[社内報]と[採用広報]、それぞれでのインタビュー記事の書きかた・考えかた。
こんにちは、採用コピーライターのオヤマダです。
現在、オウンドメディアリクルーティングにも関わってくる採用広報がマッチング採用の一つのトレンドになっていますね。そのため、noteにもたくさんのインタビュー記事の書きかたが載っています。
かくいう僕も書いています(笑)
ですが、
インタビュー記事の書きかたのゴールが「インタビュー記事としての体裁を整える」だけで終わっているものも散見されます。ちなみに僕は、せっかく時間と労力をかけるのだから、目的にあった成果を出せないインタビュー記事に価値はないと考えている人間です。
そんなわけで今回は、
目的にあった成果を出すためのインタビュー記事を作るために気をつけなければならないことについて、お話ししたいと思います。
【社内報】と【採用広報】ではインタビュー記事の書きかたが変わる
もし、「【社内報】でも【採用広報】でも使えるインタビュー記事の書きかた」という記事があったとしたら、それは「インタビュー記事としての体裁を整える」だけの記事です。
理由は、【社内報】と【採用広報】では読んでもらうターゲットが「社内で働いている人」「入社を検討している人」と違うわけで、当然、「インタビュー記事を読んだ後に感じてほしいこと」も違うわけです。
つまり、同じインタビュー記事で【社内報】と【採用広報】、2つの目的が達成できるわけがありません。
それでも「【社内報】でも【採用広報】でも使える」と言い切ってしまえるのは、【社内報】と【採用広報】としての役割を果たすことではなく、「インタビュー記事としての体裁を整える」という手前のことを目的にしている何よりの証拠です。
とはいえ、
世の中には「社内ブランディングや採用の成果よりも、インタビュー記事を何本作ったという事実が欲しい」とか、「難しいことはよく分からない。とにかく社員インタビューを作ることが先決」とか、そういう考えやフェイズの人や企業があるのも事実ですから否定はしません。
なので、
ここから先は「せっかく時間と労力をかけるのだから、目的にあった成果を出せるインタビュー記事を作りたい」と考えている方だけに読んでいただければと思います。
インタビュー記事作りで大切なこと
それは、
①読者を決めること
②読者に読んだ後にどう感じてほしいのかを決めること
この2点です。
【社内報】と【採用広報】では、この①と②が変わってきます。
次の項では、全社集会で受賞した人を取り上げる社員インタビュー記事を作るとき、【社内報】と【採用広報】それぞれで具体的にどう考えていくかを説明していきます。
社内報のインタビュー記事の場合
社内報の場合、インタビュー記事の読者は「すでに入社して働いている人たち」になると思います。
社内報の目的は、企業によって異なる部分はあるかと思いますが、大きくまとめればインナーブランディング(今働いている人たちに自分たちの会社はこういう会社だと感じてもらうこと)になるのかなと。
なので、
全社集会で受賞した人を取り上げる社員インタビューは「当社が賞賛する働きのお手本を示す」という内容になり、読者に読んだ後にどう感じてほしいのか?という目的は、「こういう成果を上げればウチの会社では評価されるんだ!頑張るぞ!」と思ってもらうことになります。
①読者
すでに入社して働いている人たち
全社で賞賛された経験がない人、また賞賛されたい人
②読者に読んだ後にどう感じてほしいのか
「こういう成果を上げればウチの会社では評価されるんだ!頑張るぞ!」と思ってもらう
①読者(記事を読む前にどういう状態か)と、②読者に読んだ後にどう感じてほしいのか、が決まったわけですが、これは、
記事を読む前の状態(Before)
記事を読んだ後の状態(After)
でもあるわけで、記事を読む前の状態(Before)から記事を読んだ後の状態(After)にするために必要な情報提供プロセスが、インタビュー記事の構成になります。
(1)表彰者の紹介
(2)何を成し遂げたのか
(3)それをやる理由・背景
(4)何が課題だったのか(どれくらい難しいことだったのか)
(5)どう解決したのか(解決策がどれだけ優れていたか)
(6)感想
(7)表彰のポイント
んで、
Before⇒Afterになるために必要な情報と情報提供の順番を考えていくと、こんな感じ(↑)になるんじゃないかなと思います。
採用広報のインタビュー記事の場合
採用広報の場合、インタビュー記事の読者は「これから入社を考えている人たち」になると思います。
採用広報の目的は、各社の採用課題によって異なると思うのですが、会社の考えかたや制度を紹介することで、求職者に会社について興味を持ってもらうこと、会社への理解を深めてもらうことが、採用広報の大体の方向性になる思います。
そんなわけで、
全社集会で受賞した人を取り上げる社員インタビューは「当社では頑張った社員を賞賛するイベントがあること&仕事にやりがいを持って取り組んでいる先輩がいる」といった内容になり、読者に読んだ後にどう感じてほしいのか?という目的は、「自分もここの会社ならやりがいを持って働けそう」と思ってもらうことになります。
①読者
これから入社を考えている人たち
自分に合っている会社か知りたい、どんな仕事をしているか知りたい
②読者に読んだ後にどう感じてほしいのか
「自分もここの会社ならやりがいを持って働けそう」と思ってもらいたい
①読者(記事を読む前にどういう状態か)と、②読者に読んだ後にどう感じてほしいのか、が決まったわけですが、これは、
記事を読む前の状態(Before)
記事を読んだ後の状態(After)
でもあるわけで、記事を読む前の状態(Before)から記事を読んだ後の状態(After)にするために必要な情報提供プロセスが、インタビュー記事の構成になります。
(1)表彰者紹介
(2)学生時代にどんなことを考えて就職活動をしていたか
(3)何に惹かれて入社を決めたのか
(4)どんな仕事をしているのか
(5)どんな成果を上げて受賞をしたのか
(6)感想
(7)これから入る人へメッセージ
採用広報は、採用課題に応じて打ち手が変わってくるものなので、ここに挙げたのはあくまでも一例なのですが、こちらもBefore⇒Afterになるために必要な情報と情報提供の順番を考えていくと、ざっくりこんな感じ(↑)になるんじゃないかなと思います。
まとめ
目的が変わればやるべきことも変わります。インタビュー記事でも同じです。特に採用コンテンツは、「作る」ことよりも「何を作るのか」というコンテンツの中身のほうが重要です。
なぜなら、間違った印象を与える情報発信をしてしまったなら、それは時間と労力をかけて、採用の役に立たないものを作っている、もしくはもっと悪く、採用の足を引っ張る可能性もあるからです。
目的に適したコンテンツを作っていただければと思います。
この記事が、採用広報のお役に立てれば幸いです。御社の採用活動が上手くいくことを願っております。