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社畜の転職活動日記#2

同じ会社に4年勤めた私であるが、先週ついに意を決して転職活動を始めた。転職を考えている方や、社会とは何たるかに興味がある学生は暇な時に読んでみてほしい。前回の記事はこちら。

前回の電話以降、転職エージェントの男性から求人が届くようになった。
私の希望していたライティング系の職種はもちろん、今と同じ職種の求人、さらに難易度の高い職種の求人がつらつらと並んでいる。

転職活動をしようと決意した際、「給料なんかより働き方を重視しよう!」なんて考えていたはずなのに、いざ求人を眺めると給料に重きを置いてしまっている自分がいる。400万ちょいの職種もあれば、1200万提示の職種もある。給料が高いのにはもちろん理由があるわけなのであるが、1000万オーバーいいな羨まし…と思うのが私の性だ。

世の中は上手くできているもので、「こんな働き方をしたいな」と思う職種は決まって給料が安いし、未経験の求人は少ない。
しんどくて辞めたくてしょうがない今の職種は、残念ながら経験を積んでしまっているので、第三者から見た場合のキャリアアップができてしまう。
本当に、私は根っからの会社員なのだと認識させられる。


さて、本日の17:30(ピッタリ定時終わり)に、前回お話した転職エージェントとアポイントを取っていた。時間になると、間もなく電話がかかってくる。メールで連絡を取っていても思うのだが、この人はレスも早く丁寧で、仕事のできる人である。私も見習わなくてはならない。

開口一番、「こんにちは、お時間大丈夫ですか?」と優しい声で話しかけてくる。仕事のことを少し話した後、送ってもらった求人について一つひとつ話していった。

私の気になるライティングの職種の中でも、臨床試験の主要な報告書に携われる会社もあれば、コピーライターに近い働きを求める会社もある。給料は総じて低めであるが、コピーライターについては若干高めに設定されている。その分ハードで、月30-50時間の残業は覚悟しなければならないらしい。弊社も結構働かされる会社ではあるので、月50時間のしんどさは理解している。最初は戦力にならないことを考えると、暫くは忙しくなることを覚悟しなければならない。

次に、同じ職種について聞いてみる。弊社は業界最大手ではあるのだが、より労働環境の良い会社であったり、給料の高い求人がある。何より、入り口は狭いものの、学生時代にことごとく落とされたメーカーの求人もある。あの時の自分には何もなかったけれど、今は経験と実績がある。挑戦できる立場ではあるという考えが、背筋をピシッと引き締めさせる。ラットレース出身のマインドが唸る。挑戦したい、メーカーで自社のパイプラインに携わりたいとも思い始める。

キャリアチェンジして、給料を落としてでもやりたいことを求める人生にするのか、キャリアアップして給料を上げていくことで確かな社会的地位を確保しにいくのか。
挑戦して受かると決まったわけでもないのに、頭でっかちになってしまう。


前回電話した時と違って悩んでいるように見受けられたのだろう。エージェントの男性は、少し焦ったように話を始めた。
キャリアチェンジするなら20代をお勧めすること、キャリアアップにしても経験を積んだ20代という現状こそ需要があること、どちみち今動き出すことに価値があるということ。

ほぼ同感ではあるが、私の転職が彼の利益になることを考えると、その言葉は逆に足がすくんでしまう。マルチ紛いをやっていた時、正論を盾に自分の都合のいい方向に話を進める手法は飽きるほど見てきた。性格がひん曲がっているかもしれないが、それでも気分良くすぐ転職しますとマインドチェンジはできなかった。


とはいえこれからのキャリアを考えていきたいのは事実。エージェント曰く、求人もすぐに閉じてしまうので急ぎ申し込むことを勧められたが、一週間考えさせてもらうことにした。

そして今後、以下の流れで求人を探していくことになった。

①キャリアアップできるが窓口の狭いメーカーを受ける
②ライティングで好条件の企業を受ける

転職活動の開始当初に思い描いていた形とは異なってしまうが、キャリアアップとキャリアチェンジを並行して考えることとしたのだ。


それにしても、いざ転職を考えるとなると、どことなく足がすくむ。
よくしてくれた上司、仲の良い同期、育ててくれた先輩、好いてくれる後輩。たくさん仕事乗せられてクソとずっと思ってきたけれど、意外と弊社のことが好きなんだなぁと実感する。別れる直前に思いに気付く。まるで恋物語。というわけで、今後も社畜の恋物語日記をご贔屓にお願いいたします。では。

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凡才
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