【エンタメ横断ニュース】Spotifyのアニソン強化、東宝とバンナムが資本業務提携(24/8/25)
こんにちは!マンガIPのライツを担当している村田です。
今週のエンタメ横断ニュースを3つ紹介します。
配信サービス「ミルダム」、サービス終了
ニュースサマリ
DouYu Japanは運営するライブ配信プラットフォーム「ミルダム(Mildom)」について、9月1日をもってサービス終了すると発表。ユーザーが満足できる品質でのサービス提供が困難と判断されたため。
分析、所感
運営元であるDouYu Japanは、中国の大手ライブ配信プラットフォームを運営する斗鱼(Douyu)と、三井物産のジョイントベンチャーとして設立されました。サービス自体は2019年リリースなので、約5年の運営でサービス終了です。リリース直後は求人情報がかなり出ていた印象です。
Cygamesはミルダム内でのCygamesコンテンツを使った投稿・配信を禁止していました。最終的には締結されましたが、任天堂もゲームのプレイ動画の投稿・配信も禁止していた時期もありました。配信するゲームの人気度にも左右されますから、ゲームの配信許諾のスピード感が遅い・そもそも配信できないタイトルがあるのが敗因の1つと考えられます。
国内ゲーム配信はYouTube(Google)、Twitch(Amazon)、OPENREC.tv(元サイバーエージェント子会社のサービス)、Mirrativ(代表がDeNA出身)のGAFA傘下、国内メガベンチャーを祖とするサービスの争いという構図になりました。
Spotify、アニメ関連楽曲の再生数が2021年から400%増加
ニュースサマリ
Spotifyは、アニメ関連楽曲の配信強化の一環として「アニメハブ」をグローバル展開で大幅なリニューアルの実施を発表。
アニメ関連楽曲の再生数は2021年から約400%上昇、アメリカ、インドネシア、メキシコ、ブラジル、台湾などでリスナーが順調に増加している。Crunchyrollとの提携により制作された公式ポッドキャストやプレイリストがSpotifyにて限定公開される。
分析、所感
アニソンが世界で聴かれているのはYOASOBI の「アイドル」、Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」でも分かっていましたが、改めて数字で見ると凄く聴かれているのが分かるニュースでした。
プレスリリースに記載されていますが、ユーザーが作成したアニメプレイリストは670万を超えているとのことです。ちなみに、ユーザーが追加している曲ランキングは以下の通りで、全部集英社IPのアニソンです。
余談ですが、私がアメリカ留学中に現地の友人とカラオケに行ったときに、アメリカ人の友人が「unravel」「ブルーバード」を日本語で歌っていたので、このランキングは個人的に納得です。
Crunchyrollとの提携で公式ポッドキャストやプレイリストが公開されており、「The Anime EffectNEWS」というポッドキャスト番組が配信されています。
ただ、このポッドキャスト、Crunchyroll、YouTubeでも聞けるのですが★1.7の低評価、再生回数も回ってない評判の悪そうなコンテンツですCrunchyrollは日本から見られないのでコメント見られませんが、YouTubeのコメントを見ていると「ゲームの話をしていてアニメについて語ってない」などがありました。
元のニュースから脱線しますが、Crunchyrollは自社コンテンツを作るのはもしかして不得意?なのかもなと思いました。
また、個人的にこのニュースを見て思い出したのが、「Google Play」の新機能として、マンガやアニメのキュレーションスペースを開設したこと。海外プラットフォーマーが日本のマンガ、アニメに本格的に力を入れ始めています。
東宝とバンダイナムコ、資本業務提携。IPを共同開発
ニュースサマリ
東宝とバンダイナムコホールディングスは資本業務提携に合意したと発表した。両社が互いに株式を25億円分ずつ持ち合う。東宝がバンダイナムコHDの発行済み株式総数の0.13%、バンダイナムコHDが東宝の同0.25%を取得する。キャラクターやコンテンツといったオリジナルのIPの企画開発などに取り組む。
分析、所感
東宝、バンダイナムコのエンタメコングロマリット同士の強力な提携です。東宝はゴジラ、バンナムはガンダムというどちらも知名度抜群のIPを持ち、東宝は呪術、ヒロアカ、バンナムはワンピ、ドラゴンボールなど集英社IPも上手く使っている共通点があります。
プレスを見ると下記のそれぞれのノウハウを活かすとのことです。
東宝は映画製作から配給までのラインを抑えていますから、バンナムは自社IPの映画をTOHOシネマズで配給できるのは嬉しい。バンナムのグッズは高評価でありブランド性もあるから、東宝はバンナムが高クオリティのグッズを作ってもらえるなら嬉しい。こう見るとかなりのシナジーがあります。
また、東宝は東宝芸能という事務所があり、バンナムはゲーム開発できるなど、お互いに持ってない要素を補える関係でもあります。オリジナル IP の共同開発も行うとのことですが、2社だけでIPを展開できる方向性は様々あります。
今週のニュースは以上です。分析、所感は間違っている理解や知識があるかもしれませんので、もし気づいたらご指摘ください・・・。それでは、また来週お会いしましょう!