飲食店主が今さら聞けない?!いったい何なの??「エモ消費」
今回の飲食店主が今さら聞けないシリーズも
最終回となりました。
このシリーズを始めたときから
経営しているパフェ屋とフランス料理店両店で求人募集し
3人雇用し
皆さん意欲的に働いてくれてとても嬉しいたじまです(^▽^)/
エモ消費とは
エモ消費とは、コラムニストの荒川和久氏が提唱する概念で、精神的な満足度を重視する消費行動のことだそうです。
「エモ」はエモーショナル(emotional=感情的)、
ざっくり言えばすれば「なんかいい」という意味です。
少し前の「いい感じ」(語尾にアクセント(笑))が「エモい!」というニュアンスでしょうか。
「エモ消費」は独身者など、自分のために使えるお金があるZ世代の若者が人と人が繋がって感情をシェアすることが特徴です。
エモ消費の精神的な満足度は、感情の共有によって「その瞬間通じ合えたコミュニティ」を創造することで自分の居場所が確認でき、その仲間と「エモい」という感情が生まれます。
エモ消費の事例
推しの誕生日祝い
CD複数枚購入と違って推しに直接お金を注ぎ込むわけではありませんが、手の込んだ誕生日祝いやグッズを制作し、それをSNSにアップして推しへの愛を伝え、周りにアピールすることで精神的満足感を得るという消費がエモ消費になります。
同時に同じ推しの仲間と時間を共有することも目的のひとつです。
これらの活動を支えるためにさまざまな応援グッズが発売されています。300円均一ショップである3COINSでは「ヲタ活応援コーナー」があります。これは若年層のエモ消費に着目した商品展開であると言えます。ほかにも推し関係の応援グッズも多数販売されるようになりました。
フィルムカメラ
今はスマホで簡単に写真が撮れる時代です。
しかし昔では主流のフィルムカメラが人気です。
現像する手間もかかり、クリアな写真は取れないフィルムカメラですが、
そのめんどくささと、フィルムカメラならではの味、光の加減でその瞬間しか取れないような写真を撮れることがエモいためです。
音楽フェス
CDは買わないのに音楽フェスに行く若者は多いです。
幸せの感情をその場にいる人たちと共有することで、コミュニティ帰属意識を確認できるため、若者にとってはエモ消費にもなっているのです。
行きづらい絶景スポットへ向かい、写真をSNSに投稿する
「エモ」には「経験」「ハッピー」「コミュニケーション」要素があると言われています。
まさに「行きづらい」場所に友達と行って、初めての経験が楽しくハッピーな瞬間に
SNSでもコミュニケーションをとる・・・その場所での体験を共有する。
「エモ」には複雑に要素が絡み合って「エモい!!」という言葉がでてくるようです。
言葉で説明すると難しそうですが、こんなシチュエーションです。
今日、近くで最近映えスポットになっている「ひまわり畑」に行きました。
そこでZ世代の人たちがひまわりに囲まれた場所で写真を撮ったり、TikTokで動画投稿していました。
その時に「エモ――――い!!」という言葉をみんなで発していたので
そういうことだと思います。(笑)。
『鬼滅の刃』でマーケット拡大事例
今、日本では人口の少ないZ世代ですが、
(Z世代日本人 約1800万人 全人口の15%)
世界では 約24億人 全世界人口の32%がZ世代です。
日本ではZ世代を単独でターゲットとしても弱い、、、
と思うかもしれません。
しかし、Z世代は親ととても仲良しです。
大ヒットの事例で映画『鬼滅の刃』を参考にするとよいかもしれません。
『鬼滅の刃』は、もともと少年誌である「少年ジャンプ」で連載されていた漫画です。
Z世代の子ども、若者たちの間で人気に火がつき、それが中高年層へと広がりました。
漫画も映画もキャラクターグッズもとにかく売れました!
その要因は今どきの親子仲にあります。
今の親子は大変密接になっているので(たとえ子どもが成人になっても)、互いに好きなものを教え合ったり、一緒に映画館に行ったりすることも普通になってきています。
ひと昔前では大人になってからは親とはそんなに仲がよい人は稀有でした。
しかし、今は違います。
自慢ではなく、私も息子に「一緒にカラオケ行こう!」と誘われる日が多く
戸惑うこともあります。
でも行きます(笑)。
つまり、Z世代の子どもは親の意見を参考にすることも多く、親と行動して、感情を共有することに抵抗がありません。
ということは親と子をセットで考えていけば、「鬼滅の刃」のヒットで親子マーケティングの成果は実証されたので
あらゆるジャンルの企業や商品は十分な市場ボリュームを得られる可能性は大きくなることでしょう。
参考サイト:https://toyokeizai.net/articles/-/396784
まとめ
2023年、現代の消費行動をけん引しているのはZ世代だといわれています。
彼らはブラウザ検索やサイト訪問よりもSNSの活用が主流で、インフラに近い役割を果たしていています。
そのためSNSで話題になることはすなわちZ世代全体に情報が広がる可能性があるのです。
「共感を得る」事の重要性を意識するとともに、Z世代の価値観として大きな要素である「エモい(感情的)」をよく研究しエモ消費を意識して接触を試みる必要があります。
大企業も動き始めています。
例えば味の素では※「チートディ」に#ギルティ中華など「エモい動画」でYouTube広告を作成しています。
※チートディ:「ズルの日」「反則の日」 この場合、ダイエット中などに自分を許す日
※ギルティ中華:チーズなど高カロリーのものを中華料理に入れたり、中華の域を超えた罪を感じる中華
https://youtube.com/shorts/7zMeQ-xATVA?feature=share
今回は多種多様なZ世代の消費行動についてまとめてみました。
消費傾向は時代の変化によって「モノからコトへ」変化し、そして「コト」からもさらに枝分かれして多様な形態が生まれています。多種ある中で絶対的な正解はなく、タイミングや人、ニーズなどを深く理解し、どんな消費行動に当てはめればマッチするのかを見極めていく必要があります。
飲食店主は日々忙しいです。
しかし、お客様を取り巻く状況は変わっています。
今回、Z世代の消費行動を調べてみましたが
Z世代の人たちを理解することは
対お客様、マーケティングだけでなく
求人や、チームビルディング、スタッフ教育などにも
知っておくととても良い関係が築けることがわかりました。
Z世代の考え方や消費行動を理解し、
共に共感していき、
楽しく関係性を作っていけることを願いつつ、
皆様の今後のご参考になれば幸いです。
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