基礎編30 「分子を求めるテクニック②」【研究】実は”じゃない”方を考えると楽に解ける引っかけ
問題を解く前に・・・
これまでのやり方で素直に解いてみましょう。まず、さいころ2つなので素直に表。分母は36ですね。ついでに、和も表に書いちゃいましょう。
で、「出る目の数の和が5以上」はいくつか数えればいいのですね。
30ありましたので、分母は30。
なので、答えは$${\dfrac{30}{36}=\bm{\dfrac{5}{6}}}$$。めでたしめでたし。
・・・しかし、30って数えるのに、どう計算しました?
分子は・・・? もうちょっと早く。
「和が5以上になる」方が圧倒的に多いよ、ということがピンと分かれば、「・・・じゃない方」を計算した方が早いですね。
「5以上」じゃない ⇔言いかえ⇔ 「4以下」(5未満)
4以下は表のように6通りなので、全部の36通りから6通りをひいて
36-6=30 で「和が5以上は30通り」と計算してもいいですし、
(和が4以下になる確率)=$${\dfrac{6}{36}}$$=$${\dfrac{1}{6}}$$
なので、
(和が5以上になる確率)=1-$${\dfrac{1}{6}=\dfrac{6}{6}-\dfrac{1}{6}=\bm{\dfrac{5}{6}}}$$
って計算してもいいですね。
今後高校以上でも確率の学習をしますので、いろんなルートで正解にたどり着くことができるように、いろいろ考え方を知っておくといいと思います。
問題を解いた後に
「和が5以上」と聞いたときに「あれ?和が5以上の方が、5未満よりもかなり多くないか?」と気づくと、この「じゃない方(余事象)」を使った方がいい、と気づくかもしれません。「じゃない方」を使って解ける、という解法の引き出しを持っていても、この「カン」みたいなものが働かないと解けない問題というわけで、これがいわゆる「数学的センス」を要する、ということなのかもしれません。
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