【アニメ感想文】 チ。-地球の運動について- エピソード4 「この地球は、天国なんかよりも美しい」
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あらすじ
感想
現世を諦め天国に期待するオクジ―と現世に期待するグラス
本話、オクジ―とグラスは対照的に描かれている。
オクジ―は現世、そして自分を諦め、天国に期待する人間(宗教的正解)
一方グラスは現世に期待して生きている。
そんなグラスの世界への希望は火星の円環。
しかし火星は曲がる。
現世に唯一存在すると思われた完璧に裏切られたグラスは現世へ絶望
グラスはオクジ―の信条が言うように、期待しただけ大きく心に傷を負う。
ありもしない天国
そんななか、2人に異端者の移送警備の仕事が入る。
移送中、異端者は2人に天国が本当にあるのか問う。
この言葉に、グラスは自分の感じた大きな絶望は無駄ではなかったと肯定される。オクジ―は彼の発言に異を唱えるが…
さらにグラスの心が揺れる。
失いかけていた現世への希望を再肯定されたから。
現世に希望を見つけて、現在を生きているグラス。
彼にとってこれ以上、「この世に期待できる」言葉は無かったのでしょう。
だからグラスは異端者の縄を解くのです。
オクジ―が空を見るのが苦手な理由
グラスに空を観ないのか問われたオクジ―の答えは
ではなぜ空を見るのが苦手なのか?
異端者はオクジ―に対してこう言います。
私はオクジ―が空を見るのが苦手なのは、空の美しさによって現世への希望を見出してしまうことを恐れているから、だと思います。
もし、現世が美しいと認めてしまうと、天国を肯定できなくなってしまう。
だからオクジ―は現世の美しさから目をそらしているように思えます。
人は、夜空の美しいと感じる感情を否定できない。
だからオクジーは自分に天国を信じ込ませるために、現世と自分を否定していると思いました。
オクジ―のようなサラリーマン
なんだかオクジ―みたいなサラリーマンって身近にいません?
かくいう私もそうなのですが。仕事の愚痴はこぼすのに、「なんで嫌なことやってんの?」みたいに言われたら
と返してしまう。
仕事というやりたくないことを「安定」とか「生活」とか「キャリア」とか、何かに理由をつけて納得して受け入れて、未来に夢を描くけれど、実際は夢を実現させる行動しなくて。
今に希望は無いけれど、今の生活でいることが”楽”だから「快適な自己否定」というぬるま湯に浸かっている。
だから、異端者がオクジ―とグラスにかけた言葉は、今の自分にも強く響く言葉でした。
グラスが異端者の縄を切ったように、私も、皆が選ぶ正解を生きるではなく、自分の感じる希望や楽しさを肯定するために生きていきたい。
こうやって自分の感情や感性を書き出しているだけでも何かが変わるのかな。
そんなことを思いながら書き綴った感想でした。
終わりに
ノヴァクまだ登場するのか!ラファウの死によって彼に何か変化があったとしたら嬉しいな。
グラス、人の本音と建て前を見分けられるし、ダル絡みにも応じないいい男ですよね。
グラスみたいな人になりたい。そう思った4話でした。