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現状報告と2024の振り返り。

2024年は僕にとって激動の1年でした。

2023天皇杯の負けで、目指していたオリンピックへの道が閉ざされ、これから何をするのか、何をしたいのか明確でないまま迎えたのが今年のスタートでした。
気付けばあれから1年が経ち、結果として自分を取り巻く環境が劇的に変わったわけですが、終わってみればあっという間の1年で、いい意味でも悪い意味でもそれなりに充実した1年となりました。

今年に入り、当時状況の良くなかったレスリング部の監督を引き受け、4月からは所属していた会社でフルタイムで働き始めました。
1年という長い年月を振り返るといろんなことがあったわけではありますが、特に変化の大きかった「レスリングとの付き合い方」と新しく始めた「仕事」を軸に、今年の振り返りと現状報告をしたいと思います。

レスリングとの付き合い方

3歳からレスリングをはじめ、今までは選手として「自分が強くなる」を最優先に取り組む必要がありました。
高校、大学ではキャプテン、卒業後はプレイヤーをしながら大学のコーチをしてきましたが、チームを良い状況に保つ=自分が強くなるための環境づくりとし、良い組織づくりが自分の本業に跳ね返るため、そのためのチーム作りでした。
しかし、プレイヤーからマネージャー(指導者)へ変化し、現在は学生がどうやって強くなるか、成長できるかにフォーカスすることとなります。
これはレスリングに対する向き合い方の大きな変化で、レスリングを「人のため」にするという新たなステージにシフトしました。

今年の初めから3月までは朝練習からマット練習まで学生に付きっきりで自分の経験、考え方をもとにレスリングの共有、指導ができたのですが、4月からは仕事を始めることとなり、平日は基本的に練習には行けず週末のみ参加する形となりました。

現場には佐藤先生、木村先生、前田コーチがおり、学生に対して技術指導、生活指導を行ってくれています。毎日の練習と生活が何より大切なことを十分に理解しているので、現場で指導いただいている3人には多大なる感謝です。
私は週末で学生とコミュニケーションを取り、普段は裏方の事務的な作業とスカウトを担当するという流れが自然とできました。
まぁそれはそれで大変なことが多く、現役時代当たり前に練習ができていたことを感謝せねばならんと思った次第であります。
部活動の先生たちは本当に凄いです。

大きく変わったこととしては、
①プレイヤーからマネジメントにポジションが変わったこと
②レスリングだけにコミットできなくなったこと
です。

別途心境の変化や詳細はどこかで書きたいと思いますが、レスリングに対する変化は、僕の人生にとってインパクトのある出来事となりました。
フェーズが変わったからこそ育てていただいたレスリングにはできる限りの還元を頑張りたいと思います。

よく聞かれることとして、またレスリングをやりたくならないのか?もう試合にでないのか?という質問をされます。
結論から言うと、今のところ試合に出たいと思ったことはありません。
練習を積んでいないし、練習をして真っ向からレスリングと向き合っている多くのレスリング選手をリスペクトしているので中途半端な気持ちで出たくないんですよね。
これは前田明都も同じことを言っており、やるならきちんと向き合ってやりたいし、パリに向けてやってきた自負があるので、あの時一生懸命やっていた自分のためにも中途半端にはやれないです。
まじめすぎると言われることもありますが、本当にそう思っているし、立場が変わった今は違った形で「レスリング」をしていきます。

仕事について

仕事はレスリング選手として4年間所属していた会社でそのまま働き、アスリート社員から営業職にコンバートしました。
会社としての事業はたくさんありますが、メインは半導体を専門とした商社機能であり、僕の仕事も半導体専門商社の営業職です。

アスリートからサラリーマンになることを決めた理由としては、この先の人生でサラリーマンをする経験は無駄にはならないし必要だと思ったからです。
みんなから応援されながらレスリング選手として働くという、ある種スペシャルでマイノリティな存在から一転、自分で決断して普通のサラリーマンになってみる選択をしました。
100%やりたいことかは置いておいて、自分の選択を正解にできるように一生懸命やるのみです。

1年仕事をやってみて毎日のように感じたことは、レスリングという枠から出ると本当に何もできないし、何も知らないということです。
実際は入社5年目でそれなりに長く会社に在籍しているわけですが、レスリングをしていたころは会社について深く理解していないし、レスリングの縁で入った会社なので、業界研究や企業研究をしていないのはもちろん、商社が何なのかもぱっとしていない状態でした。
ましてや半導体なんか本当に知らないので、最初は会議に参加しても外国語を聞いているかのように理解不能だし、説明されても電気とか信号とか目に見えない話だからよくわからんしで大変苦労しました。

改めて自分の人生でレスリング以外に注力した経験がほとんどないことを痛感させられたと同時に、ゼロベースで1から学ぶことの大変さと楽しさ感じました。
ソクラテスが説いた、自分が知らないということを知るという意味の真理「無知の知」がありますが、レスリング以外何も知らないことを体験ベースで実感できたのは良かったです。
まだまだ知識として足りないことだらけの赤ちゃんですが、アスリートをしていた4年間を巻き返せるようにしっかり食らいついていきたいです。

仕事の世界は広く、いろんな人がいます。
レスリング界のようにみんなが知り合いの偏った世界ではないため、レスリングの時にはなかった刺激がたくさんあります。
頭のいい人や賢い人もたくさんいますし、僕がレスリングをしてきた代わりに青春を勉強に費やしてきた人も山ほどいます。
今後はそういう連中と競争し、共創しなければなりません。
僕からしたら彼らとは勉強では到底戦えないわけですが、彼らからしても松雪にはかなわないと思うものを何かしら持っているはずです。
レスリングをやってきたということ、レスリングを通して得た知見を今の環境で強みとして生かしていきたいです。


まとめ

今年1年、レスリングでの立場を変え、仕事をはじめあっという間に時間が経ってしまいました。
2024年を細かく振り返れば、引っ越ししたり、財布無くしたり、家の鍵が壊れて2日間家に入れなくなったり、バイク買ったり、バイク売ったりなどなどいろいろな出来事がありましたがとにかく1年間が早かった。

3歳からレスリングをはじめ、オリンピックを目指して競技をすることに区切りをつけた年にもなりました。
あっという間の時間だっただけに、人生そのものもあっという間に終わってしまうという感覚があります。
とにかく時間を大事にし、後悔のないように人生を没頭していきたいです。

人生はトレードオフで何かを得るためには何かを失わなければならず、選ぶとは選ばなかったものを失うことで、決断とは捨てることです。
今はいろんなことをやれていますが、今後の課題は「選択と集中」だとも思っています。
とにかく今後の人生のレバレッジを効かせるためにも30歳まではとにかく量をこなして動いていきます。

また、noteについて多くの人に更新してよと言っていただけました。
約1年更新していなかったのにも関わらず最近になってもそういう声をいただけるのは大変うれしく思います。
プロフィール含めデザインしなおすところもありますが、思考のアウトプットの場としてサステナブルな形で続けていきたいですね。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

今年1年も大変お世話になりました。
2025も健康で良い一年になるよう頑張って参りましょう。
それでは皆さんよいお年をお迎えください。

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