絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 13
立方体を描いてみましょう
明暗の塗り分けとタッチの練習をしましたので、いよいよものを立体的に描く練習に入ります。
まずは、立方体を描いてみましょう。
しかも何も見ないで描いてみます。
「えっ!? そんなことできるの!?」という声が聞こえてきそうですが、できるんです。
理屈が分かれば形だって、陰影だって一応それらしく描けちゃうんです。
まずは、ご自分のイメージで良いですので、立方体を描いてみてください。
「おいおい、何も教えずにいきなり描いてとは‥」
そういうつぶやきが聞こえてきそうですが、まずはやってみましょう。
「自分のイメージを形にしてみる」
そのための工夫や試行錯誤は、自分なりの表現を見つけるためにはとても大切だと思うのです。
では、どうぞ。
描けましたか?
描けたら、少し離して眺めてみてください。
立方体は、こんな感じです。
どうですか? イメージ通りにできましたか?
こんな感じになってませんか?
少し違ってると感じるところがあったら、そこを直してみましょう。
何本線を引いても良いです。引きながら違うと思う線を消して、また引き、少しずつ修正していきましょう。
それでは、いよいよ描き方に沿って、順番に立方体を描いてみましょう。
まず、上の面を描いていきます。
上の面はひし形にします。大きさはご自分で決めてくださいね。
最初は定規を使っても良いですよ。
① 横線を引きます。
② 横線の中心に垂直に縦線を引きます。縦線は横線の半分より少し短めにしましょう。
③ また、図のように上半分は、下半分よりほんの少し短くしてください。
図のようにつないで、ひし形を描きましょう。
緑のaとa’、オレンジのbとb’は、それぞれ平行ではありません。
また、長さもaはa’より、bはb’より、ほんの少し長くなります。
次に縦線cとc’を引きます。3本とも垂直に引きましょう。
まずは、真ん中のcです。
「どのくらいの長さにすればいいの?」
という声が聞こえてきますが、後で修正しますので、とりあえず長めにしておいてくださいね。
具体的に言うと、緑のaとオレンジのbより長く、この立方体の中で一番長い線になります。
そしてc’はcよりも短めです。
最後に縦線の下をつないで完成です。
左右に伸ばした点線(これは描かなくて良いです)は、遥か彼方で交わります。
ようするに、3本の緑の線とオレンジの線は平行には描かず、ほんの少しですが左右に狭く描いてあります。
立方体の各辺は、同じ長さで平行ですが、人の目は遠近感を感じますので、手前のものが大きく、遠くのものが小さく見えています。
ですので、各辺を同じ長さで平行に描くと、違和感を感じます。
こんな感じになります。
どうですか? どこか変ですよね。
立体を平面の紙に描くには、見た目の自然さが大切です。
その感覚は自分の感覚です。
また、先ほどの縦線の長さによって、こんな風になります。
ここでも、描きながら自分の感覚で修正していくことが大切です。
慣れてきたら、定規は使わずに描いてみましょう。
すでに線の練習とトレーシングペーパーによる写し絵の練習をしていますので、その時のやり方で描いてみてくださいね。
「大人の美術教室」今日はここまでです。
「大人の美術教室」開室のお知らせ
ご近所で長年「川崎市多摩区にある木村ピアノ教室」を営まれていらっしゃる木村先生のご厚意で「KATO美術レッスン」として始めます。
「絵を描いてみたいけど、苦手だし・・・」「美術には興味があるけど難しそう・・・」
これまでお読みいただいた方でも、まだそう感じてる方は多いと思います。
「KATO美術レッスン」は、そういう方にこそ体験していただきたいと思っています。
絵を描くって、表現するって、もっと自由でいいんだと気づいたら、そして自分にもそれができるんだと分かったら、もっと幸せが広がっていくと思いませんか。
「KATO美術レッスン」のホームページができました。ぜひお立ち寄りくださいね。
「木村ピアノ教室は地域に愛され、20年も続けて通う方や、親子で通う方もいらっしゃる、とても雰囲気の良いピアノ教室です。
近所に菅ルームも新設しました。こちらで「KATO美術レッスン」を開設しています。
音楽と美術のコラボという新しい試みです。
どんな化学反応が起こるのか、軌道に乗ったら、そちらもお伝えしていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?