より
上記文抜粋 ・・・・・・・・・・・
抑圧された「ナチの亡霊」の回帰
戦争情報というのは、毎日半時間ほど眺めるよりはーー実際は情報の信憑性を確かめるために1時間ほどかかるーー、週一2時間程度眺めるほうが心身の消耗度が少ないだろうな。もはや、優れた政治家や学者の言ってることでさえ、この一年強のあいだに言われてきたことの事実上、繰り返しに過ぎないように見えるね。もっとも戦略核使用等の緊急情報があり得るから厄介だが。
いい気なもんだよ、米国というのは。よその国同士に対して殺し合いを画策しといて自分は高みの見物とは。あくまでラブロフの言っている事に準拠すれば、と但し書きをつけておくが。
セルゲイ・ラブロフ: 於ブリックス・グローバルサウス会議 2024年6月11日 米国はヨーロッパを次のように認識している。 米国は、核戦争を挑発すれば(実際にそうしている)、被害を受けるのはヨーロッパだけだと考えている。 歴史的に、第一次世界大戦や第二次世界大戦と同様に、米国は勝利者として浮上することを期待している。 この考え方は、現在の米国の政策立案者の哲学とメンタリティ、そして結果的にウクライナを率いる人々の哲学とメンタリティを反映している。
Sony Thang@nxt888 Jun 14, 2024 SERGEY LAVROV: "Here is how the United States perceives Europe: The US believes that if it provokes a nuclear war (which they are actively doing), only Europe will suffer. Historically, as in the first and second world wars, they expect to emerge as the victor. This mindset reflects the philosophy and mentality of current US policymakers, and consequently, those who lead Ukraine." Excerpt from remarks and answers by Russian Foreign Minister Sergey Lavrov to media questions following the meeting of foreign ministers from BRICS and Global South and Global East countries, Nizhny Novgorod, June 11, 2024. Source: Ministry of Foreign Affairs of the Russian Federation
ーーロシアによるキューバへの軍艦と原子力潜水艦配備もこのラブロフの言っているコンテクストのなかにあるに相違ないだろう、少しは米国を脅かさないとな。ここでの「米国」はジェフリーサックスの言っている意味での米国であることに注意、《米国ーー私がこの語で意味するのは、軍産複合体、つまり安全保障機構・情報機関・国防総省・軍需企業、そして議会における彼らの支持者たちからなる少数の権力者たちだが、彼らが考えるアメリカの覇権を維持したいと考えている。"The U.S.―and by that I mean the military-industrial blob or complex, a small number of powerful people from the security establishment, the intelligence agencies, the Pentagon, the military companies, and their supporters in Congress―wants to preserve American hegemony as they see it》.(Jeffrey Sachs,Will the Death of U.S. Hegemony Lead to Peace―Or World War III? in an interview with Mike Billington, May 15, 2024 .)
もう少し一般化すれば、少なくともロシア側からみたら、現在の集団的西側[коллективного Запада]はナチスイデオロギー[идеология нацизма]の再来ーーナチの回帰 ーーと見ている。
私が知りうる限りで、それが最も簡潔に表現されているのは、2023年2月2日のスターリングラード戦役80周年記念におけるプーチン演説だ。
今、残念ながら、 ナチズムのイデオロギーが、その現代的な装いの中で、再び、 我が国の安全に対する直接的な脅威を作り出していることがわかります。我々は、 何度も何度も、 集団的西側の侵略を撃退することを余儀なくされているのです。信じられない、信じられないが、 事実です。彼らは、 十字架が描かれたドイツのレオパルト戦車で再び我々を脅している。 (プーチン大統領、スターリングラード戦役80周年記念スピーチ 、2023年2月2日) Now, regrettably, we see that the ideology of Nazism, in its modern guise, in its modern manifestation, once again poses direct threats to the security of our country. Again and again we have to repel the aggression of the collective West. It’s incredible, but it’s a fact : we are again being threatened with German Leopard tanks with crosses on them. - Putin, the 80th anniversary of the victory in the Battle of Stalingrad, February 2, 2023
※露原文
"Сейчас, к сожалению, мы видим, что идеология нацизма уже в своем современном обличье, современном проявлении вновь создает прямые угрозы безопасности нашей страны. Мы вновь, вновь и вновь вынуждены давать отпор агрессии коллективного Запада. Невероятно, но факт - нам снова угрожают немецкими танками Leopard, на борту которых кресты", - Путин, 80-летие Победы в Сталинградской битве, 2 февраля 2023
《信じられないが 事実だ[Невероятно, но факт]》、この一言にロシア側の集団的西側に対する驚愕が典型的に籠められている。
FABVOX 2120 :プーチン大統領 ~ スターリングラード戦役80周年記念スピーチ (2023年2月2日) - Battle of Stalingrad 80th anniversary speech -(日本語字幕)
これはスラブ人同士の殺し合いから「欧州人とロシア人との殺し合い」に発展しつつあるウクライナ紛争に限らない。現在でのガザジェノサイドに代表される「西アジア人同士の殺し合い」ーー、そうして近未来の大いに起こりうる「東アジア人同士の殺し合い」の背後にあるのが何かについても《誰の目にも明らかになっている[Это уже очевидно для всех]》のだ。
◾️プーチン "安全保障理事会メンバー、政府、治安機関の指導者との会談" ロシア大統領、2023年10月30日
中東やその他の地域の人々の悲劇の背後に誰が本当にいるのか、誰が致命的な混乱を組織し、誰がそこから利益を得ているのかを、私たちは明確に理解しなければならない。 今日、私の考えでは、このことはすでに誰の目にも明らかになっている。〔・・・〕 もう一度言おう。パレスチナ人の悲劇、中東での虐殺、ウクライナ紛争、そしてアフガニスタン、イラク、シリアなど、世界の多くの紛争の背後にいるのは、アメリカとその衛星の支配エリートだ。 このことはすでに誰の目にも明らかだ。
Мы должны чётко понимать, кто в реальности стоит за трагедией народов Ближнего Востока и в других регионах мира, кто организует смертоносный хаос, кому он выгоден. Сегодня, на мой взгляд, это уже стало очевидным и понятным для всех – заказчики действуют в открытую и нагло. не в последнюю очередь с территории Украины, руками агентуры западных спецслужб. <…> Я вновь повторю: и за трагедией палестинцев, и за бойней на Ближнем Востоке в целом, за конфликтом на Украине, за многими другими конфликтами в мире – в Афганистане, Ираке, Сирии и так далее – стоят правящие элиты США и их сателлиты. Это уже очевидно для всех. ーー“Совещание с членами Совета Безопасности, Правительства и руководством силовых ведомств.” Президент России, 30 Oct. 2023
さらに次の文はほとんど直接的に「ナチの回帰」を言っている。
◾️プーチン演説ーー於内務省理事会の年次拡大会議(モスクワ)、2024年4月2日
Excerpt from remarks by Russian President Vladimir Putin during the annual expanded meeting of the Interior Ministry Board, Moscow, April 2, 2024 . 奇妙に思えるかもしれないが、過去にロシアを打ち負かそうとして失敗したこと、つまりヒトラーやナポレオンがロシアに対する作戦を失敗させたことへの復讐を、いまだに誰かがしようとしているのだ。歴史上、このような例は数多くあるが、驚くべきことに、敵対勢力はいまだに歴史的記憶に留めているのだ。 Strange as it may seem, someone still seeks revenge for their failed attempts to defeat Russia in the past – for Hitler’s and Napoleon’s unsuccessful campaigns against Russia.There have been many such examples in history, and surprisingly enough, our adversaries still hold them in their historical memory. Как ни странно, кто-то хочет реванша за неудачи в борьбе с Россией ещё в исторические периоды: за неудачные походы Гитлера на Россию, Наполеона – таких исторических примеров очень много, и, как ни странно, в исторической памяти тех самых недоброжелателей, о которых я сказал, многое сохраняется, как ни странно, но я с этим сталкивался – удивительно, но факт.
すなわち、マルクスの云う《過去の亡霊[Geister der Vergangenheit]》の呼び出し、フロイトの云う抑圧されたものの回帰としての《過去の復活[Wiederherstellungen des Vergangenen]》である。
ヘーゲルはどこかで、すべての偉大な世界史的な事実と世界史的人物はいわば二度現れる、と述べている。彼はこう付け加えるのを忘れた。一度目は偉大な悲劇[Tragödie]として、二度目はみじめな笑劇[Farce]として、と。 Hegel bemerkte irgendwo, daß alle großen weltgeschichtlichen Tatsachen und Personen sich sozusagen zweimal ereignen. Er hat vergessen, hinzuzufügen: das eine Mal als Tragödie, das andere Mal als Farce.〔・・・〕 人間は自分自身の歴史を創るが、しかし、自発的に、自分が選んだ状況の下で歴史を創るのではなく、すぐ目の前にある、与えられた、過去から受け渡された状況の下でそうする。すべての死せる世代の伝統が悪夢のように生きているものの思考にのしかかっている。そして、生きている者たちは、自分自身と事態を根本的に変革し、いままでになかったものを創造する仕事を携わっているように見えるちょうどそのときでさえ、まさにそのような革命的危機の時期に、不安そうに過去の亡霊[Geister der Vergangenheit]を呼び出して自分のたちの役に立てようとし、その名前、鬨の声、衣装を借用して、これらの由緒ある衣装に身を包み、借り物の言葉で、新しい世界史の場面を演じようとしているのである。 Die Menschen machen ihre eigene Geschichte, aber sie machen sie nicht aus freien Stücken, nicht unter selbstgewählten, sondern unter unmittelbar vorgefundenen, gegebenen und überlieferten Umständen. Die Tradition aller toten Geschlechter lastet wie ein Alp auf dem Gehirne der Lebenden. Und wenn sie eben damit beschäftigt scheinen, sich und die Dinge umzuwälzen, noch nicht Dagewesenes zu schaffen, gerade in solchen Epochen revolutionärer Krise beschwören sie ängstlich die Geister der Vergangenheit zu ihrem Dienste herauf, entlehnen ihnen Namen, Schlachtparole, Kostüm, um in dieser altehrwürdigen Verkleidung und mit dieser erborgten Sprache die neuen Weltgeschichtsszene aufzuführen. (マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』Der 18te Brumaire des Louis Bonaparte、1852年)
過去の復活(過去の回帰)、長い間隔をおいての忘れられたものの回帰[Wiederherstellungen des Vergangenen, Wiederkehren des Vergessenen nach langen Intervallen. ](フロイト『モーセと一神教』3.1.4 Anwendung)
忘れられたものは消去されず「抑圧された」だけである[Das Vergessene ist nicht ausgelöscht, sondern nur »verdrängt«](フロイト『モーセと一神教』3.1.5 Schwierigkeiten, 1939年)
先にも示唆したが、この観点を取らない学者や言論人もいまだあまたいるようだがね、私の偏った頭では、知的退行組としか言いようがないな。
…………………
※附記
柄谷行人は「革命と反復(Revolution and Repetition)」と題された2008年の英語論文ーー日本語になっているのかもしれないが私は知らないーーで次のように記しているが、これこそまさに先のプーチンが《ヒトラーやナポレオンがロシアに対する作戦を失敗させたことへの復讐を、いまだに誰かがしようとしている》と言っていることと同一だ。
マルクスは、『ルイ・ポナパルドのブリュメールの十八日』にて、フランス革命によって実現された共和制から生れた皇帝制の出現のなかに反復を見出している。1789年の革命において、王は処刑されて、それに引き続く共和制から、人びとの支持をともなって「皇帝」が出現した。これは、フロイトが「抑圧されたものの回帰」と呼ぶものである。 in The Eighteenth Brumaire of Louis Bonaparte, Marx finds repetition in the emergence of the empire out of the republic realized by the French Revolution. In the Revolution of 1789, the King was executed and the Emperor emerged from the subsequent republic with the people's support. This is what Freud called the “return of the repressed.” Yet, the Emperor is the return of the murdered king, but is no longer the king himself. (Kojin Karatani,Revolution and Repetition, 2008, 私訳)
ナポレオンの構想は、ヨーロッパ共同体の原型とも言えるが、歴史のこの時点では、ヒトラーの第三帝国の前身であるヨーロッパ征服と見るのが妥当であろう。 Napoleon’s concept could be called a prototype of the European Union, but at this point in history, his scheme could be more properly seen as the precursor of Hitler’s Third Reich: the conquest of Europe.(柄谷行人「革命と反復」2008年、私訳)
なお柄谷はこの論文の冒頭近くで出来事ではなく構造、反復構造を強調していることを付け加えておこう。
私は歴史の反復があると信じている。そしてそれは科学的に扱うことが可能である。反復されるものは、確かに、出来事ではなく構造、あるいは反復構造である。驚くことに、構造が反復されると、出来事も同様に反復されて現われる。しかしながら、反復され得るのは反復構造のみである。 I believe that there is a repetition of history, and that it is possible to treat it scientifically. What is repeated is, to be sure, not an event but the structure, or the repetitive structure. Surprisingly, when a structure is repeated, the event often appears to be repeated as well. However, it is only the repetitive structure that can be repeated.( Kojin Karatani, "Revolution and Repetition" 2008, PDF 私訳)
表象が実際の反復となるのは、過去と現在の間に構造的な類似性があるときだけである。つまり、各個人の意識を超越したネーションに固有の反復構造があるときである。 Representation becomes actual repetition only when there is a structural similarity between the past and the present, that is to say, only when there is a repetitive structure inherent to the nation that transcends the consciousness of each individual.(柄谷行人「革命と反復」2008年、私訳)
・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ 抜粋終わり
1789年の革命において、王は処刑されて、それに引き続く共和制から、人びとの支持をともなって「皇帝」が出現した。これは、フロイトが「抑圧されたものの回帰」と呼ぶものである。
表象が実際の反復となるのは、過去と現在の間に構造的な類似性があるときだけである。つまり、各個人の意識を超越したネーションに固有の反復構造があるときである。
天皇と言う無責任は、敗戦でも残っている。
なら、次は、明治カルトによる、大陸侵略~敗亡を繰り返すのは必至です。
そもそも前の戦争以上に国民は「経済的」にも「ワクチンと放射能による人体の弱体化」で、日本人は脆弱になっている。
【緊急ライブ】ドル崩壊カウントダウン…サウジ,ロシア,中国のドル排除が加速(マックス×石田和靖)
日本人は、天皇と米英でアホになっている。
だから、、、日本から天皇を駆除するのが、日本人が生き延びるのには必須なのです。
天皇を根絶やしにして 日本人と日本文明を救う
天皇の無い 蒼い空を取り戻す
慈悲と憐みの富む社会になりますように。