より
上記文抜粋 ・・・・・・・・・
伊藤貫氏の「思想的な観点から、アメリカ人の考え方をマネしてはいけない」 ~心理学者や教育学者のいうセルフ・リアライゼーション(自己実現)とは、単に社会的成功を意味しており、非常にレベルの低い価値観
竹下雅敏氏からの情報です。
伊藤貫セミナーの3回目です。1回目は「政治的・軍事的な拝米主義は日本の自滅に繋がる 」、2回目は「経済政策における拝米主義は間違い 」という話でした。 今回は「思想的な観点から、アメリカ人の考え方をマネしてはいけない」ということを説明しています。 長い動画なので、印象に残った部分を抜き出し、その事について私の感想や見解を述べていこうと思います。 28分7秒のところで、“アメリカの心理学者と教育学者が言い出した「教育というのはハイ・セルフ・エスティーム(高い自尊心)とハイ・セルフ・リアライゼーション(高い自己実現)を目指せばいい」というのは、一見もっともらしく聴こえる。しかしこれは、競争することよって社会全体の生産性が上ってみんなうまくいくはずだという、最終的には「自分だけ良ければいい」という行動に繋がり、この思想は誤りである”というような事を話しています。 心理学者や教育学者のいうセルフ・リアライゼーション(自己実現)とは、単に社会的成功を意味しており、非常にレベルの低い価値観です。宗教における自己実現は、真我(ジーヴァ)を実現する事を意味します。百歩譲って「悟り」を得ることだと言っても良いです。 こうした低い価値観に踊らされて努力し成功を収めたとしても、“能力主義的な競争に勝った人たちは、負けた6割~8割の人を馬鹿にする(30分)”ようになると伊藤貫氏は話しています。 私は本当の意味で「高い自尊心」を持つ人というのは学歴や年収、社会的地位とは無関係に、人そのものを見ていると思います。そういう人は賢者であり、社会のあらゆるレベルに存在します。 分かりやすい例えでは、どんなに高い社会的成功を収めても自分を偉いとは思わず、また学歴や年収や社会的地位が低くても自分を愚かだと思わない人は賢者だと言えます。「賢者は自己に安らい、愚者は理想を追い求める」のです。 31分34秒では、“トランプを支持している人たちは圧倒的にボトム7割、上手く立ちまわるのが下手な人達”だと話しています。自分が不幸なのは社会が不公正だからであり、トランプが正してくれると信じているのでしょう。 「社会が不公正」なのは事実ですが、「自分が不幸」なのは自分の中に問題があるからです。自分自身の心の中にある問題を見つめて解決しようとせず、社会の不公正を問題にすれば、その人が幸福になる事はないでしょう。 1時間10分38秒で伊藤貫氏が影響を受けた人たちは、みんな古典主義者で正統主義者だったと話しています。“人間には大切にすべき古典的な良い考え方がある。最近の200~300年の言論人の薄っぺらな思想ではなく、過去2500年の思想の中で今でも光を放ち続けるのが、「尊敬すべき人達」なのであって、そういう人たちの思想を尊重するのが古典主義であり正統主義である”と言っています。 1時間18分40秒のところでは、“実を言いますと、安倍さんの外交政策、軍事政策も評価してなかった。結局はアメリカの一極覇権主義の政策に利用されているだけ。彼の経済政策にしても外交政策にしても軍事政策にしても、結局は岸とか佐藤栄作とか中曽根と同じようにアメリカの覇権主義的なグランド・ストラテジー に都合のいいように利用されていただけではないか。安倍さんは日本の国益にとってマイナスの存在だった。ただし、安倍さんのことをちょっと弁護すると、過去79年間の日本の政治家の中で拝米主義は間違いだと本気で考えて行動しようとした人は、重光葵(しげみつまもる) さんと石橋湛山(いしばしたんざん) の2人ですから、安倍さんがその他大勢の拝米主義者として行動したのも、まあそんなものかなという風に考えております”と話しています。 1時間31分50秒では、哲学者にとって一番大切な問題は「人間が生きる意味」と「人生の目的」の二つである。アメリカ人は実利主義者であり、自分にとって利益があるかどうかで判断するだけで、深い思想は持っていない、と言っています。 「人生の目的」は愛を学ぶことです。「愛」は感情ではありません。それは真の自己(ジーヴァ)のヴァイブレーションなのです。至高の本質であり、存在そのものです。あなたが目的を持たないとき、愛はそこにあります。 哲学者が「生きる意味」を問うとき、自分が正しく生きていないことを自覚しているのです。なぜ、正しく生きられないのかと言うと、目的を追求し理想を追い求めているからです。 目的を追求し理想を追い求めている人は、「今」を否定しているのです。彼の中では、変わらなければならない自分、変わらなければならない世界があるのです。しかし、それはありのままの自分を否定することであり、世界を否定することなのです。そこに「愛」はありません。 「人生の目的」は何か? それは愛を体現することです。そして、その状態は目的を持たないことなのです。
アメリカ文明のモラル崩壊と日本への警告
配信元) YouTube 24/5/22
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 抜粋終わり
上の動画のコメント欄 より
上記文抜粋 ・・・・・・・・・・
@user-nn6tu9dv4e 1 日前 貫先生のように哲学的視点からアメリカを含め人類分析を講義して頂けると日本もすでに壊れている事に気づけてない。目先の利益の為にあくせく働いてある程度のマテリアルは手に入れられるようになったが、満たされることがなく、物質的欲望を満たすことは限りない。人間として生きる為のヒントは、まさに古典の哲学にある。
・・・・・・・中略・・・・・
@kotetu777xyz 1 日前 2500年前から人間の本質は変わってないんですよね。 昔から日本でも「古典を読め!」と言われていましたが、自身もまともに読んだことがないのは恥じ入るばかりです。 いつも教示に触れる動画をあげて下さりありがとうございます
・・・・・・・中略・・・・・・・・・
@user-ks5wy9ub2p 1 日前 日本人への警告の意味でアメリカ人の浅はかさや自省力の無さ、哲学性の致命的な欠如を伊藤氏は強調されていてとても勉強になり、一々頷きながら聞きました。でもアメリカ人特有の良さというものもあるのであって、そうした良い精神性に国民が誇りを持って思想として高めていってくれればよいと願うのだが、現実が現実だけに愚かさと悪の結果が露呈されるばかり。良さも認めている友人として、伊藤氏にはアメリカの若者たちに愛のある厳しく温かいアドバイスと未来への期待を語りかけていってほしい。
・・・・・中略・・・
@diamond-eye3670 1 日前 Monsieur, 大変共感できるお話しです。私もどこまでも凡夫鈍根の在家居士ですが、どの師匠が本物か嗅ぎ分けがきくようです。40年近く何千時間も坐禅しても得る所無く悟る所無しで、馬鹿の一つ覚えでやっています。仏法は、凡夫(俺様)の容積を大きくするためにやるものではない、と領解していますが、今普通の人に言っても、ぽか~ん、とされるだけで、伝わらないでしょう。刑而下に落とし込んで言えば近代資本主義社会はウエバーの言うようにプロテスタンティズムの行動規範が作り出したものと認識しています。日本の場合は日本型仏教の行動様式ですが一概に仏教だけに限定できないでしょう。隣人愛に基づく労働倫理がプロテスタントの特徴ですが、引っ繰り返せば、隣人愛を失った資本主義は、ただの金儲け主義、マモニズム(金銭崇拝)に陥り、魂のないゾンビ資本主義となり、やがて自ら崩壊していくようです。我が国が今後どうなっていくか、心配も楽観もしていませんが、現時点では観察し続けるしかないようです。 次回のお話しを楽しみにしています。 では、 Thanks a lot. Have a nice day.
・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ 抜粋終わり
>貫先生のように哲学的視点からアメリカを含め人類分析を講義して頂けると日本もすでに壊れている事に気づけてない。目先の利益の為にあくせく働いてある程度のマテリアルは手に入れられるようになったが、満たされることがなく、物質的欲望を満たすことは限りない。
通俗道徳&自己責任論は、キリスト教福音派と同じく「マテリアル」で「唯物的」であり、弱肉強食なのです。
それが明治以降強烈になり、「天皇」をご神体に日本人と日本文明を破壊してきたのです。
そもそも「天皇」には「形而上」的な裏付けがない。国家論・組織論で言っても「天皇が国家に果たす責務・意味」が無い。
https://www.data-max.co.jp/article/12439
そうなると「弱肉強食」の「マテリアリズム~唯物論」になるしかないのである。
体制順応して権力行使側に立脚してきたのは、代替り信仰世襲で貧困病苦じゃなくなったからかもな。剥き出しの権力欲だから。しかしそれが発生したのは国体が原因だからな。とんでもねえ社会だ。
加害側が社会が分断しちまうから騒ぐの止めようぜに支持が集まる社会な。そりゃあな新宗教、新新宗教にすがる奴出てくる。
天皇陛下の神の国=鬼畜の楽園 だね。 孫子がいう 「故に上兵は謀を伐つ。」とは、その意図・その思想を読み込んで、それを打破する必要を言う。
言い換えると「自分を動かしている、思想・認識論」を知らないと、「戦うごとに危険」なのです。
となると「故に諸侯の謀を知らざる者は、予め交わる能わず。」てことで外交すらママらない。
「天皇」は邪鬼・集団的西側は馬鹿・・・・て事実を暴露するのが、売国奴と侵略者への最強の攻撃法なのです。
より
上記文抜粋 ・・・・・・・・・・
嘘を暴露する者こそ最悪の敵(ジェフリー・サックス)
知っている人にはいまさら感があるかもしれないが、知らない人はいまだ数多いる。ジェフリーサックスのきわめて明瞭な発話をここに掲げる。
▶︎動画
◾️Excerpt from remarks by Professor Jeffrey Sachs, American economist and academic, in an interview with Judge Napolitano, May 20, 2024.
Source: How Israel Has Changed
私たちはCIA、 国家安全保障会議、 ペンタゴン、 大手武器請負業者が外交政策を決定する帝国主義国家に住んでおり、議会は軍産複合体からの巨額の選挙資金提供によってほぼ完全に従属しています。 つまり、私たちはアメリカ国民の価値観ではない外交政策を持つ帝国主義国家に住んでいます。 そのような国に住んでいると、政府が毎日嘘をつくためには何よりも秘密が必要です。 そのような状況では、嘘を暴露する者は最悪の敵となりなす。嘘を作る者でも物語を語る者でもなく、政府の視点では嘘を暴露する者が最悪の敵なのです。 それがジュリアン・アサンジが行っていたことであり、現在も行っていることです。 そのため、 彼は米国政府の敵ナンバーワンです。 なぜなら、私たちの知る権利に興味がないからです。 第一修正条項にも興味がありません。真実にも興味がなく、むしろその逆です。政府は自分たちの物語が唯一の物語であることに関心があります。 ジュリアン・アサンジについて強調したいポイントの一つは、彼のおかげでウクライナ戦争の真の根源、つまりこれは米国が意図的に作り出し、挑発したものであることを理解できるということです。そして、ジュリアン・アサンジがいなければそれを知ることはできなかったでしょう。 現CIA長官のビル・バーンズは2008年に駐ロシア大使を務めていました。 その立場で彼は、ブッシュ政権がNATOをウクライナに拡大する政策が災害を招くと完全に説明しました。この政策はその後オバマ、トランプ、バイデン政権へと引き継がれました。彼は強力なメモを書きましたが、それはジュリアン・アサンジがいなければあなたや私、 そしてその他のアメリカ国民が目にすることはありませんでした。 だから彼らは彼を憎んでいます。 私たちは真実を知っています。 そして、それがジュリアン・アサンジの問題点です。彼は米国政府の嘘を暴露しました。
JEFFREY SACHS: "We live in an imperial state where the security services—the CIA, National Security Council, Pentagon, and big arms contractors—determine foreign policy. Congress is almost completely suborned by large campaign contributions from the military-industrial complex. We live in an imperial state where foreign policy does not reflect the values of the American people. When you live in such a state, secrecy, above all, is necessary so that the government can tell us lies every day. In such circumstances, those who reveal the lies are therefore the worst enemies—not the ones who make the lies, nor the ones who tell the narratives, but, from the government's point of view, the ones who expose the lies. That's what Julian Assange was doing and has been doing, and so he is 'Enemy Number One' of the US government. Because the US government is not interested in our right to know, the First Amendment, or the truth. Quite the opposite—it is interested in having its narrative be the only narrative available. One of the points I like to emphasize about Julian Assange is that, because of him, we understand the real roots of the Ukraine war—how this was a US concoction and provocation, knowingly made. And we would not know that without Julian Assange. Our current CIA director, Bill Burns, was our ambassador to Russia in 2008. In that capacity, he explained completely why the Bush Administration's policy—which then became the policy of the Obama, Trump, and Biden administrations—to expand NATO to Ukraine was going to be a disaster. He wrote a powerful memo that the American people never would have seen but for Julian Assange. And they hate him for that. We know the truth. And that's the problem with Julian Assange—he exposed the lies of the US government."
※ビル・バーンズメモ
Wikileaks NYET MEANS NYET: RUSSIA'S NATO ENLARGEMENT REDLINESDate:2008 February 1, 14:25 (Friday)
※附記
◾️ウクライナは最新のネオコン大災害(ジェフリー・サックス)
Ukraine is the latest neocon disaster
By Jeffrey Sachs June 28, 2022
ウクライナ戦争は、アメリカネオコン運動の30年にわたるプロジェクトの集大成である。バイデン政権は、セルビア(1999年)、アフガニスタン(2001年)、イラク(2003年)、シリア(2011年)、リビア(2011年)でアメリカが選択した戦争を支持した、同じネオコンで占められている。このネオコンがロシアのウクライナ侵攻を誘発するために多くのことを行ったのだ。ネオコンの実績は大災害の事例だが、バイデンは自分のチームをネオコンで固めている。その結果、バイデンはウクライナ、米国、そして欧州連合を、またもや地政学的な大災厄へと導こうとしている。もしヨーロッパに洞察力があれば、このようなアメリカの外交政策の大災厄から自らを切り離すだろう。 The war in Ukraine is the culmination of a 30-year project of the American neoconservative movement. The Biden Administration is packed with the same neocons who championed the US wars of choice in Serbia (1999), Afghanistan (2001), Iraq (2003), Syria (2011), Libya (2011), and who did so much to provoke Russia’s invasion of Ukraine. The neocon track record is one of unmitigated disaster, yet Biden has staffed his team with neocons. As a result, Biden is steering Ukraine, the US, and the European Union towards yet another geopolitical debacle. If Europe has any insight, it will separate itself from these US foreign policy debacles.
ネオコン運動は、1970年代にシカゴ大学の政治学者レオ・ストロースとイェール大学の古典学者ドナルド・ケーガンの影響を受けた何人かの公的知識人のグループを中心に発生した。ネオコンの指導者には、ノーマン・ポドホルツ、アーヴィング・クリストル、ポール・ウォルフォウィッツ、ロバート・ケイガン(ドナルドの息子)、フレデリック・ケイガン(ドナルドの息子)、ビクトリア・ヌーランド(ロバートの妻)、エリオット・エイブラムス、キンバリー・アレン・ケイガン(フレデリックの妻)などがいる。 The neocon movement emerged in the 1970s around a group of public intellectuals, several of whom were influenced by University of Chicago political scientist Leo Strauss and Yale University classicist Donald Kagan. Neocon leaders included Norman Podhoretz, Irving Kristol, Paul Wolfowitz, Robert Kagan (son of Donald), Frederick Kagan (son of Donald), Victoria Nuland (wife of Robert), Elliott Abrams, and Kimberley Allen Kagan (wife of Frederick).
ネオコンの主要なメッセージは、米国は世界のあらゆる地域で軍事的に優位に立たなければならず、いつの日か米国の世界または地域の支配に挑戦する可能性のある地域の新興勢力、特にロシアと中国に立ち向かわなければならない、というものである。この目的のために、米国の軍事力は世界中の何百もの軍事基地にあらかじめ配置され、米国は必要に応じて選択の戦争を導く準備をしなければならない。国連は、米国の目的に役立つときだけ、米国が利用するものだ。 The main message of the neocons is that the US must predominate in military power in every region of the world, and must confront rising regional powers that could someday challenge US global or regional dominance, most importantly Russia and China. For this purpose, US military force should be pre-positioned in hundreds of military bases around the world and the US should be prepared to lead wars of choice as necessary. The United Nations is to be used by the US only when useful for US purposes.
このアプローチは、ポール・ウォルフォウィッツが2002年に国防省のために書いた防衛政策ガイダンス(DPG)で初めて明言されたものである。この草案は、1990年にドイツのハンス・ディートリッヒ・ゲンシャー外相が、ドイツの統一に続いてNATOの東方拡大を行わないことを明確に約束したにもかかわらず、米国主導の安全保障ネットワークを中・東欧に拡大することを求めたものである。 This approach was spelled out first by Paul Wolfowitz in his draft Defence Policy Guidance (DPG) written for the Department of Defence in 2002. The draft called for extending the US-led security network to the Central and Eastern Europe despite the explicit promise by German Foreign Minister Hans-Dietrich Genscher in 1990 that German unification would not be followed by NATO’s eastward enlargement.
ウォルフォウィッツはまた、アメリカの選択戦争を主張し、アメリカが懸念する危機に対して、単独でも、独立して行動する権利を擁護した。ウェスリー・クラーク将軍によれば、ウォルフォウィッツはすでに1991年5月、イラク、シリア、その他の旧ソ連の同盟国でアメリカが政権交代作戦を主導することをクラークに明言していたという。 Wolfowitz also made the case for American wars of choice, defending America’s right to act independently, even alone, in response to crises of concern to the US. According to General Wesley Clark, Wolfowitz already made clear to Clark in May 1991 that the US would lead regime-change operations in Iraq, Syria, and other former Soviet allies.
ネオコンは、2008年にジョージ・W・ブッシュ・ジュニアの下で米国の公式政策となる以前から、ウクライナへのNATO拡大を唱えていた。彼らは、ウクライナのNATO加盟が米国の地域的・世界的支配の鍵になると考えていたのである。ロバート・ケーガンは、2006年4月、ネオコンのNATO拡大のケースを詳述している。 The neocons championed NATO enlargement to Ukraine even before that became official US policy under George W. Bush, Jr. in 2008. They viewed Ukraine’s NATO membership as key to US regional and global dominance. Robert Kagan spelled out the neocon case for NATO enlargement in April 2006 :
「ロシア人と中国人は、[旧ソ連の「カラー革命」]には何の自然さもなく、世界の戦略的に重要な地域における西側の影響力を促進するために、西側が支援したクーデターに過ぎないと考えているのだ。彼らは間違っているのだろうか?西側民主主義諸国によって促され、支持されたウクライナの自由化の成功は、同国をNATOやEUに編入するための前哨戦、つまり西側の自由主義覇権の拡大に過ぎないのではないか?」 The Russians and Chinese see nothing natural in [the “colour revolutions” of the former Soviet Union], only Western-backed coups designed to advance Western influence in strategically vital parts of the world. Are they so wrong? Might not the successful liberalisation of Ukraine, urged and supported by the Western democracies, be but the prelude to the incorporation of that nation into NATO and the European Union — in short, the expansion of Western liberal hegemony? ”
ケイガンは、NATOの拡大がもたらす悲惨な意味合いを認めている。彼はある専門家の言葉を引用して、"クレムリンは「ウクライナのための戦い」の準備を真剣にしている "と言っている。ソ連崩壊後、米ロ両国は慎重な緩衝材と安全弁として、中立的なウクライナを求めるべきだった。しかし、ネオコンはアメリカの「覇権」を求め、ロシアは防衛と部分的には自国の帝国主義的自負のために、この戦いに挑んだのである。この戦争は、オスマン帝国に対するロシアの圧力に対抗して、イギリスとフランスが黒海でロシアの弱体化を図ったクリミア戦争(1853-6年)のような色合いを帯びている。 Kagan acknowledged the dire implication of NATO enlargement. He quotes one expert as saying, “the Kremlin is getting ready for the ‘battle for Ukraine’ in all seriousness.” After the fall of the Soviet Union, both the US and Russia should have sought a neutral Ukraine, as a prudent buffer and safety valve. Instead, the neocons wanted US “hegemony” while the Russians took up the battle partly in defence and partly out of their own imperial pretensions as well. Shades of the Crimean War (1853-6), when Britain and France sought to weaken Russia in the Black Sea following Russian pressures on the Ottoman empire.
ケーガンは、妻のビクトリア・ヌーランドがジョージ・W・ブッシュ・ジュニアの下でNATO大使を務めている間、私人としてこの記事を書いた。ヌーランドは、ネオコン工作員の代表格である。ブッシュ政権のNATO大使に加え、2013年から17年までバラク・オバマの欧州・ユーラシア担当国務次官補を務め、ウクライナの親ロシア大統領ヴィクトール・ヤヌコヴィッチの打倒に参加し、現在はバイデンの国務次官としてウクライナ戦争に対する米国の政策を指導している。 Kagan penned the article as a private citizen while his wife Victoria Nuland was the US Ambassador to NATO under George W. Bush, Jr. Nuland has been the neocon operative par excellence. In addition to serving as Bush’s Ambassador to NATO, Nuland was Barack Obama’s Assistant Secretary of State for European and Eurasian Affairs during 2013-17, where she participated in the overthrow of Ukraine’s pro-Russian president Viktor Yanukovych, and now serves as Biden’s Undersecretary of State guiding US policy vis-à-vis the war in Ukraine.
ネオコンの展望は、米国の軍事的、財政的、技術的、経済的優位性によって、世界のすべての地域で条件を決定することができるという、極めて誤った前提に基づいている。これは、驚くべき傲慢さと、驚くべきエビデンス侮蔑の両方の立場である。1950年代以降、米国は参加したほぼすべての地域紛争で足止めを食らうか敗北してきた。しかし、「ウクライナのための戦い」では、ネオコンはロシアの猛反対を押し切ってNATOを拡大し、ロシアとの軍事衝突を誘発する用意があった。なぜなら、彼らはロシアが米国の金融制裁とNATOの兵器によって敗北すると熱狂的に信じているからだ。 The neocon outlook is based on an overriding false premise: that the US military, financial, technological, and economic superiority enables it to dictate terms in all regions of the world. It is a position of both remarkable hubris and remarkable disdain of evidence. Since the 1950s, the US has been stymied or defeated in nearly every regional conflict in which it has participated. Yet in the “battle for Ukraine,” the neocons were ready to provoke a military confrontation with Russia by expanding NATO over Russia’s vehement objections because they fervently believe that Russia will be defeated by US financial sanctions and NATO weaponry.
キンバリー・アレン・ケイガンが率いるネオコン系シンクタンクの戦争研究所(ISW)は、ジェネラル・ダイナミクスやレイセオンといった防衛関連企業の有力者に支えられ、ウクライナの勝利を請け合い続けている。ロシアの前進について、ISWは典型的なコメントを発表している。セベロドネツク市をどちらが押さえようと、作戦・戦略レベルでのロシアの攻勢はおそらく頂点に達し、ウクライナは作戦レベルでの反撃を再開し、ロシア軍を押し返す機会を得るだろうと。 The Institute for the Study of War (ISW), a neocon think-tank led by Kimberley Allen Kagan (and backed by a who’s who of defence contractors such as General Dynamics and Raytheon), continues to promise a Ukrainian victory. Regarding Russia’s advances, the ISW offered a typical comment : Regardless of which side holds the city [of Sievierodonetsk], the Russian offensive at the operational and strategic levels will probably have culminated, giving Ukraine the chance to restart its operational-level counteroffensives to push Russian forces back.”
しかし、現実に起きていることは、そうではないことを暗示している。欧米の経済制裁は、ロシアにはほとんど悪影響を与えていないが、それ以外の国には大きなブーメラン効果を与えている。さらに、ウクライナに弾薬や武器を補給する米国の能力は、米国の生産能力の限界とサプライチェーンの途絶によって、深刻な打撃を受けている。もちろん、ロシアの工業能力はウクライナのそれを凌駕している。戦前のロシアのGDPはウクライナの約10倍だったが、ウクライナは戦争で工業力の多くを失ってしまった。 The facts on the ground, however, suggest otherwise. The West’s economic sanctions have had little adverse impact on Russia, while their “boomerang” effect on the rest of the world has been large. Moreover, the US capacity to resupply Ukraine with ammunition and weaponry is seriously hamstrung by America’s limited production capacity and broken supply chains. Russia’s industrial capacity of course dwarfs that of Ukraine’s. Russia’s GDP was roughly 10X that of Ukraine before war, and Ukraine has now lost much of its industrial capacity in the war.
現在の戦闘で最も可能性が高いのは、ロシアがウクライナの大部分を征服し、おそらくウクライナを内陸に追いやる、もしくはそれに近い状態にすることであろう。ヨーロッパと米国では、軍事的損失と戦争と制裁によるスタグフレーションの影響により、不満が高まるだろう。米国で右翼のデマゴーグが台頭し(あるいはトランプの場合なら、彼は政権に復帰し)、危険なエスカレーションによって米国の色あせた軍事的栄光を回復すると約束すれば、その波及効果は壊滅的になりかねない。 The most likely outcome of the current fighting is that Russia will conquer a large swath of Ukraine, perhaps leaving Ukraine landlocked or nearly so. Frustration will rise in Europe and the US with the military losses and the stagflationary consequences of war and sanctions. The knock-on effects could be devastating, if a right-wing demagogue in the US rises to power (or in the case of Trump, returns to power) promising to restore America’s faded military glory through dangerous escalation.
このような惨事を招く危険を冒す代わりに、真の解決策は、過去30年間のネオコンの幻想を終わらせ、ウクライナとロシアが交渉のテーブルに戻り、NATOがウクライナとグルジアへの東方拡大へのコミットを終わらせ、ウクライナの主権と領土の一体性を尊重し保護する実行可能な平和と引き換えにすることである。 Instead of risking this disaster, the real solution is to end the neocon fantasies of the past 30 years and for Ukraine and Russia to return to the negotiating table, with NATO committing to end its commitment to the eastward enlargement to Ukraine and Georgia in return for a viable peace that respects and protects Ukraine’s sovereignty and territorial integrity.
同様の事はミアシャイマーも言っている、ビル・バーンズの名を出しつつである。
➡︎歴史は、ウクライナに対する極めて愚かな政策について、米国とその同盟国を厳しく裁くことになるだろう(ミアシャイマー、2022/06/16 )
スコットリッターからもいくらかも掲げておこう。
◾️スコット・リッターのウクライナ・アップデート~ロシアは決してホラを吹かない Scott Ritter - Ukraine Russia War UPDATE/Judging Freedom 2022/06/10
ジャッジ:あなたが今言った、暗黒、邪悪、絶望といったものは、西ヨーロッパのグローバリストたち、NATO諸国の外務大臣たち、特にバイデン大統領にアドバイスを出す職務にあるアメリカ合衆国国務長官アントニー・ブリンケンや国防省のロイド・オースティンたちの心に伝わっているのでしょうか?
スコット:伝わり始めていると思います。アントニー・ブリンケンもロイド・オースティンもとっくの昔に悪魔に魂を売り渡した人々 ですが、少なくともウクライナに膨大な援助を続けるためにはウクライナが勝利するという信念が必要なはずです。 しかし、そうではなくて、一人でも多くのロシア人を殺すために、たくさんのウクライナ人を殺し続ける、それはウクライナ人が一人もいなくなるまで続くのだと考えているのだとしたら、それは単に意地が悪いというだけでなく、凶悪犯罪 です。 ホワイトハウスでバイデンを取り囲んでいる者たちは、ロシアを苦しめることをウクライナの最も重要な国是と設定し、そのためのウクライナ人の犠牲をなんとも思っていません。 〔・・・〕
ジャッジ:あなたが今描写したリアリティに私はショックを受けました。アントニー・ブリンケンもロイド・オースティンもウィリアム・バーンズもきっと真実を知っているに違いない。 しかし、彼らは嘘を言う仕事にあまりにも長く居てしまった。彼らは大統領に正しいアドバイスを与えることができるのでしょうか?
スコット:まず第一に、ジョー・バイデンその人自身が47年間嘘を言い続ける仕事をしてきた人です。彼は素人ではないのです。『ミスター・スミス、ワシントンへ行く』ではないのです。彼は嘘つきの達人。詐欺を人生としてきた男です。その男がロイド・オースティンと会議をしている。そしてこのロイド・オースティンが軍事産業でボロ儲けしている男です。ブリンケンについては言うまでもありません。悪党が集まっての会議ですから、お互いに隠すものは何もありません。彼らは顔を突き合わせて国民を騙すための悪巧みの相談している 。オースティンもブリンケンも「これなら騙せそうだ」とほくそ笑んでいる。たぶん唯一バーンズだけが「これはとても悪い」と言っているかもしれません。
※全訳➡︎「 悪魔に魂を売り渡した人々 」
2年間にはいささか過剰と思われないでもなかったこのようなスコットリッターの言葉も、現在の米国ガザジェノサイド支援の有様を見るとけっしてそうではなかったことが判然とするようになったのではないか。
ーーと記したところで、Sony Thang@nxt888 氏が直近のミアシャイマーの発言の文字起こしを投稿しているに行き当たった。
◾️Excerpt from remarks by Professor John Mearsheimer, American political scientist and international relations scholar, in an interview with Judge Napolitano, May 22, 2024. Source: Prof. John Mearsheimer: How Will the War in Gaza End? 🇺🇸JOHN MEARSHEIMER: [Can Joe Biden, Tony Blinken, Jacob Sullivan, and Lloyd Austin also be in the prosecutor's crosshairs?]
"There's no question about it . They are complicit. It's obvious that they're complicit. Not only are we giving Israel material support and economic support, but we're protecting it at every turn―diplomatically. All you have to do is look at how we responded to the ICC ruling the other day by [Karim] Khan. I mean, it's quite clear that the United States is complicit in what I would call a genocide.
[Do you think sometimes that Israel is its own worst enemy ?]There's no question about that . I think many Israelis understand that. Furthermore, I would go beyond that and say that the Israel Lobby in the United States―all these staunch defenders of Israel who go to great lengths to protect Israel no matter what it does―are doing enormous harm to Israel. They like to argue that it's people like me, people like Steve Walt, people like Jeffrey Sachs, and so forth and so on who are doing real damage to Israel. I think that's not the case at all. They're the ones who are doing great damage. They do it by enabling Israel to behave in barbaric and foolish ways from a strategic point of view. Israel is in a giant mess. It shows no signs of getting out of this mess. In fact, it looks like they're just digging deeper and deeper.
And what is the lobby doing? The lobby is supporting them as they dig deeper and deeper. This is a pro-Israel approach, not my view."
どんなに贔屓目に見ても米国はもはやどうしようもないのである。《米国ーーすなわちこの語で意味するのは、軍産複合体、つまり安全保障機構・情報機関・国防総省・軍需企業、そして議会における彼らの支持者たちからなる少数の権力者たち
"The U.S.―and by that I mean the military-industrial blob or complex, a small number of powerful people from the security establishment, the intelligence agencies, the Pentagon, the military companies, and their supporters in Congress》(Jefferey Sachs: Will the Death of U.S. Hegemony Lead to Peace―Or World War III? in an interview with Mike Billington, May 15, 2024 .)である。
より一般化して言えば、この米国の別名は金融資本主義 である、ーー《金融資本主義とは、上位1%に属する人がいかにしてタダ飯を手に入れるかということだ[finance capitalism is all about how to get a free lunch if you're a member of the one percent.]》(マイケル・ハドソンFinance Capitalism's Self-Destructive Nature By Michael Hudson July 18, 2022)
利子生み資本全般はすべての狂気の形式の母である[Das zinstragende Kapital überhaupt die Mutter aller verrückten Formen] (マルクス『資本論』第3巻第24節)
マルクスの云う利子生み資本とは金融資本にほかならず、すなわち「金融資本は狂気の母 」である。
・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 抜粋終わり
彼らは顔を突き合わせて国民を騙すための悪巧みの相談している。オースティンもブリンケンも「これなら騙せそうだ」とほくそ笑んでいる。
日本の財務省など、この典型です。
日本人になんにも責任を持たず「戦争の責任」も無かったことにする売国狂人の「天皇」を権威・象徴にする財務省が「カルト」なのは、当然なのです。
自分の狂気を知り、わきまえ使いこなす。それは狂人や精神病患者ではない。
正気と自任して、あるいは周囲はそう認識ても、実際は認識が狂い・狂った行動をする。それが狂人であったり精神病患者である。
今は、正気の人の多くが「障害者・精神病患者」とされているが、実は、皇居・兜町・霞が関・経団連・多くの大学や宗教の本山・本拠は、実質は狂人・精神病患者ばかりなのである。
参考
天皇根絶で、日本人と日本文明を救う
天皇の無い 蒼い空を取り戻す
慈悲と憐みの富む社会になりますように。