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のどかにガタンゴトンと乗客をのせた ハイカラ號が 基坂下をかけぬけていった 明治時代の路面電車を復元した 「箱館ハイカラ號」 1910(明治43)年製 千葉・成田で運行していたが 1918年に函館にやってきた 一時は除雪に使われていたが レトロに復元され 30年ほどまえに客車となった 赤と白のクラシックなデザインが 人気だ 昔の写真が手もとにある 幕末、開港とともに開いた運上所を 明治になって税関と改めた その初代税関のまえを 移動する小型の鉄道 馬が曳いている
現役最古参の市電は、いまだに窓枠が木製だ。 この製造から70年ほどの電車に乗れば、 高校生のころのわが姿が目に浮かぶ。 朝は、イワシの缶詰みたいにすし詰めの電車で登校した。 函館名物の大火、函館ドック、鮭鱒の北洋漁業、イカ釣り、青函連絡船、赤レンガ倉庫、新幹線……。 この港町の栄枯盛衰を見守りつづけた 市電は、1897(明治30)年、馬車鉄道を起源に開業。 それから125年あまりとなる。 1907(明治40)年、岩手から函館にやってきた石川啄木も 市電に乗ったにちが