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京都府前期|公立高校入試統計問題2023

 ある中学校のボランティア部に所属する生徒9人と,先生1人の合計10人がごみ拾いのボランティア活動に参加した。次の資料は,生徒9人がそれぞれ拾ったペットボトルの本数を示したものである。資料中の$${a}$$,$${b}$$は0<$${a}$$<$${b}$$であり,生徒9人がそれぞれ拾ったペットボトルの本数はすべて異なっていた。また,生徒9人がそれぞれ拾ったペットボトルの本数の平均値はちょうど8本であった。

資料 生徒9人がそれそれ拾ったヘットボトルの本数(本)
3,9,15,6,11,8,4,$${a}$$,$${b}$$

 このとき,次の問い(1)・(2)に答えよ。
(1)$${a}$$,$${b}$$の値をそれぞれ求めよ。
(2)資料に,先生が拾ったペットボトルの本数を追加すると,生徒と先生の合計10人がそれぞれ拾ったペットボトルの本数の四分位範囲はちょうど9本であった。このとき,先生が拾ったペットボトルの本数を求めよ。

(1)統計というよりも,パズル・・・

 9人の平均値がちょうど8本なので,拾ったペットボトルの総数は9×8=72で,72本。わかっている7人分の合計は56本なので,$${a+b}$$=72-56=16。
 0<$${a}$$<$${b}$$ですので,($${a,b}$$)の組み合わせとして考えられるのは(1,15),(2,14)(3,13)(4,12)(5,11)(6,10),(7,9)のいずれかです。
 ところが,生徒9人がそれぞれ拾ったペットボトルの本数はすべて異なっていますので,(1,×15),(×3,13)(×4,12)(5,×11)(×6,10),(7,×9)ということで,残る選択肢は(2,14)のみ。

(2)統計というよりも,パズルその2・・・

 さっきの$${a,b}$$に$${a=2,b=14}$$を代入して,小さい方から並べると,
2,3,4,6,8,9,11,14,15

 先生が7本以下だとすると,小さい方から6番目以降は確定で
8,9,11,14,15
ですから,第3四分位数は11本。四分位範囲は9本より,第1四分位数は2本となるはずですが,小さい方から5番目以前
2,3,4,6
でもう一つデータが加わっても,第1四分位数は2本にはなりません。残念。

 では,先生が8本以上だとしましょう。小さい方から5番目までは確定して
2,3,4,6,8
ですので,第1四分位数が4で,第3四分位数は13。
 2,3,4,6,8,9,11,13,14,15
で確かにうまくいきますので,13本が答え,ということになります。

 え? 統計,関係ある?

(1) $${a}$$=    $${b}$$=14
(2) 13


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