は、本来であれば、サクララウンジに入室するために1回あたり3300円支払う必要がある。
しかし、これが年間5回という制限はあるが、無料で入れるのは嬉しい。
空港に早めについて、のんびりとお酒を楽しみながら読書をしたり、修士論文の下書きを作ったりするのが、この上ない贅沢であると感じている。
ちなみに、文化人類学を専攻している筆者は、自身のフィールドを北海道釧路市に定めている。
愛知県内の大学院に通っているが、ときおり、調査の関係で釧路市に足を運ぶ必要がある。
そのときに活躍するのがJALだ。
中部国際空港には、夏季限定ではあるがJALの直行便が就航しているし、それ以外の時期には、羽田空港経由で比較的容易に到達できる。
劇団四季「四季の会」(2200円/年)
筆者は、2022年4月に名古屋四季劇場で「ライオンキング」を観劇したのち、四季の会に入会した。
初めてのミュージカル観劇だったのだが、とにかく圧倒された。
正直、ここまで心を揺さぶられるとは思っていなかった。
帰り道、電車に揺られながら四季の会に入会した 笑
これからは、各地の公演などにも積極的に赴きたい。
月額:全4件
日本通信SIM(290円〜/月)→スマホ通信
自宅と大学の研究室の往復がほとんどの筆者にとって、キャリア通信を必要とする機会はあまりない。
平日は、ほとんど自宅か大学に設置されているWi-Fi経由でインターネットを利用するため、月のデータ使用量が1GBで収まることもざらである。
旅行など、マップやブラウザでの検索が増えるようなときでも、ひと月あたり2GBもあれば、十分である。
この点、日本通信SIMはひじょうに「合理的」である。
筆者は、基本的にデータ上限を1GB(290円/月)に設定している。
それでは足りなくなりそうな月は、通信量の上限を1GB増やす。
1GBあたり220円で、しかもマイページから簡単に追加することができるのが嬉しい。
ちなみに、電話やSMSの送受信も、月に1度あるかないかというレベルである。
これらのサービスを利用したとしても、毎月1000円もあればお釣りがくる。
docomo回線のプランだが、建物やトンネル内など、電波が弱くなる箇所が意外とおおいことを除けば、大変満足している。
国民年金(16470円/月)
勤労学生である筆者は、国民年金の保険料を自ら納める必要がある。
本当は、まとめて前納した方が安くなるのだが、支出・収入のバランスを考え、毎月の口座振替にしている。
学生には、「学生納付特例制度」という、保険金の支払いを猶予してもらえる制度があるが、いずれにせよ支払う必要があることに変わりはない。
筆者が年金をもらえる年齢に到達するころ、日本は果たしてどうなっているのか。
年金が受給されない、ということはないだろうが、その金額はかなりすくなくなっているかもしれない。
しかし、年金「だけ」で生活しようとしないこと、また収入に合わせて生活レベルを変化させれば十分対応可能なのではないか、というのがいまの筆者の見立てである。
また、年金が支給される年齢まで、実際に自分が生きていられるかもわからない。
日本の平均寿命は世界でもトップクラスだが、筆者にもそれが当てはまるかどうかは、実際に年齢を重ねてみないことには実証できない。
最悪の想定をして資産形成をすることは確かに大切だが、あまり考えすぎなくてもよいのではないか。
路頭に迷わないくらいの金銭的余裕をもったうえで、過剰に心配しすぎない、というスタンスを心掛けている。
積立NISA(10000円/月)
こちらも、年金とともに将来的な「ベーシックインカム」になりうるものである。
就職後は、毎月の積立限度額を使い切るつもりだが、勤労学生である今の段階では、収入と支出のバランス、さらにはキリの良さも考慮して月10000円にしている。
筆者は、メインバンクとして使っている、三菱UFJ銀行で積立をおこなっている。
ちょうど1年ほど前から始めたのだが、インターネットバンキングに切り替えていたこともあり、開設の手間はほとんどなかった。
積立をおこなうタイミングや金額、銘柄などの選択が、アプリ上ですぐにおこなえること、そしてそれがすぐに反映されるのは、インターネットバンキングならではである。
ちなみに、母親がかつてUFJ銀行(当時は東海銀行)に勤めていたこともあり、我が家は揃ってUFJがメインバンクだ。
メガバンク故に金利は低いかもしれないが、だからこそ、積立NISAを含めた引き落とし口座として活用している。
手数料や購入できる銘柄数等を考えると、UFJでの積立NISAは必ずしもベストな回答とはいえないかもしれない。
マネーリテラシーについて、筆者は現在書籍やYouTube等で勉強している最中であり、今後積立先の銀行が変わることも十分ありうる。
イタリア語(1330円/月)
筆者は、2023年1月からイタリア語を勉強し始めた。
イタリア語に興味をもつきっかけになったのは、Amazpn Primeについての記述でも触れたとおり、ダ・ヴィンチ・コードシリーズだ。
漠然としたイタリア語への興味について、言語学を専攻していた友人に何気なく話したところ、薦められたのがNHKの語学講座だった。
以来、「まいにちイタリア語」「旅するためのイタリア語(2023年10月からは、新シリーズ:しあわせ気分のイタリア旅)」を欠かさず視聴している。
NHKであるという安心感もさることながら、内容も簡潔でテキストも見やすく、また学習以外の、料理やお祭りについての記述、エッセイやコラムなどを読むことも、楽しみである。
学部時代、ラテン語を第二言語として履修していたこともあり、随分とリーディングの方は上達してきた気がする。
初めは全く意味をなさなかった音や文字の並びが、学習を進めるごとに意味あるまとまりとなって、自分のなかに入ってくるのは面白い。
語学学習は、自らがもつ、世界の認識枠組みが徐々に変わっていくことを肌で実感できる、大変興味深い営みである。
終わりに
以上、大変雑多な文章を書いてきた。
2023年11月も終わるが、定額課金リストの現状を、なんとか描き出すことができた。