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【感想】他人の期待に応えない ありのままで生きるレッスン
まもなく40歳となる自身にとって、この書籍が語っているミドルエイジクライシスになることは、すでに間も無く訪れる、すでに陥っている可能性があることを示唆している。自身のこれからの人生に向き合うには良書であった。
どんな人がなりやすいのか
仕事のウェイトが大きく責任感が強い人ほど、苦しくなる
私は該当している。
ミドルエイジクライシスとは
端的にいうと、今までのやり方が通用しなくなる時期が来る。それが40代(ミドルエイジ)。その状況の中で理想と現実のギャップに苦しみ情緒不安定になるらしい。
ミドルエイジクライシスの原因は、今まで持ち続けてきた将来の見取り図が〝幻想〟であったことに気づくことにあります。人間、若い頃は世の中のことをよく知らないので、自分自身を過信して大きな夢や希望を持ちがちですが、中年期になると、それは実現されないことを実感を持って悟るのです。
ミドルエイジになると、「自分はこれからも成長することができる」という〝幻想〟がいよいよ崩れ去ることとなります。
特に、自分が興味を持てないことにエネルギーを出すのが難しくなります。そうすると、20代の頃は時に楽しく感じることもあった、努力して新しいことを身に付けたり、頑張り続けて成長することが、すごくつらくなってしまうのです。こうなると、いわゆる「たゆまぬ努力」は一切できなくなります。
リモートワークが多くなってから体力がかなり落ちた印象だったが、どうやら違うところにも原因があったらしい。
実際に体力はかなり落ちた自覚がある。集中力が続かなくなってきている気がする。辛くても今までは乗り越えられていたが、どうやらできなくなってきている・・・など、自身の変化に気づき始めている。特に興味がないことへ取り組むことがかなり辛くなってきている。そこに努力して克服したいとは思わなくなってしまっている。
記載内容とほぼ同じであることに驚く。私はすでに陥ってるようだ。
さて、これからどうすべきか真剣に考えなくてはならない。
ついでに言うとリモートワークが始まった当初にBurnoutになってたなと今更気づく。
幻想とは
1. いつまでも自分は元気に頑張れる
2. 社会に適応して成功すれば幸せになれる
頑張り続けることで社会的な地位・名誉・お金などを獲得して幸せになれるに違いないと信じて頑張ってきたが、どうやらその仕事は私は興味がないし、楽しくもない。ただ辛いことの連続である。こんなことをやり続けるなんて・・・私にはできるのだろうか。
なぜ乗り越えなければならないのか
〝幻想〟に基づいた若い頃の夢から離れ、真の「幸せな人生」を得るためのチャンスでもある
後半の人生を豊かに過ごすために。
どうやって乗り越えるのか
変な言い方に聞こえるかもしれませんが、40代までくるとそもそもあまり頑張らない方がよいのかもしれません。
〝幻想〟を手放すことはつらいことなのですが、ここでは現実に目を向け、それを前提とした「幸せ」を探す旅に出る覚悟が必要です。
危機を迎えたときには人生前半に描いていた〝幻想〟にしがみつきたくなるかもしれませんが、そうではなく、「〝幻想〟を手放す時が来たのだ」と認識することが大切です
まずは現実を見る
* 興味のないことが見えてきた。
* 辛いことがわかってきた。
* 興味はなくなったが、自然体でできることも見えてきた。(以前、手放したものだ)
* モチベーション高かったはずだが、他で忙殺されて、どうでもよくなったものも見えてきた。
* やっぱりやりたいことも見えてきた。
* ワークライフバランスが大事だし、家族との時間をもっと確保したい。
今までは、あれもこれも・やりたいこと・興味があること・依頼されたことに顔を出して経験を積んできたがどうやら限界に来ているらしい。
自身がやるべきだと思ってることは幻想であると認識して、
やることよりもやらないことを選択していった方が良さそうだ。
最後に残ったものを大切にしつつ、家族との時間を大切にできるのが、これからの人生で必要なものになるだろう。
これまで手に入れてきた経験や実績を手放すことに躊躇していたが、思いっきり手放すことが大切。
乗り越えた先に得られるもの
1. 人生への感謝
2. 人間としての強さ
3. 新たな視点
4. 他者との関係への変化
5. 精神性的変容
この時期は苦しいかもしれませんが、ミドルエイジクライシスは「人を成熟させ、人生後半を豊かに生きるための新しい生き方を見つける」ための通過点という意味もあるのです
〜40代
* 手に入れる
* 挑戦する
* 頑張る
多少無理をしても体力的にどうにかなる。幻想は夢や希望として、努力の糧となっていた。たとえ失敗しても諦めずに前に進めた。
40代〜
* 手放す
* あきらめる
* 適度に休む
幻想を手放して、MUST(義務感のあるもの)を手放して、自身のWANT(やりたいこと)を追求していくことが大切になる。そのためにはMUSTとWANTを区別していくことが第一歩。
私にとっての幻想
EM→VPoE→CTO
* エンジニアリング・マネージャー(EM)を経験したら、シニアクラスのEMになって、VPoEになって、CTOになることだったようだ。
実現できないことに気づいたこともあるが、自身には合わないことを体感する。社会的な地位を得ることがキャリアップにつながることを信じていたようだった。無意識だったことで気づかなかった。
新しいことを日々学び続けられる
* ライフステージの変化によって、物理的な時間も体力も奪われることになる。現実的に学びに費やせる時間は、ちょっとした隙間時間だけになった。今ではその隙間時間ですら休息に充てたくなってきている。
* 未知のことが盛りだくさんのところに飛び込んだものの、情報量に圧倒され、当初求められていたことができないと悟り、自身の範囲を狭くしていった。多少の余裕は生まれた。興味がないことは本当に辛くてやる気が起きないことに気づく。
これからどう生きるか
「自分の人生は1年後に終わっているかもしれない」ということにしっかり目を向けた方がよいのです。
「死と向き合うかはどう生きるかを考えること」
スティーブ・ジョブズも似たようなことを言っていた気がする。
人生を終着点のある旅だと考えるならば、「死」は恐れの対象ではなく、「終着点」でしかないのです。
今を生きる。将来を見据えなくていい。(マインドフルネス)
無理をしない。
背伸びをし過ぎない。
自身に(過度な)成長を求めない、期待しない。
できること・興味があることをやる。
他人のペースは気にしない。
しっかり休息をとる。
私の中での考え
これまでの経験を活かして、無理なく成果を出せて、自然体で楽しく仕事しながら、ゆるく中長期的に仕事していけるポジションがいい。より仕事とプライベートを両立できるポジションを選んでいく、しっかり休息をとって、家族との時間を大切にして向き合えることを大切にしていく。
* 社会的な地位は目指さない。
* 未経験からの過度な成長は目指さない。
追記:2021/12/05
改めて、読み直すと自身のキャリアを諦めているようにも見受けられるが、より現実主義になるということかもしれない。
いくつもの未経験を一度にどうにか克服しようとしていくのは限度がある。体力、根性、時間では乗り切れなくなってきている。
いわゆるワークライフバランスは重要だと思う。
できることから成果を出しつつ、できないことを少しずつストレッチしていくようなことが大切なのだろう。
そう考えると、未経験領域が少しくらいの役割はこれからの私にとってちょーどいいのかもしれない。未経験領域が成長領域だとすると、その領域はあまりに大きいと乗り越えられなくなるだろう。
以上。