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福岡県|公立高校入試確率問題2020

 下の図のような,A,B,C,Dの4つのマスがある。また,箱の中に,[1],[2],[3],[4],[5]の5枚のカードが入っている。次の手順を1回行いコマを動かす。

手順
① コマをAのマスに置く。
② 箱から,同時に2枚のカードを取り出す。
③ 取り出した2枚のカードの数の和だけ,Aから,B,C,D,A,…と矢印の向きにコマを1マスずつ動かす。

 ただし,どのカードを取り出すことも同様に確からしいとする。
 次の(1),(2)に答えよ。

(1) この手順でコマを動かすとき,コマがDのマスに止まる場合の2枚のカードの組は全部で3通りある。そのうちの1通りは,2枚のカードが[1],[2]の組で,これを(1,2)と表すこととする。残りの2通りについて2枚のカードの組をかけ。

(2) この手順でコマを動かすとき,AのマスとCのマスでは,コマの止まりやすさは同じである。そこで,箱の中の5枚のカードを[1],[2],[3],[3],[5]の5枚のカードに変えて,手順を1回行いコマを動かす。
 このとき,AのマスとCのマスでは,コマが止まりやすいのはどちらのマスであるかを説明せよ。説明する際は,樹形図または表を示し,コマがAのマスに止まる場合とCのマスに止まる場合のそれぞれについて,2枚のカードの組を全てかき,確率を求め,その数値を使うこと。

どうアプローチするか?

 問題文としては、誘導してくれているつもりなのでしょうが,確率の問題を解くオーソドックスなやり方で、
   分母がいくつになるか?(図表で全部を列挙)
      ↓ 
   そのうち条件に合う分子がいくつあるか?
と淡々と進めていきましょう。

(1)は・・・?

 まずは偶然がいくつ起こるか? 同時に2枚のカードを取り出すのですから、偶然は2つ起こります。表をかいて考えましょう。
 同時に2枚取り出しますので、表はいじる、ペアを消すC型の表になります。

 表は次のようになります。和と、その結果とまるマスの記号を,それぞれの枠に書き入れておきます。

 ここまで準備をして(1)に答えるわけだが、Dのマスにとまるのは問題文の表現であらわせば、(1,2)のほか、(2,5),(3,4)ということになります。

(2)は?

 [3]が2枚あるので、2枚を[③],[3⃣]と区別しておくと、同様に確からしいことを並べることができます。

 コマがAのマスに止まるのは,上の表のように(1,③),(1,3⃣),(③,5)(3⃣,5)の4通り、Cのマスに止まるのは同じように(1,5),(③,3⃣)の2通りです。表による説明は「答」のようになります。

(1) (2,5),(3,4) 

(2)(例) 3が2つあり,この2枚を[③],[3⃣]としておくと、[③]のカードと[3⃣]のカードがひかれることは,ほかの[1],[3],[5]のカードがひかれることと同様に確からしい。
 コマがAのマスに止まるのは,2枚のカードの和が4か8の場合である。あてはまるのは表から(1,③),(1,3⃣),(③,5)(3⃣,5)の4通りであるから、コマがAのマスに止まる確率は$${\dfrac{4}{10}=\bm{\dfrac{2}{5}}}$$
 一方,コマがCのマスに止まるのは,2枚のカードの和が6の場合で、表から(1,5),(③,3⃣)の2通りであるから、コマがCのマスに止まる確率は$${\dfrac{2}{10}=\bm{\dfrac{1}{5}}}$$で、これはコマがAのマスに止まる確率より小さい。したがって、コマが止まりやすいのはAのマスと言える。

 なお、福岡県教委は樹形図による解答例を示しています。説明する際は,樹形図または表を示し…となっているので、表でも図でもどちらでもよいでしょう。

https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/life/520237_60203419_misc.pdf

応用編❷動かす②-循環型  


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