「他害」を考えてみた

デジタル大辞泉「他害」の解説によると
た‐がい【他害】[名](スル)他人の心身や持ち物などを傷つけること。「他害行為」

厚生労働省のHPにある「措置入院の運用に関するガイドライン」によると

警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から判断して、精神障害のために自傷他害のおそれがあると認められる者を発見した場合、可能な限り早い段階で、都道府県知事等に通報する必要がある。

一般に措置入院のイメージは「暴力を振るってケガをする人がでたり、抑えが利かなくなって、警察官が取り押さえて精神科病院に連れて行ってそのまま入院する」といったところでしょうか。

上記のイメージだと「身や持ち物などを傷つけること」だけのような気がするのです。『心』はどこに行ったの?なんて思うのです。

心を傷つけることに世の中は満ちていないですか?虐待、セクハラ、パワハラ、いじめ等、言葉は違うけど「心を傷つける側」と「心を傷けられる側」がいるのは間違いないですよね。

そもそも「虐待」だって、①身体的虐待、②心理的虐待 (精神的苦痛)
③性的虐待、④経済的虐待(金銭的虐待)、⑤ネグレクト(養育放棄・無視)とあるわけだから、「他害」だってこれら5種類あってもよくないですか?

精神疾患、精神障害の状態になりたくてなった人なんていないと思う。必ず「誰かによって心を傷つけられている、心を壊されている」のではないか。人の心を壊して平気な人が、精神障害者を見下しているんだろうな、そんなことを考えています。

パワハラした人、セクハラした人が措置入院なんて怖い気がするけど。

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