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函館の市電

現役最古参の市電は、いまだに窓枠が木製だ

この製造から70年ほどの電車に乗れば、
高校生のころのわが姿が目に浮かぶ。

朝は、イワシの缶詰みたいにすし詰めの電車で登校した

大雪の市電                 2010

函館名物の大火、函館ドック、鮭鱒の北洋漁業、イカ釣り、青函連絡船、赤レンガ倉庫、新幹線……。

この港町の栄枯盛衰を見守りつづけた
市電は、1897(明治30)年、馬車鉄道を起源に開業。
それから125年あまりとなる。

1907(明治40)年、岩手から函館にやってきた石川啄木も
市電に乗ったにちがいない。

冬本番      ササラ電車

開業100周年をむかえたとき、
復元チンチン電車「箱館ハイカラ號」

色とりどりの造花でかざられ大正時代の花電車のようで、
市民の喝采をあびた。

        函館山のふもとをかけぬける 箱館ハイカラ號             2022        


 今年も「さあさ 浮いた 浮いた 踊りゃんせ 
                              踊る心は やっこらせのせ 波まかせ 波まかせ……」

花電車が、街をめぐって港まつり本番をむかえる


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