スマホを洗濯しただけなのに・・・。
唐揚げを作ろうかと考えて、冷蔵庫に味付けをした鶏むね肉を寝かせている。
その間にこれを書く。
これを書く、と言ってもとりわけ書きたいことも見つからぬ。
でも、見つからぬ見つからぬと探しているうちに、いつか書きたいことに変化している。
実に不思議なものである。
しかしこんなことは以前にも書いた気がする。
探しているうちに書きたいことは見つかるはずだと。
いつだったけか。もはや毎日書いているので忘れちまった。
よくもまあ毎日飽きずに書いているものである。
もうここまで来たら毎日書くことが楽しくて仕方なくなる。
何かしらの脳内麻薬が出ている気がする。
いや、楽しくて仕方なくなる、は言いすぎだ。
積極的になってきていると言おうか。
自分は毎日noteに積極的になっている。
しかし書くことが苦痛でしかなかった頃もある。
つい先週あたりは一文字書くのにだって、めんどくさい気持ちが勝っていた。
その気持ちは今どこに行ったのだろうか。
そのうち帰ってくるのだろうか。
その気持ちが帰ってきたら、まためんどくさいめんどくさいと嘆くのだろうか。
多分そのうち帰ってくる。
2度あることは3度ある。
今朝、過去に住んでいたところをgoogle mapで検索して、そのストリートビューを見て懐かしい気持ちになる遊びをしていた。
みんなも一度はしたことがあるのではないだろうか。
いや、ないか。
誰にも聞いたこともないものだから、自分以外の人に経験があるのかないのかわからん。
でも自分は結構この遊び?をよくやる。
遊びだかなんだか知らんが、唐突にやる。
この遊びは、自分が過去にいろいろなところで住んでいた経験があるから成せるものなのかもしれない。
こんなところで、過去の放浪経験が役に立ってくるなんて思いもしなかった。
そんなことをしなくても、過去に撮った写真とか見返せばいいじゃないのか、そう思う方もいるかもしれない。
しかし残念ながら自分の旅路の中で撮影したものはほぼ全て紛失してしまった。
野辺山でリゾバをしていた時に、間違えてスマホを衣服ごと洗濯してしまって、思い出を含むさまざまなデータは排水と一緒に流されたのだ。
パソコンにデータを写していない写真が消えた。
LINEトーク履歴が消えた。
雨の中の灯火のように。
洗濯機をあけたら、液晶画面から緑色の光を放つ何かが真っ先に見えたのだ。
それはとても綺麗に見えた。
ペンライトのように見えた。
でもペンライトなぞ使った覚えは一ミリもない。
その長方形型の光源である中心から、くっきりとAppleのロゴマークが浮かび上がり、気づいた。
自分はスマホを洗濯した。
長野県野辺山の、標高1300メートルの山奥でのできごとである。
バックアップをとっているつもりだった。
でも、とっていなかった。
「つもり」ではダメなのだ。
嘆いても仕方ないけれど、やっぱり嘆きたくなる。
そして大変なのはその後だ。
山奥での、スマホのない生活が始まった。
すぐにでもあたらしいスマホを手に入れたいところだが、ここは山奥も山奥である。
すぐそばに八ヶ岳が見える大自然の一部である。
最寄りの携帯ショップが、電車で1時間半かけてたどり着く甲府駅前のヨドバシカメラしかなかった。
もうね、あほ。
車のない自分が、スマホも持たず、田舎の鈍行電車に乗って1時間半かけてスマホを買いに行かなければならない。
無論仕事のある日はいけない。
しかも片道2000円くらいしたはずだ。
超絶めんどくさい&金がかかるのでもう行きたくない気分しかないのだが、背に腹は変えられない。
意を決して行った。
一時間半かけてたどり着いたヨドバシカメラの携帯コーナーで事情を説明して、新しい機種に乗り換えをするという流れで話は決まった。
手続きをするにあたって身分証を見せてくれと店員に言われた。
その時気づいた。
顔写真付きの身分証が免許証しかなかった。
当時はマイナンバーカードをもっていなかった。
しかも免許証の住所変更をしていなかった。
この時点で気づいた。
住所を証明できるものがない。
じゃあ住民票を取りに行かなければ、という話になった。
しかしこのとき現住所は実家の京都においていた。
ここは山梨県甲府市だ。
住民票を取りに行くことができない。
すなわち、スマホを買い替えることができない。
その時の絶望感は今でも覚えている。
不幸中の幸だが、自分の担当してくれたドコモショップの店員の方がかなりフレンドリーで、親身に相談に乗ってくれた。
三人で話し合い、結論が出た↓
1.とりあえず今すぐに郵送で宇治市に転出希望届をだす。
2.そして今日はスマホを契約できないので諦めて帰宅する(片道90分)
3.数日間のスマホなし生活のあと、無事宇治市から転出証明が届くので、それを持って寮がある南牧村の役場へ行く。
4.転入手続きを行い、南牧村の住民になる。
5.住民票をもらう。
6.その次の休日に再び片道90分かけてヨドバシに行き、無事スマホをゲット。
以上である。
この期間2週間くらいだっただろうか。
宇治市に転出希望を出したときに、変信用封筒がないから再び送ってくださいと言われ、自分の愚かさに涙が出そうになった。
しかし、皮肉にもスマホがない時の生活は、ある種楽だった。
目も疲れないし、通知が来ることを心配しなくてもいい。
日本国民みんながスマホを投げ捨てれば、きっとみんな心身ともに健康になれるだろう。
やらないだろうけれど。
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