絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 15
明暗をつけて立体感を表現しましょう
今まで学んだことを使って、鉛筆で立方体を立体的にスケッチしてみましょう。
紙の上に立体感を表現するためには、光が当たって明るいところと、暗いところを見分けて表すことが大切です。
では、次のように立方体に左ななめ上から光が当たっているとしたら、①・②・③の面の明るさはどうなっているでしょうか。
そうです。
①が一番明るく、③が一番暗く、②が①と③の中間になります。
こんな感じです。
ものを立体的に表現するには、
①3つの面が見えるように形を描く。
②3つの面の明るさの違い(明るいところ、暗いところ、その中間)を描き分ける。
と良いです。
もちろん現実には、正面から光が当たっていたり、逆光だったりと様々なシチュエーションがありますし、形も複雑です。
でもまずは、基本を理解することが大切です。
基本を理解して、応用することは何でも一緒ですね。
では、この立方体が机の上に置いてあるとしたら、これに何を描き加えますか?
そうです。机にできる立方体の影ですね。
机にできる立方体の影を描くことで、立方体の存在感が出ました。
平らな机の上に置いてあるように見えませんか?
ちなみに、「かげ」のことを陰影(いんえい)といいますが、ものの表面にできる「かげ」を「陰」、机にできる「もののかげ」を「影」といいます。
影は、周りを少しぼやかすと良いです。
また、机にできる影の角度も大切です。
こう描いてしまうと、机が水平に見えないので気を付けてくださいね。
円柱と円錐も描いてみましょう。
こんな感じです。
また、同じ立方体でも白い立方体と黒い立方体はこうなります。
前に明暗を塗り分ける練習をしましたが、これは色の違いを塗り分けるのにも使います。
いろいろなものをスケッチするには、日頃からものをよく観察することが大切です。
どんな形か、どんな色か、明るいところや暗いところはどうなっているのか、ていねいに観察しましょう。
さらには重さや質感なども、手に取れるものなら持ったり触ったりしてみてください。
視覚だけでなく、五感を働かせて、対象となるものを感じ取る習慣をつけると良いですね。
描くにあたっては、今まで学んだハッチングとぼかしを組み合わせると良いです。
身の回りにある小さなもので良いですから、たくさん描いてみましょう。
たくさん描くことで、だんだんコツがつかめてきます。
楽しくスケッチしてくださいね。
「大人の美術教室」今日はここまでです。
「大人の美術教室」開室のお知らせ
ご近所で長年「川崎市多摩区にある木村ピアノ教室」を営まれていらっしゃる木村先生のご厚意で「KATO美術レッスン」として始めました。
「絵を描いてみたいけど、苦手だし・・・」「美術には興味があるけど難しそう・・・」
これまでお読みいただいた方でも、まだそう感じてる方は多いと思います。
「KATO美術レッスン」は、そういう方にこそ体験していただき、興味の扉を開いてほしいと思っています。
絵を描くって、表現するって、もっと自由でいいんだと気づいたら、そして自分にもそれができるんだと分かったら、もっと幸せが広がっていくと思いませんか。
「久しぶりに絵を描いてみたいな」「時間ができたので、絵を習ってみたいな」という方もぜひご参加ください。
「KATO美術レッスン」のホームページでは、参加されている方の作品や感想も載せています。ぜひお立ち寄りくださいね。
「木村ピアノ教室」は地域に愛され、20年も続けて通う方や、親子で通う方もいらっしゃる、とても雰囲気の良いピアノ教室です。
近所に菅ルームもあります。こちらで「KATO美術レッスン」を開設しています。
音楽と美術のコラボという新しい試みです。
どんな化学反応が起こるのか、軌道に乗ったら、そちらもお伝えしていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?