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石川県 |公立高校入試確率問題2020

 1から6までの目が出る大小2つのさいころと,1から6までの数字が1つずつ書かれた6枚のカードがある。
 このとき,下の(1),(2)に答えなさい。ただし,2つのさいころはともに,どの目が出ることも同様に確からしいとする。

(1) 図のように,6枚のカードを一列に並べる。大きいさいころを1回投げた後,□の中の規則①にしたがって,カードを操作する。

<規則①>
出た目の数の約数と同じ数字が書かれたカードをすべて取り除く。

 このとき,残っているカードが4枚になるさいころの目をすべて書きなさい。

(2) 図のように,6枚のカードを一列に並べる。大小2つのさいころを同時に1回投げた後,②にしたがって,カードを操作する。

<規則②>
 出た目の数が異なるときは,大小2つのさいころの目と同じ数字が書かれたカードどうしを入れ換える。
 出た目の数が同じときは,何もしない。

 このとき,右端のカードの数字が偶数となる確率を求めなさい。また,その考え方を説明しなさい。説明においては,図や表,式などを用いてよい。

(1)はOK?

1の目→[1]のカードを取り除く→残るのは[2],[3],[4],[5],[6]の5枚
2の目→[1],[2]のカードを取り除く→残るのは[3],[4],[5],[6]の4枚
3の目→[1],[3]のカードを取り除く→残るのは[2],[4],[5],[6]の4枚
4の目→[1],[2],[4]のカードを取り除く→残るのは[3],[5],[6]の3枚
5の目→[1],[5]のカードを取り除く→残るのは[2],[3],[4],[6]の4枚
6の目→[1],[2],[3],[6]のカードを取り除く→残るのは[4],[5]の2枚

つまるところ・・・・

   残っているカードが4枚
    ↓ということは
   取り除くカードが2枚
    ↓ということは
   出る目の約数の数が2つ  
    ↓ということは
出る目の数は素数
 ということで、この問題は、1~6の整数のうち、約数が2つだけである数・素数である数はどれですか? という読み替えても、答えてもいいですね。

(2)は・・・

 まずは表をかいてそれぞれの場合についてどうなっているか、考えてみましょう。それぞれの場合について、規則②にしたがって操作したあとの右端のカードを書き入れておきましょう。

 すべての36通りのうち、右端が偶数になっているのは30通りですね。説明するときは表を用いてよい、となっているので、これをそのまま答案にまとめればよいでしょう。

(1)2,3,5
(2) 大小のさいころによって出る目のすべての組36通りを表にして表し、各場合について右端のカードの数字を書き入れると、それ偶数になる場合は表より30通りであるので,その確率は$${\dfrac{30}{36}=\bm{\dfrac{5}{6}}}$$ と求められる

分類 応用❺並べ替える

問題を解いた後に・・・

(2)を表をかかずに、独自列挙すると

 規則②で6のカードが動く場合と動かない場合で考えましょう。
●6が動く場合
 6と「何か」が出る場合ですが、「何か」が6以外の偶数であれば、結局右端にあるのが偶数になります。(2,6)(4,6)(6,2)(6,4)の4通り。
●6が動かない場合
 6は動きませんので、右端にあるのは偶数のままです。そして、これはさらに2つの場合に分けられます。
〇2つの目とも6以外の目 列挙すると(1,1)(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)(2,1)(2,2)(2,3)(2,4)(2,5)(3,1)(3,2)(3,3)(3,4)(3,5)(4,1)(4,2)(4,3)(4,4)(4,5)(5,1)(5,2)(5,3)(5,4)(5,5)の25通り。
〇2つの目がどちらも6の目 つまり(6,6)の1通り。
 全部で合わせて30通り。

(2)でもう少しカンがよいと・・・

 6と奇数が入れ替わる場合だけが右端が偶数「じゃない」場合ということになります。そういう場合は
(1,6)(3,6)(5,6)(6,1)(6,3)(6,5)の6通り。これ以外の場合は、すべて右端が偶数ですので、残りは30通り。求める確率は$${\dfrac{30}{36}=\bm{\dfrac{5}{6}}}$$ということになります。
 これを思いつくことができれば、早く計算ができるかな。

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