ゼロからのHACCP構築 ~低コスト、コンサル不要のノウハウ~「#13 重要管理点(CCP)の設定」
Tail Shapeです。今回も、仕事の話。
前回までのおさらい
危害分析(HACCPの根幹)解説!
今回は、CCPの設定について解説します!
いつもの如く、厚労省のHACCP書類を参考に⇓
そもそもCCPとは
Critical Control Point の略です。
全ての工程を危害分析して、危害の面で重要な管理点を決定し、
その工程をきちんと管理する。
徹底的に分析して、危ない工程を洗い出して、CCPを決める。
CCPは厳重に管理する工程として運用する。
といった工程管理です。
前回までは、上の図の(2)
危害要因を列挙したところまで解説しました。
今回は、(3)(4)(5)(6)を解説し、
CCPを設定していきます。
CCPの設定の流れとして、
(1)製造工程を列挙
(2)危害要因を列挙
(3)ハザードが重要かどうか[YES・NO]
(4)(3)の理由
(5)どのように管理するか
(6)CCPかどうか[YES・NO]
といった流れになります。例えば、
この工程では、(1)「でんぷん/保管」の時に
(2)病原微生物の汚染 リスクがある
(3)このハザードは重要ではないと判断し
(4)保管庫で清潔に管理(温度管理と5S)
(5)(6)は記載が必要無し
といった感じ。
重要危害がなく、CCPでもないパターンです。
要は、入荷した原料を
保管庫に入れて管理する工程は、
ちゃんと保管庫に入れておけば
危害も無いし、CCPでも無い、
といった感じです。
まあ、買った食べ物を
冷蔵庫に入れとく工程より、
焼く、煮る(加熱殺菌)するほうが
大切と言った感覚です!!
この工程では、(1)「切り出し」の時に
(2)金属異物が混入する リスクがある
(3)このハザードは重要だと判断し
(4)刃が欠けて金属異物混入になる
(5)どのように管理するか考えて
最後の金属探知工程で管理すると決めた
⇒この工程では管理しない
(6)なのでCCPでは無い!
といった感じ。
重要危害があるけれども
CCPじゃないパターンです。
本工程で毎回金属探知するのは、
コスト的にも運用上も厳しいので
危害(金属片発生のリスク)はある
けど金属探知機で最後弾きます。
だからCCPじゃ無いって感じ。
この工程では、(1)「金属検出」の時に
(2)金属異物の残存 リスクがある
(3)このハザードは重要だと判断し
(4)金属検出器が正常に作動しないと、
製品に金属片が混入してしまう。
(5)適切な感度で金属探知機を稼働させる
⇒この工程で金属異物混入を止める!
(6)なのでCCP!
といった感じ。
CCPには、「最後の砦」という要素も
含まれています。
ここで金属片を完全に除去!!
これ以降では、金属片の混入する
「リスク」が無い
こういった観点もCCPの設定時に
必要となります。
こんな感じでCCPを決めていきます。
でもでも、CCPの決定には
色んなパターンがあります。
次回は、CCPの色んなパターンを
解説していきます!
ここまでお付き合い頂き有り難うございます。
ご不明な点、ご意見など御座いましたら、
コメント等にお気軽に記載下さいませ。
宜しければまたどうぞお願い致します。