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奈良県|公立高校入試確率問題2013

 図で,数直線上を動く点Pは,最初,原点Oにある。点Pは,1枚の硬貨を1回投げるごとに,表が出れば正の方向に2だけ移動し,裏が出れば負の方向に1だけ移動する。硬貨を3回投げて移動した結果,点Pが原点Oにある確率を求めよ。

分類:応用編〈1〉動かす① すごろく型

コイン3回なので樹形図で

 樹形図を書いて考えましょう。

 全部で8通り。それぞれ点Pがどこにいるかを計算していきましょう。

 というわけで,3回で原点にいるのは3通りですので,求める確率は$${\bm{\dfrac{3}{8}}}$$です。

$${\bm{\dfrac{3}{8}}}$$

問題を解いたあとに

 コイン3回は樹形図を書いて、全体は8回、そのうと当てはまるのが3回は、と求めてきたわけですが、これが高校へ行くと、硬貨が4枚5枚…と増えていくわけで、樹形図を書くのがとても大変になります。というわけで高校ではを書かないで何かしらの計算で解く、ということになります。その考え方方をチラっと紹介しましょう。詳しくは高校で公式を習います。(そしてその公式を中途半端に覚えて振り回されます)
 ポイントは、分母と分子、別々に求めるということです。
 まず分母。樹形図からわかるように、1枚の硬貨を1回投げるごとに枝は2つに分かれるので2倍になります。硬貨を3回投げると2倍になるのが3回、つまり2×2×2=8ですね。

分子の求め方1

分子。パターンとしては
3回とも○
2回○1回●
1回○2回●
3回とも●
の4つがあります。

 さて、点Pの位置は表が何回、裏が何回出るかで決まりますから、4つのパターンで決まります。それぞれ求めると、
3回とも○ → 6
2回○1回● → 4−1=3
1回○2回● → 2−2=0
3回とも●  → −3
となりますから、1回○2回●のパターンのときだけ、ということになります。

 1回○2回●のパターンは、
1回めだけ○でほかが●  ○●●
2回めだけ○でほかが●  ●○●
3回目だけ○でほかが●  ●●○
の3通りです。1つだけ表になる硬貨の回を、3回のうちから選ぶ、と考えます。
 ???の3箇所のうち、○のはいる位置を1つだけ選ぶ(残りは自動的に●)、ということです。
 このようにして考え、計算によって3通り、と求めることができます。

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