子どもと過ごす新鮮な毎日が、人生をもっと豊かにしてくれる。|Everyday Excellence and People vol.1 田中伶(Howto Taiwan 編集長)
気になるあの人は、どんな暮らしをしているんだろう。
さまざまな分野で活躍する彼らの日常から、私たちがもっと素晴らしい毎日を送るためのヒントを見つけるインタビュー企画。
台湾エクセレンスのコンセプトである「Everyday Excellence」を体現する方々に、暮らしへの考え方やこだわりについてお伺いしていきます。
第1回目は、今よりもっと台湾が好きになるWEBメディア「Howto Taiwan」の編集長、田中伶(たなか れい)さんです。
台湾・IT系のPRやライティング、翻訳業など多方面で活躍されている田中さんは、2児の母でもあります。
仕事と育児を両立する生活の中で、暮らしや生き方に対してどのような考えを持っているのでしょうか。
暮らしの中で、子どもと“非日常”を楽しむ
——今回のインタビューは“暮らし”がテーマですが、田中さんは普段どのような生活を送っていますか?
6歳の息子と3歳の娘がいるので、平日の朝は2人を保育園に送り出すところから始まります。
子どもが保育園に行くとようやく一息という感じで…、朝9時から夜6時までは自分の時間として家でゆっくりと仕事をしています。
18時以降は保育園に迎えに行って、そこからまたバタバタとご飯を食べさせたり、子どもの習い事に付き合ったり、お風呂に入れて、歯磨きして、寝かしつけて…。子どもが寝るのが大体21時半ごろなんですけど、それまでは本当にスマホを見る時間もないですね。
でも、子どもが寝てからは、深夜1時くらいに私だけ起きてNetflixで映画をみる日もあります。最近は起きれなくなってきたのですが、「今日は起きるぞー」と気合いを入れて、週に1回くらいは寝る時間を削ってコンテンツを摂取しています(笑)
その方が家族にも迷惑をかけないですし、純粋にその時間が好きなんです。
——しっかり時間を区切って、仕事と家庭を両立されているのですね。休日はどのように過ごしていますか?
週末に仕事をすることはほぼなく、家族でお出かけするようにしています。
特にピクニックがすごく好きで、レジャーシートを持って近所の公園に行くことが多いですね。
家の中にいると、やっぱり子どもも「テレビ観たい!」ってなっちゃうじゃないですか。近くには大きい公園も多いので、できるだけ外でみんなで遊ぶようにしています。
あとは、自然に触れることも意識していますね。おもちゃを買って遊ぶよりも、虫取りとかカニ取りとか外遊びをしています。庭ではミニトマトを育てたり、梅の実を置いておくと野鳥がくるんじゃないかっていう実験をしたり。
——野鳥が来るんですか?
わかんないけど(笑)3歳の娘の発案です。
普段から「今日は庭でご飯食べてみよう」とか「リビングで寝てみよう」とか、マンネリ化しないように非日常を演出しています。
生活の中でいつもと違うことをするだけでも、子どもたちは「ディズニーランドか!」ってくらいテンションがあがるので、一緒になって楽しんでいますね。
この前も子どもに「パフェ食べたい」って言われて、パフェ作りをしました。
最初にみんなで夢のパフェの設計図を描いて、スーパーに材料を買いに行ったんですけど、私までテンションあがっちゃって。(笑)
すごく楽しかったので、次回はクレープでやろうかなとか。最近はそういう実験もやっていますね。
——楽しそう!アイディアが面白いですね。
そうでもしないと、休日がだらだらとテレビを観るだけの時間とかになっちゃうんですよね。
日常の中にもコンテンツを放り込んでいかないと、特に雨の日は退屈しちゃうので…。
でも、本当に適当ですよ。りんごがあったら「りんごを描こう!」みたいな(笑)
——田中さんご自身も一緒になって楽しんでいるのが伝わります。
そうそう。私がやってめちゃくちゃ楽しそうにしてるから、子どもたちも「あれ?楽しいのかな」って感じになってるのかもしれない。なんでも巻き込み型ですね。
子どもが遊ぶときは一緒に遊ぶし、子どもがテレビを観たいなら一緒に観る。ポケモンにハマり出したら私も一緒にハマるし。どれも子どもが開けてくれた扉だと思って、一緒にどんどん飛び込んでいっています。
生活を「ちゃんとやらなきゃ」とはあまり思ってないかもですね。結構自然体というか。
暮らしの中でストレスをためないためにも、自分が楽しむようにしています。
未来を描くよりも、今この瞬間を大事にしたい
——田中さんにとって「良質な生活」とはどんなものだと思いますか?
自分たちにとってちょうど良くて、心地よいと思える生活ですかね。
だから、まずは自分たちを知るところから始まると思います。
「これは自分たちらしいね」とか「これはちょっと無理してるよね」とか、その感覚がどんどん磨かれていくと、人の真似をして何かを買うんじゃなくて、自然と自分たちにとって良いものを選べるようになるんじゃないかなと思います。
——これまで無理してたと感じる経験もあったのでしょうか?
ありましたねー。
特に20代のときは、理想の未来に向けて目標を立てて、わりとストイックに行動していました。身の丈に合ってないけどちょっと良いものを買ったり、良い店に行ったりすることで自分の気持ちを上げていけると思って。意識的にやってたかもしれないです。
でも、やっぱり「私らしくないな」とか「なんか気持ち悪いな」って思うようになって。
子どもができてからは、未来を描くというよりも、今この瞬間をすごく大事にしたいという気持ちが強くなったので、今の自分たちにあったライフスタイルを送りたいと思うようになりました。
それまでは「仕事、仕事!」って感じだったので、子どもが生まれてから丸くなったのかも。
旦那も会社を経営していて、どちらかというと自分で未来を描いていく人なので、だからこそ家ではくつろげるよう、ご機嫌でいるようにしています。
ご機嫌な状態じゃないと仕事でも良いパフォーマンスがだせないと思っているので、今はできるだけ自分が楽しくいられるように意識しているんです。
もの選びは、自分らしいと思えるものを
——ものを選ぶときにも、その考え方はベースになりそうですね。
そうですね。自分たちのスタイルや身の丈に合っていて、自分らしいと思えるものを選ぶことが多いです。
あまりブランドものとかにはこだわっていないですね。
子どもがご機嫌じゃないと自分も楽しくないから、子どもにも好きなものを使ってもらうようにしています。
——台湾のものを選ぶことも?
台湾のものでいちばん使ってるのは、スキンケア用品ですね。
DR.WU(ドクターウー) の化粧水や美容液、日焼け止めなどを愛用しています。
成分の質が高くて自分の肌質にも合うし、値段も安いので台湾のドラッグストアで買っています。
日焼け止めに色がついてるのがすごく良くって。無理に塗りまくって隠すというよりは、素材の良さを引き出してくれるものが多くて気に入っています。
あと、O'right(オーライト)のシャンプーとリンスも使ってました。
——O'rightは、台湾エクセレンス賞も受賞しているブランドです。購入のきっかけは?
以前台湾で泊まったホテルにO'rightのシャンプーが置いてあって、香りがすごくよかったんです。確か、グリーンティのシャンプーだったかな。
そのときから気になっていたのですが、日本のお店で見かけたときにボトルを土に埋めると分解されるようになっているというのを知って、成分だけでなく環境への配慮もされているところに惹かれて購入しました。
(Instagram @oright.jp より)
あとは、大同電鍋も毎日使ってます。お米を炊いたり、惣菜を温めたり。
もう、4年くらい使っています。
電鍋はほっといても大丈夫だから楽なんですよね。
子どもを保育園に迎えに行く間に、冷凍のご飯を電鍋で温めたりとか。
帰ってすぐ食べられるし、調理が終わるとスイッチが自動で切れて、消し忘れとかも気にしなくていいので助かっています。
台湾製品から見える“台湾らしさ”
普段から台湾の製品に馴染みがある田中さんに、今年台湾エクセレンス賞を受賞した製品を体験していただきました。
——実際に使ってみて、いかがでしたか?
このスピーカー、スイッチを入れると楽しい音が流れますよね。「たららららら〜♪」みたいな。
「スイッチを入れただけでこんなに楽しい音がなるなんて…」と、最近癖になってきました。
子どもを保育園に送り出してから、自分の時間が始まるときの音楽みたいな。
朝はPodcastを聴いていることが多いのですが、今まで使っていたスピーカーよりも人の喋りが綺麗に聞こえている気がします。
——このスピーカーは、無駄な雑音を処理して声だけを届ける機能が優れているんです。
ですよね。この前、間違えて動画学習モードで音楽を流しちゃったときがあったのですが、音が揺れる感じがあって。モードによって全然聴こえ方が違うんだなって驚きました。
子どもが英語のオンラインレッスンを受けているので、今度使ってみようかな。
あと、音声認識するときに「音符ちゃん」と呼びかけるのも可愛いですよね。
こういう遊び心があるところが、台湾っぽいなと感じます。
——「遊び心」は、田中さんが感じる台湾製品の特徴ですか?
そう、遊び心がありますよね。
最近、化粧品でもパッケージを読み取るとその商品をイメージした音楽が流れるものがあって、面白いなあと思いました。「そんな機能までついてたんだ!」と。
あと、素材がよくてエコの意識が高いものが多い印象です。紙のパッケージのアイシャドウとか、さっき話した容器ごと土に還るO'rightのシャンプーとか。
台湾エクセレンス賞を受賞している製品も、コスメやスキンケアからIT系や家電など製品の幅が広く、それぞれの分野に面白い製品がたくさんあるなあといつも思っています。
あと、カスタマイズできる製品も多いですよね。
例えば、カメラのカバーを着せ替えできる「Paper Shoot(ペーパーシュート)」は、1つの製品で何通りもDIYできて自分好みのものにできるという点が、多様性を大事にする台湾らしいなと感じています。
(台湾エクセレンス YouTube より)
台湾の人は正直だから、悪いものは悪いと言う印象なのですが、そんな台湾の人たちに愛されているのは本物だなと思いますね。
新たな経験が、生活を豊かにしてくれる
——田中さんにとって台湾とはどんな存在なのでしょうか?
今日話して思ったけど、私は結構ぶれやすいんですよね。だから、周りの意見に左右されて自分がわからなくなったときに台湾に行って何かすごい大切なことを思い出して帰ってくる、みたいな経験が多くて。
やっぱり日本にいると、「こうやって生活しなきゃ」とか「子どもをこういう風に育てなきゃ」とか、ちょっと肩身狭かったり息苦しかったりすることがあるじゃないですか。仕事も1回就職したら3年は続けなきゃ、とか。
でも、台湾に行ったら本当にみんな自由で。この間まで普通にサラリーマンだった人がお店を始めてたり、次行ったらもう辞めてたり。周りにどう思われるかっていうよりは、本当に自分たちが今やりたいことを普通にやってる。
そういう人を見てるとすごい羨ましいなと思うし、自分もそういう風に生きたいなってすごい思うんです。
台湾に行って現地で色んな人と関わる中で、「何か素敵だな」「私もこういうことを人生で大切にしたかったんだ」ってことを思い出して帰ってくる。台湾に行って自分をメンテナンスしているような感じです。
途中で方向転換するのはぶれてると思っていた時期もあったけど、今は新しい経験をしてどんどん変わっていくことで、生活も人生も豊かになっていくと思うようになりました。
子どもと一緒にやっていることは私にとっても初めてのことばかりなので、自分も新しい経験をさせてもらっているなと感じています。
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▼田中伶さんにご紹介した製品はこちら
学びのために生まれた声用スピーカー BenQ 「treVolo U」
▼「Everyday Excellence and People」第2弾もお楽しみに。ぜひフォローとスキをお願いします。
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