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神様がいれば「ふりかえり」はいらない。

こんにちは、Tajiyyyです。
保育業界のスタートアップ企業にて、PdM(プロダクトマネージャー)をしています。

今回のテーマは、もしかして"沼"とはこのこと..?と最近感じている「ふりかえり」について、まだ始めていない皆さんが一歩目を踏み出せることを目指して書きます!

ただ一言に「ふりかえり」と言っても様々なものがあるので、今回指す「ふりかえり」をはじめに定義します。

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ちなみに、このテーマを選んだきっかけは、先日2/17に発売した『アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック』にあります。

縁あって、本書にレビュアーとしてご協力させていただき、また大変うれしいことに謝辞に名前を載せていただく初めての経験をしましたw

ただ私のふりかえり歴はもう3年以上になりますが、スクラム開発の1イベントとして形式的に行っていたのが正直なところで、本書を読んでから思い返すと形骸化した取り組みになっていたなとも感じます。

そこで今回は、そもそもなぜふりかえりを行うと良いか?なぜ所謂ふりかえりスタイルで行うと良いか?について、私なりに基本から見つめ直してみます。

以降、冒頭のふりかえりの定義の各要素(★,①,②,③)ついて解説します。
その上で、書籍を読んで頂けると、実践方法と併せて完璧な一歩目を踏み出せると思います!

(★)立ち止まってカイゼンを模索する理由

突然ですが、「木こりのジレンマ」という言葉をご存知でしょうか?

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目の前の作業をこなすのに精一杯で、効率化する余裕がない様子の例えです。

しかし、1度立ち止まってみるとどうでしょうか。
斧を研いだり、木を切る順番を考えたり、助っ人を連れてきたり、電ノコを持ってきたり。様々な工夫ができそうですね。

さて、いま皆さんのプロジェクトの状況はどうでしょうか?

・・・きっと問題は山積し、ミーティングに追われ、息切れして、、いたりいなかったり?

木こりのジレンマの教訓から、プロジェクトをより円滑に進めるためには、状況に応じた「変化」と、そのための「準備時間を割くこと」が必要であることがよく分かります。

一方で、もしプロジェクトの問題をキレイさっぱり解決してくれる神様がいれば、そんな心配も必要ありません。しかし、これまでにそんな神様が現れたことはあったでしょうか?
奇跡を願ったり、他責にしたりしない。プロジェクトを取り巻く状況を主体的にカイゼンする取り組み手段として「ふりかえり」があると考えています。

ただ、「カイゼン」と言っても、問題を減らすこと以外に、良いことの再現性を高めることも含みます。決してネガティブで憂鬱な取り組みではない。むしろ希望に満ち溢れた取り組みである。という認識が大切だと思います!

(①)ふりかえりを "チームで" 行う理由

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ふりかえりを行うことで、プロジェクトが今よりも円滑に進む希望があることは分かりました。では、ふりかえりを "チームで" 行う理由は何でしょうか?(PMだけで行ってはなぜダメ...?)

その理由は、ふりかえりの質を高める2つの要件に、チームがよく合致するためです。
■1.細やかな現状把握のための「多面的な気付き」👀
2.最もらしいカイゼン策を導くための「豊富な知見」💡

例えば、私は、エンジニア作業の詳細な進め方の問題を把握していないし、デザインプロセスの適切なフローを経験から語ることも難しいでしょう。
ロールやメンバーによって1人ひとり視点は異なるため、チーム全員で取り組むことが質を高めると考えています。

言い換えると、チームが集まって知見を持ち寄れば、気付きをシェアし合うだけで突破口が見える可能性は高まるということです!

(②)ふりかえりを "顔をあわせて" 行う理由

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ふりかえりをチームで行うことで、カイゼンの質が高まりやすいことは分かりました。では、ふりかえりを "顔をあわせて" 行う理由は何でしょうか?(シート書き出しだけで行ってはなぜダメ...?)

その理由は2つあり、
■1点目は、時間効率が良いためです。

先の質を高める要件から、ふりかえりは特定の人によって進行/解決するものではなく、皆で検討することをより良しとします。1つの問題に対して、メンバーが別時間で検討とコメントを重ねたら、取りまとめに時間が掛かりすぎてしまいますね。

2点目は、チームのコミュニケーションとコラボレーションの向上に作用するためです。

チームはプロジェクトの様々な課題について、毎時毎分やり取りをしています。この生産性を高めるには、「仕組み」によるカイゼン以上に、意思疎通のためのメンバーの関係性に依るところが大きいでしょう。

この関係性構築には、テキスト交換よりも、顔を合わせて気付きをシェアするふりかえりはとても相性が良いと感じています。(ネガティブな取り組みではない意識は、ここへも効いてきます。)加えて日々の雑談もとても大切ですね。

そしてこの臆せずに思ったことを話せる関係性と心理的安全性が、ふりかえりの質をより高めることにも繋がると信じています。

ふりかえりと心理的安全性の関係については、弊社のスクラムマスターが書いた記事があります。要チェックや!!

(③)振り返りを "定期的に" 行う理由

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ふりかえりをミーテイング形式で行うことで、効率良く対応できることは分かりました。では、振り返りを "定期的に" 行う理由は何でしょうか?(問題が起きてから行ってはなぜダメ...?)

その理由は、プロジェクトの気付きを早期検知する仕組みとして機能させるためです。

木こりのジレンマから分かるように、渦中の当人は立ち止まることを恐れています。このジレンマを断ち切るためには、自発的に開催をコントロールできる状況は望ましくないでしょう。高い頻度で強制的に繰り返されることで、問題を減らす、良いことの再現性を高めることに繋がりやすくなります。

参考までに書籍では、1週間/5-9名を対象とするふりかえりに、60-90分を推奨しています。私の所属する開発プロジェクトでは、2週間/7名を対象に120分で実施しています。

まとめ

ここまでで、なぜふりかえりを行うと良いか?なぜ所謂ふりかえりスタイルで行うと良いか?について解説してきました。

神様に頼らず、主体的にプロジェクトをより良くしていく取り組みとして、「ふりかえり」が大切なことはお分かりいただけましたでしょうか。

ふりかえり、なんか良さそうかも...!と思っていただけた方。
以降は、書籍にて「ふりかえりの始め方・型・手法・マインドセット」が様々紹介されているので、ぜひご覧いただけるとチームに適した一歩を踏み出せると思います!

以上、ありがとうございました!

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