白鳥飛来し、又、本年も──
想鐘 虎鷹
田や人工湖に今年も又、白鳥たちが集っている。
此の七歳、ほぼ独り、又、明治天皇の誕生日を迎える。
デフォルトが独りなのだから、慣れてはいる、積もりだ。
だが、望む状況は訪れず、本年も暮れ行く、のだろう。
幸せそうな家族連れなどを眺め、鹿角を細工して作った煙管にシャグを詰め、ベンチに座り、喫し、自身を顧みる。
与えたものが与えられ、後は天に任せよ、と何度告げらても、「確かに其れはそうなのではあるが、此の飢渇を如何にせよ、と言うのか」と不満を抱き、こうして文を紡ぐ。
此の飢渇とは遥か昔からのものにて「幾山河越え去行かば」とか「白鳥は悲しからずや」等という類いのものなのだ。
「海の青空の青」にも染まず、「寂しさの果てなむ國」に、果たして、至れりや。
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