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久しぶりのJOC。大事なことを確認しとこう。

4月23日にJOCジュニアオリンピックカップが開催予定です。
2年連続で中止になっているので、コロナの感染状況によっては中止になってしまう可能性がなくはない状況ではありますが、男子にとっては1年を通して最初の試合であり、とても重要な大会です。
また、中学生から大学生までが1つの大会に集まるなどJOCならではの要素が多い大会で、他の大会とは違った雰囲気があります。
(今年はジュニアとカデットの日にちが分けられているので全員が一緒になることはなさそう)
僕自身は高校からこの大会に参加して、勝ったり負けたりしているし、コロナ前までは毎年大会に行っていたのでそれなりに経験があります。


コロナ前とコロナ後で大会の運営の仕方が変わることも多いと思いますが、JOCを戦うにおいて大事だと思うことを僕なりにまとめておきます。

一番の敵は待ち時間

コロナ前の大会だと、カデットとジュニアが同じ日に行われていました。
中学生から大学生の選手がいて、その父兄が会場に入るのでとんでもない人数が集まります。今では考えられない状況だし、あれだけの密な状況には懐かしさを感じます。

選手数も半端じゃないので、人によっては試合までの時間が半端なく長いです。
ジュニアの重量級とかで初日に試合がないならいいのですが、中途半端に1試合だけあって、番号が60番とかザラにあります。

JOCにおいて1番大事なのが試合までの時間の使い方です。
会場の外を散歩したり、試合までなるべくリラックスして過ごすことが大事です。

試合まであまりにも時間があるならホテルに戻って過ごすのもいいと思います。
試合があるからといって会場の席で長時間座っていたら体がガチガチになるし、下をウロウロしていては知らない間に緊張して、知らない間に体力を消耗します。
特にJOCは普段合わない知り合いとの久しぶりの再会が多く、挨拶も多いため会場を無闇にウロウロしていてはエネルギーの漏電が多いです。待機電力で気づかないうちにバッテリーが減っていては元も子もありません。
資源は有限で、時代はSDGsです。使わない家電はコンセントから抜きましょう。

カデットとジュニアが分けられることによりどの程度スムーズになるかわかりませんが、1試合目が遅くなるケースはあると思います。
JOCでは試合以外の時間の過ごし方を特に意識することをお勧めします。

試合のためのウォーミングアップの練習

コロナ前は、人の数が多いので朝のアップの時間もめちゃくちゃ混雑していました。
まともにレスリングができるスペースを確保するには団体芸が必要で個人の力では残念ながらどうにもならない世界でした。

今年の会場はいつもの横浜文化体育館ではなく、横浜武道館という場所なので会場の広さや混雑具合は未知数ですし、アップ場があるのか、マットがあるのかもわかりません。
コロナ後の大会で共通することですが、朝のアップは混雑を避けるため時間を区切り、人数を制限して行うため短時間しかマットに上がることができません。
朝の時間だけでの十分なアップは難しいと思います。

試合前にマットのない状態でどれだけ仕上げられるかが、大事になってきます。
なので、テイクダウンができない状態での試合前のウォーミングアップのルーティーンを作っておくといいと思います。
これは試合の時だけ行っても試合用のものになってしまうので、普段の練習の中でスパーリング前に行い、スパーリングでの調子を観察しながら精度を高めておく必要があります。

試合までの時間が長い場合は朝のウォーミングアップを行わないのもありだと思います。アップという目的で動いても試合までの時間が長すぎてアップとしての意味がなくなります。
体をほぐす目的やリラックスのために体を動かしたりするのはアリだと思いますが、不安だからギリギリまで練習するみたいな考え方は危険だと思います。一夜漬けは不可能です。今あるもので勝負してください。

高校生はチームでアップをしたり個人での融通が効かない場合があると思います。
そういう場合は先生の言うことをしっかりと聞いて、気合を入れてやりましょう。
試合前に怒られるのは得策ではないので、頭を無にして頑張りましょう。
そのあたりの鈍感さも強くなるためには必要な要素です!

飴が明確

JOCでは1位は世界、2位はアジアと明確なご褒美があります。
女子だとクイーンズカップがそれにあたります。

大学生だと春の新人戦で勝てば韓国遠征があったり、高校生は韓国遠征、アメリカ遠征があると思いますが、高校生はどの大会で勝てば代表に選ばれるという毎年決まった基準はないと思います。
階級によっては2位までいけたりいけなかったり、顧問の先生が帯同するからなぜか参加できちゃうラッキーボーイもいたりして基準がグレーな側面があります。僕らの代でも、実力はあるのに運悪くアメリカ遠征に行けなかった岐南工業高校のブーちゃんがいました。あの時は可哀想だったなあ。ドンマイ。
また、これらはあくまで遠征なので、今年も中止の香りがプンプンしております。

対して、JOCは1位が世界、2位がアジアと基準が明確です。
たとえ実力がなかったり2人しかいないトーナメントであったとしても決勝まで行けば日本代表です。
岐南工業高校のブーちゃんは明治大学に進学しても活躍し続け、カデットとジュニア合わせて世界に4回、アジアに2回出場しています。
ここでは運は関係なく、実力で勝ち取ることのできる世界です。

試合の派遣があるかどうかは、帰国後の隔離があったり、感染者数がどう推移するか読めない部分が多いのでなんとも言えませんが、公式戦ですし若手育成のためにも是非とも派遣していただきたいところです。
感染拡大予防ガイドラインを遵守し、観客数の制限がだいぶ緩和された状態でも無観客での大会運営を徹底している様子であることを考えると、未知の病武漢ウイルスに対して安全第一の判断をされると思われる日本レスリング協会様ですが、どうか慎重な判断を期待しています。押忍。

日本の代表として戦うということは支給品もあります。
いわゆるJAPANですね。

競技をしている人間からすると自分のJAPANが貰えることは大変名誉なことであり、特に若い世代の選手にとっては大きなモチベーションだと思います。
これを目標にレスリングをしている選手も多いと思うので、そういう意味ではJOCは本当にチャンスの大会です。


カテゴリーの違い

JOCではカデット、ジュニアと別れるため普段とは違うカテゴリー編成になります。(今更だけど、カデットのことをU-17、ジュニアをU-20と呼ぶようになるらしい)
とは言っても1年単位で上の学年が出ていき、下の学年が入ってくることには変わりがないので試合をする相手は結局同世代ですし、大きな問題ではありません。

しかし、同世代であってもカデットだと中学生vs高校生、ジュニアなら高校生vs大学生という構図が生まれます。
これがなかなか嫌なんですよ。大学生からしたら。

全日本だとこんなことは当たり前のようにありますが、この世代の大会としては特殊なことです。

大学1年生は高校の母校の先生の前で、大学のツリパンを着て試合をするという変な緊張感もあるし、セコンドが違うし、まだ大学で習った技術が理解しきれていなくてなかなか大変です。
強豪校に入学した選手は、大学の練習では先輩に勝てずに自信を無くしているかと思います。僕もそうでした。
でも入寮してから試合までの1ヶ月で間違いなく成長しています。普段やられすぎて気づきませんが自覚なき成長をしています。
自信を持って挑んでくれ。君たちが普段練習している相手はこのレベルじゃないんだ。
練習で自信を無くしたからといって試合で萎縮していたら自覚なき成長を自覚することなく終わっちゃいます。思い切って行こう。

僕の仕事

おそらく当日はセコンドに入ることになると思います。
選手を勝たせるための仕事をします。

あとは若い世代の選手にどんな選手がいるのかチェックも必要です。
JOCが2年間なかったわけですし高校の大会はほとんど見ていないので、正直この世代の選手をあんまりわかっていません。
そこそこ歳が離れているとはいえ僕はまだ現役ですし、この世代を無視できるほど上がった存在ではないし余裕があるとも思ってません。
実際、乙黒拓斗は19歳で世界選手権を優勝しているので、あれほどではなくとも強い選手はたくさんいるはずです。

当日はセコンド業務を行いながらも、情報収集も大事に行っていきたいと思います。

追記

があれば随時書いていきます。
大会まで時間があるのでまだまだ出てくる可能性があります。

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