ベラルーシの子供たち
わっと歓声があがった。
一瞬、どこの国の言葉か分からない。
パチパチ弾く線香花火であそぶ
ベラルーシの子供たちであった。
ここ函館ハリストス正教会の信徒会館で
ひと夏をすごすうちにみるみる元気になった。
37年まえ、1986年4月26日。
ウクライナのチェルノブイリ原発4号炉が爆発。
ヘリコプターから大量の砂、鉛などが投下され、
原子炉をコンクリートで覆う石棺化により
ひとまずは放射能を封じこめた。
だが、その間に放射能は風に乗り、
世界各地で、
およそ8000キロはなれた日本でも放射能を検出。
汚染は、ウクライナと接する
ロシア、ベラルーシにもひろがった。
1992年8月、当時の松平康博神父が
5人の子供たちと先生をうけいれた。
信徒の子供たちと言葉は通じなくとも、
すぐに打ち解けた姿がいまも印象にのこる。
子供たちが函館へ来てから30年ほど。
今は40代となっているだろう。
甲状腺などの健康被害もなく
健康に暮らしているだろうか。
彼らの瞳の輝きが忘れられない。
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