ChatGPTにショートショートを出題・評価してもらった
最近話題の生成・対話型AI「ChatGPT」。
文章を書くクリエイターにとっては、もしかすると将来のライバルになるかもしれないし、あるいはアシスタントにもなるかもしれない、ChatGPT。
そんな不思議なChatGPT(GPT-4)を使って、今回、ショートショートを書いてみました。
書いてもらうんじゃありませんよ。書くのは僕です。
ChatGPTに頼るのは、出題と評価です。
どういうことかって?
これを見ればすぐにわかります。
出題パート(AI)
執筆パート(人間)
出されたお題に沿って、私がショートショートを組み立てます。
宇宙船と気球に類似性を感じたので、テーマとタイトルは『沸点』にしました。
そういえば、山の上ではカップラーメンが早く作れるとか作れないとか。
読みづらいと思うので、念のため本文を掲載します。
『沸点』
2100年代。
誰もが地球上はもちろん、宇宙さえも自由に行き来できるようになった時代。
Nは車を走らせていた。
……というより「飛ばしていた」という方が正しいだろうか?
スピードの話ではない。
気球のように空に浮かびながら、ゆっくりとドライブを楽しんでいたのだ。
やっぱり空はいい。
子供の頃よりも「空飛ぶ車」が増えて、だいぶ騒がしくなったけれど、それでも車線や路線がなく、遮蔽物も少ない場所でのドライブは、まるで鳥になった気分だ。
科学技術の発展は素晴らしい。
と、そろそろお昼。
腹が減ったNは、車に積んである食材に手を伸ばす。
一番マトモな食材は……カップラーメンか。
もう少し贅沢をしたかったが、空のドライブ中の食事にはちょうどいいのかもしれない。
お湯が地上にいるときよりもだいぶ早めに沸くのだ。気圧の問題で沸点が低いらしい。 それでも数分待つのには変わらないのだけれど。
出来上がったラーメンを口にしながら、Nは名案を思いついた。
そうだ、宇宙でラーメンを作ったらどうなるだろう?
一瞬でお湯が沸くんじゃないか?
大気圏外すら自由に行き来ができる今、ちょっとしたイタズラ心がNを誘惑した。
2週間後、決行日。 我ながら馬鹿げた実験をしていると思う。
宇宙まで来てカップラーメンだなんて。
宇宙船に乗り込む際の手荷物検査は、どうにかくぐり抜けた。旅行先の星で使う電子ケトルだと説明しながら。
そしてたどり着いた船内。カバンを持ち手洗いに向かうN。そしてこっそりと電子ケトルでお湯を沸かす。
……!
予想通り、ケトルには一瞬で「沸騰」と表示されている。
さっそくお湯を注いでみる。次の瞬間。
冷てっ!
Nの顔に水がかかる。飛び散る。
吹きかかる。 無重力だから、そこら中が水浸し、いや、水浮かび?
確かに「宇宙に行けば沸点は早い」という、Nの仮説は正しかった。
しかし、誤解していたのだ。 宇宙では温かいお湯が早くできるわけではなく、沸点が低いか100℃に達しなくとも「沸騰」になる。
Nはしかたなく、冷たく硬いカップラーメンをすすった。
手洗いから出てきた彼を、乗客全員が奇異の目で見る。
水と、かやくまみれだったのだから。
さて、このままどうやってほしにいこうか。
評価パート(AI)
上記の内容をChatGPT(GPT-4)に投げたところ、返ってきたコメントが以下です。
ありがとうございます。でも、残り10点、悔しいぃ゛……!
まとめ
ということで、生成系AIに「物語を生成させる」ではなく、「お題を出させて、評価させる」ということをやらせてみました。
今回はGPT-4でしたが、GPT-3.5や他の生成型AI、今後登場するモデルでは違うリアクションも見られるかも?楽しみです。
僕もAIに負けないように精進していきます。
それにしても、残り10点……!