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家を求めて三千里、数々のエピソードと海外生活を最小コストで送る方法を紹介
私には家がありません。
イスラエルに来てからというもの、僕と鈴木くんは常に家を探していました。アパート借りろよとか金無いなら行くなよとか様々なツッコミがあるかと思われますが、その辺りも答えつつ進めていきたいと思います。
まず、当初の予定についてですが、
Airbnbで見つけた2人で1日10$ちょっとの屋根の物件に住み続ける
でした。
この方法であれば、月1〜2万円で住居を確保できるため、食費等を考慮しても十分こっちで生活していけると考えていました。
しかし、計画はすぐに崩れました。突如私達が泊まった以降の日付が予約できなくなっていたのです。どういうことかホストの方に確認したところ、
「中止にしたよ!理由は安過ぎるから!」
との回答。
ですよね〜、いや、それはマズい困る、と思いながらも、ホストの考えは変わらず。私達は別の格安宿を探すことになりました。
これがサバイバルの始まりでした。
当然どこかに泊まるアテも無かったため、屋根を出た日は野宿しました。
屋根の上も野宿も変わらんやろ、と思っていましたが、全然違います。びっくりするくらい違います。マットレスの有無による寝心地の差もあるのですが、野宿は何より寒かったのです。
23歳にもなって何やってんだろオレ、と思いながら人目に触れないところで夜を過ごしました。
そして1日かけて色々探しました。どこかに泊まる手段として、以下がありました。
1. カウチサーフィン
2. Airbnb
3. 格安ホステル、ゲストハウス
4. 賃貸契約
上からコストが低い順に並んでいるイメージです。順に解説していきます。4の賃貸契約に関しては実現可能性がほぼ0であったため1番下に置いています。
1. カウチサーフィン
これは、世界中の旅行先で無料で泊めてくれる人を見つけることができるウェブサイトです。現地の人との交流が主な目的とされています。
2. Airbnb
こちらは一般の人が空き部屋等を貸し出すことができるサービスです。テルアビブにある最も安い物件だと、手数料もろもろ込で1泊2人で3000円程度の物件に泊まることができます。
3. 格安ホステル、ゲストハウス
旅行者向けの宿泊施設で、相部屋に2段ベッドとかがあるやつです。テルアビブはリゾート地ということもあり、安い宿でも1泊1人3000円くらいします。
4. 賃貸契約
テルアビブの不動産価格はとにかく高く、地域で1番安い物件でも家賃だけで月75000〜90000円くらいはすると言われました。また、なんと何年も前から世界のセレブ達がテルアビブの不増産を購入しているとかなんとか。
ただし、基本的に長期契約が前提で、トラベルビザしか無い私達には貸し出すことは難しい模様。そりゃそうですよね。
ということで、私達はまずカウチサーフィンを使って、無料で泊まれる宿を見つけようと試みました。
そして運良く1件見つけることができ、到着した週の週末はその人の家で過ごせることになりました。
40代1人暮らしの男性で、泊まる前に1つだけ確認事項があると言われ、自分がゲイであるが問題ないかということを聞かれました。
私達はテンポよくノープロブレムと返し(後にこれが事件を招くことをこの時は知る由もない)、3泊4日程その人の家に泊めさせてもらえることになりました。
家までは車で連れて行ってもらうことができ、その人の家はとても大きくて立派な家でした。その人の見た目は、スキンヘッドの体の大きな男性でした。
家の前では熱いハグをしてもらい、家に入れてもらいました。
家に入った後は、一通り設備を説明してもらい、お水をだしてもらい、一通りの会話をしました。
そして、その時が来ました。
その人が私達にマッサージをしてくれると提案してくれました。絶対に断れない空気が流れていたため、私達はその提案をOKし、まず私から彼の部屋に招待されました。
部屋の中はカーテンで閉じられて電気が消されていたため薄暗く、小さいランプだけが付いていました。
この段階で僕の本能がやばいと強く警告していました。
そしてパンツ一枚になってベッドに寝るよう指示され、何故かその人もパンツ一枚になってマッサージはスタートしました。
まずは足から始まりました。
その人は足を触ることで、その人のことが分かるらしく、いくつかの質問を受けました。
「お前は直感が強いタイプだろう」
最初にズバリこう言われました。
うわー結構当たってるわ、結構核心突いてきてないかこれと内心驚きながらも、冷静を装いつつそうかもしれないと回答。
もしかして最初に会ってからのあの短い会話の中で私がどんな人かを見極めていたのか、全てはこの問答のためだったのか、だとしたら超能力者という訳では無いけど普通にすごいわこの人、とか色々な思考が私の頭の中を駆け巡っていました。やり取りは続く、
「デジャブを感じることがたまにあるだろう」
この辺りから、これ全部イエスと回答していったらまずいやつだ、相手を信じ切ってしまう流れに違いないと思い、自分を思考停止状態にしノーと回答するようにしました。さらに、
「トイレに行くと短いタイプか、それとも長いタイプか?」
と聞かれ、どっちでも無い風に回答していると、長い方に若干誘導がかけられていたので反発して短いと思うと答えました。今思うと私は他の人よりもトイレにいる時間は長いタイプでした。
そしていくつかの質問が終わり、次は足以外のマッサージの時間に入りました。
その人のマッサージは圧力をかけていく系のやつではなく、ひたすらソフトタッチをしてくる系のタイプでした。
うつ伏せの次は仰向けになるよう指示され、マッサージは続きます。
全身をその人のソフトタッチが襲ってきます。
そしてマッサージは徐々に下半身中心に移っていきました。
際どい辺りのマッサージになり始め、3分の1くらいパンツもズラされてきたその時、
私の中のメーターが、好奇心が0%になり、帰りたいが100%に達しました。
その人に、OKもう満足したので戻りたいと伝えました。
すると、ものすごくあっさり了承してくれ、もう1人を呼んでくるよう言われました。その人は話せば分かる、引き際のしっかりした、節度のある方でした。
そして私は相方に身に危険がないことを伝え、彼はその部屋へ向かって行きました。
彼のマッサージ時間は私より長く、マッサージの途中に全裸にされ、私よりもう少し深いレベルの体験(当然最後まではいっていない)をしたようだが、この話だけで記事が終わりそうなので割愛。
しかし本当に大変だったのは、このマッサージ後の生活でした。私は今度はその人にマッサージを行うよう頼まれ、お風呂上がりのほぼ全裸のその人の体をひたすらマッサージ。
タダで泊めさせえもらっている手前、断りにくいのもありました。
それで終わりではなく、今度はソファで寝ていたら何やら違和感を感じ、目を開けてみるとその人が私の手を優しく揉んでいました。私が起きたのを見てニコっと微笑んで去って行きましたが軽くホラーな現場でした。
その後も寝ていると起こされ、再びマッサージをしてくれと笑顔でお願いされました。断りましたが、1日に複数回はそのやり取りが続きました。
精神的に疲弊してきた2日目、夕方に帰宅すると明日から他の人が来るから明日の朝までしか泊まれないという説明を受け、結局2日程お世話になってその家を出ることになりました。ちょうどもう出ていこうかと悩んでいたところでしたので、ちょうど良かったです。
閑話休題。
カウチサーフィンは今後もう使わないと決めた私達は、その後はずっとAirbnbで宿を探すようにしました。
1日1人1500円程で毎日どこかの家(屋根か裏庭がほとんど)で寝泊まりしていました。
しかしいざ宿が見つかっても、現地の生活費がめちゃくちゃかかるという問題がありました。かなり節約しても、テルアビブの物価が高過ぎるため、普通に1日の食費が1000円近くかかってしまいます。参考までにマクドナルドのハンバーガーの値段を書くと、日本円換算で普通のハンバーガー(現地ではミニサイズに分類されている)が250円、ビッグマックが750円くらいします。
そこで何か良い方法はないか調べた結果、以下のようなサイト及び手段を見つけました。
・ワークアウェイ
・キブツボランティア
順に紹介していきます。
・ワークアウェイ
ワークアウェイは、ホストのもとで働く代わりに無料で宿とご飯を提供してもらえるサービスです。
これを使うと、お金が無くても海外に滞在することができます。
・キブツボランティア
こちらはイスラエル限定になってしまうのですが、ボランティアをすることで無料で宿とご飯と僅かな収入を提供してもらえるプログラムです。最短期間は2ヶ月からとなっており、申込みは直接キブツセンターに問い合わせます。
キブツに関して少し...
キブツはヘブライ語で共同体という意味で、つまりコミュニティを指しています。
実はこのイスラエルのキブツは、シェアリングエコノミー発祥の地とも呼ばれており、100年以上前から存在している共同生活体です。イスラエルには200〜300程のキブツの村が存在している模様です。
イスラエルはシェアリングエコノミー先進国でもあるのです。
キブツには世界各地からボランティアの人々が集まっており、農業を手伝ったり工場で働いたりして生活しているそうです。もちろんイスラエル人も住んでおり、イスラエルの5%程度の人々はキブツの農村部で暮らしている模様。
キブツは世界のコミュニティモデルともなっており、今後ますます注目されるのではないかと思われます。
ちなみにコワーキングスペースで有名なWeWorkのCEOはイスラエル出身です。やはりコミュニティ作りには非常に長けている印象。
またもや話が脱線してしまいましたが、上記の手段を使えばどうやら労働力と引き換えに宿と食事を手にすることは可能なようです。
しかし、ここまで調べた時に、私は本来の目的を見失っていることに気付きました。
確かに宿と食事は手に入るかもしれないが、自分達のプロダクト開発したりする時間がめっちゃ減ってしまいます。当然宿を探している時間すらももったいないのですが。
ですので、ボランティアをして生計を立てるのは無しにしました。ただ海外に滞在するだけになってしまいかねませんので。
しかし人間、お金が減り生活に困ってくるとまともな思考ができなくなっていくのだということを感じました。私も明らかに合理性が無い行動をしてしまいましたし、今もたまにやっちゃいます。節約のために電車2駅分くらい歩いて、3倍くらいの時間がかかった上に、結局電車代くらいの飲み物を飲むということをしてしまったりとか。
上のような移動はアホやなあと思いながらやってしまいます。ひょっとしたら私は歩くことがものすごく好きなのかもしれません。もしくは数十分の時間短縮よりも適度な運動の方が価値があると考え無意識的に選択しているのか。とか良い風に考えながら自分のケチを合理化しています、はい。
結論、家がない時は、Airbnbで安宿を見つけてある程度まとまった期間住むというのを繰り返す、というのが時間と費用を考慮して現状最も良いと考えています。適度に現地の人との交流もできて面白い話も聞けたりします。
今回書いた内容は全て2週間以上前の到着した頃にあった話なのですが、1人になって色々と思い出したので書いてみました。
今後もしノープランでイスラエルもしくはどこか他の国に行こうと思う方がいらっしゃれば参考にしてみてください。
あと、全く関係無いしどうでも良いですが、イスラエルのスーパーマーケットで買い物するなら、
Cofixが超オススメです!
理由はあらゆるものが5シュケルで買えるから。
いよいよ何の話か分からなくなってきたところで以上。