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目の前のことに全振り

介護やってると目の前が暗くなる時多いけど、少なくとも日々の自分のタスクに本人と自分の未来がかかってると思えば、そのこと自体が光である、なんていえなくもない。

ということで、人間の性格をどうこうするなんていう途方もないことは一旦忘れて、目の前の生活が少しでも豊かになるような工夫を楽しむことに全振りする。

途方もないことは、やはり途方もないことであって、拘泥していると不全感に苛まれてそのぬかるんだ泥が足枷になる。

元々趣味といっていいほどリラックスできることは料理と物の整理だったりするのは幸い。昨日は大量に食材を買って1食分になるように小分け冷凍した。

献立とレシピも2週間分、さあいつでも来いという程度には揃えた。作り置きの冷菜はサイクリックに無思考で、メインの温菜は日々楽しんでチョイスしてじっくり作る。

脳梗塞患者用の栄養バランスについては、塩分油分糖分のリミットを設定しているが、なにせ本人が勝手に白飯にごま塩を振るので、その振り具合をみて塩分については推奨量の8割に留めることにした。

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これは何回も裏切られてきたので信用はしないが、一昨日あたりから本人の感情が安定してきた。自分自身もそうだが当然ヒトにはバイオリズムに応じた波があるので、ニュートラルこそ大事、と、こんな基本的な指針を立てた。

・目を見てゆっくり話す
・表情は穏やかに、無理に笑みを作らず
・命令はスルーして依頼は受ける
・言葉尻ではなく本意を汲む
・相手の理解を超えないようセンテンス短く話す

なんだこれ、対人の基本じゃないか、といいつつ親子はなかなか難しいのよね。何だとこのやろう、をお互い芯に持ってるので。会社勤めより少し厄介です。

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目の前のことに、とは言いつつ、当面のデカい目標は、親を整形外科に連れて行くこと。病院を頑なに拒否し続ける彼女も、膀胱炎になったときは自発的に病院連れてってくれと言ってきた。

彼女の心情的に、膀胱は不具合を起こすと直ちに日常に支障を来たす器官だからすぐ治したい、となるようだ。女性だから罹りやすく、短期で治る、を何回か経験したのも病院に抵抗を示さない理由のひとつだろう。

一方足、脳や内臓は、治療にじっくりと時間をかけなければいけなく、治る保証はない、と彼女は理解していて、彼女の精神スペックでは、それは耐え難いことなのだろう。

ロングスパンで考えて目標に向かってコツコツやるってことを考えるだけで不安で発狂しそうになる、ってとこは、幸か不幸か自分にも見事に遺伝しているので、嫌がる理由は想像つく。うまくいくかわからないんだから怖い。そうだよな。

ということで、自分ならどういった不安を取り除けばいいのだろう、についてまず考えて、そこから彼女にアプローチしたい。

お母さんの脚を治すために、何て孝行息子なんでしょう。

いや、今より歩けるようになったら色々自分でできるようになる。早くそうなってもらって僕は外にバンバン働きに遊びに行きたいんだ。

しかし本人には、太陽の下で散歩って気持ちいいじゃん、買い物や旅行楽しいじゃん、を理由にして説得を始めている。

〈FINE〉

【オマケ】

とりあえず、車の中の消臭にこれ効きます(アフィり方ヘタクソかよwww)

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