奈良からフルリモート勤務!Engineerの僕がテイラーに入社した経緯 #入社エントリ
自己紹介
4月より業務委託、7月より正式入社しましたEngineerの萩森秀太です。化学系大学院在学中に個人事業やインターンでReact.js、修論の肝代謝シミュレーションでpython(input数式自体のモデル化、演算子のオーバーロードなど含む)などを経験したのをきっかけにIT業界に興味を持ちました。
実務の複雑なデータ構造やアルゴリズムをちゃんと扱う(保守・運用含め)にはどうしたら良いか、などすでに顕在化している課題に関心を持っており、じゃあまずはでかいシステム作成の現場を見てみよう、という感じで1000名くらいの都内SIer(シミュレーションソフトも開発している)に新卒入社しました。
僕が興味を持っていたのは、いかにテクニカルに複雑な問題に対処するのか(しようとしているのか)だったのですが、SIerは大量のよくわからぬ文書とルールがあり意味不明なマナーに戸惑い、Engineer的に根本問題に向き合っている(ように見える)人はごく一部であるように感じてしまいました。
ビジネス面はもちろんテスト体制などは良かったのだと思うのですが、primitiveな模索...してるか?みたいな疑念と違和感が強く1年未満で退職しました。実際にどうだったかは自分はわかりません。物の見方もわからぬ新卒だったので。。
その後は、院のときにインターンをしていた学生スタートアップが面白そうだったので入社を予定していたのですが、うまく話が合わず無しになってしまい...笑「は、トントン拍子で無職か」と自分にキレながら(泣きながら)フリーランスエンジニアになりました。
ビジネスってなんだ?ものを作って売るのはどういうことなんだ?という根本的な疑問がまだ残っており、一通り経験してみたいなという気持ちがありました。DB付きの簡易なwebならそこそこ綺麗に堅牢に作るイメージを得ていたので、奈良に帰り一旦は直接営業で地元の個人事業者などに赴きwebを作って納品していました。
しかしさまざまな心理負担がでかかったのと己の無力さを感じたので考え直し、もう少しちゃんと環境のあるところで今までのいろんな反省を活かしつつちゃんとバリバリ作りたい => ベンチャーの業務委託を受けよう!と決心しました。
みつけたTailor
斡旋サイトに登録し、技術スタックがしっかり書いてある & 興味のある求人を探して応募した先がTailorでした。面接相手はCTO(みさとさん)、productの構想やfrontendで何が求められるのかみたいな話をしました。
製品はAPIを生成するサービスですがfront libraryも必要になってくるかもしれない & GraphQLを使う という内容で、標準化思想の強さやGraphQLでの挑戦という点に興味を持ち、「そういう標準化に強い関心を持ってます。これくらい書いてきたので、雇ってもらえればこんな感じで寄与できるんではないかと思います。」みたいな感じでちょっとアピールをしました。
こちらからの要望としては「個別taskに限らずできれば全体の俯瞰をしながら働きたい & 自由に発言・質問できる雰囲気(変にこき下ろされたりしない)が欲しい」を伝え、CTOは「もちろんです。むしろそうでなきゃこまります。」という感じで終了。面接後「どんなもんかしら」と思っているとありがたくオファーをいただきました。なんかいろいろとこれまでミスマッチ続きだったので、もう投げ出さない、向き合う、やり切る、みたいな気持ちで受諾しました。
Tailor経営者の印象 - 話が通じる!
CEO(しばたさん), CTO(みさとさん)の話す内容についての違和感の少なさに驚きました。よくもわるくも論理の矛盾や言葉選択に敏感な自分は人の話を緻密に聞きすぎてしまうところがあるので、この驚きに共感していただけるのかは不明ですが、仕事においてコミュニケーションをするための重要な土台がこの会社にはある!と思いました。
たまたま個人のもっている前提の一致度が高いのか、命令実行機械ではなく課題解決機構としてのトップダウンな会社文化を社長が意識しているとそうなるのか...とにかく自分は驚きました。
TailorのProductの印象
とはいえ技術的な視点にたったときに、仕様やコードの違和感を感じ取ることができる範囲は限られているので、実際にproductに触れてその辺がどう見えてきたかというのを書いてみます(詳細は触れられないのでざっくりなのですが)
ぱっと聞いた感じでは
・取り組める内容が多そう(graphQL, front, DB, resolver, infra, architechture…GOALを見据えて多面的な取り組みができるだろうか)
・どうやって詰めていくんだろう、面白そう(標準化の試行錯誤の過程は一見の価値がありそう)
・ほんまにいいもんできるんかしら(純粋な疑念)
コードをつまみ食いした感じでは
・やば、すごいコードだ(AST処理など)
・機能が拡充されている
・APIの切り方おもしろい、ほーそうやって切るんだ
・ほんまにいいもんできるんかしら(純粋な疑念)
半年くらい勤めて設計議論にもちょいちょい関わった感じでは
・rigidに固める部分と模索部分の切り分けのバランスを取ろうとしている感じ
・突き詰めるべき問題点が少しずつ見えてきたような感じ => ゆえにいろいろ理解を深めないと... & 自分たちで定義したものの責任範囲の明確化など、いろんな種類の作業がいりそう
・製品の評価軸が増強されてくるとチームでかくできる?
・うーむだんだんできるかもしれない
という感じです。気がついたら業務委託 => 社員化していました。これは製品のみについて書いてみた感じですが、製品の開発プロセスも設計されており、デフォルトの視野の広さに少し安心感を覚えました。
リモートワーク
働き方ですが、自分は奈良県からフルリモートワークしています。
リモートワークと聞いてはじめの頃は設計の議論とかはホワイトボードを囲んでやりたいという気持ちがあり対面機会を増やすための上京もわりと検討・実行していたのですが、そもそもTailorはリモート体制を積極的に推進しており、であれば奈良から勤務してその文化醸成(リモートでも仕事が回るような仕組みづくり)に寄与するのもアリだなと、前向きに捉えてフルリモートやってみました。ドキュメント整備においてもこれからの部分も大きかったのでちょうどよいかなと。初めは孤独感があったのですがリモートを続けていると最近はもう物理的な距離感が気にならなくなってきました。というのもですね、主に文書やコードを介してあまりに多くの情報をやりとりすると不思議な連隊感覚になります。この辺が面白かったのでなんとなく感想を書き表してみます。
まず普段画面越しに関わる人としてエンジニア・PM・経営者などがおりますが、画面を見ることでしか彼ら/彼女らの意図を知る方法はない。単純化すると、コードを見ることでしかその意図をしる方法はない。この状況下においてはコードを見ることをもってして社員の意図するところを知ったと言わざるを得ないのです。知ったという動詞には(知りうる範囲を)という主語が隠れてる前提だとすると、普段はコードを吐き出すだけの抽象的なエンジニアと仕事しているという見方をしてもあんまりさしつかえないわけです。さらに、いてもいなくてもコード見れば良いので、逆にコードみるときは「自分の隣にエンジニアが立っている」という認識を採用しても別に良いわけです。「触れないから隣に立ってるとは言えないだろ」 => そうですが、仕事でエンジニアに触る必要がないので触れない事実を考える必要がありません。みたいな。フルリモートなのにほぼコミュニケーションが生々しく成立する文脈があります。正しく表現できてるかわかりませんがそんな感じです。人間って何?みたいな気持ちになります。あと肝心のホワイトボードですが、miroを扱い慣れると結構いける説があります。もちろん日頃からよく描いて共有して、図がこういう場合はこう読む、みたいな共通認識醸成の努力はいりますが、意外となんとかなる????といった感想です。リアルタイムミーティングの場合、図を前にして「(その一部をさして)これは何?」という確認を素早く行える雰囲気は推進したく感じました。よくもわるくも適応してきているっぽいです。
自分の役目
普段何をしているかというと、役職はproduct engineerなのですが、生成したAPI群を使用してとあるシステムの開発を行いつつ、フロント部分のローコード化をしつつ、仕様にフィードバックしたり、プラットフォームにフィードバックしたり、エンジニアに作業をお願いしたり、PR見たり、自分でもコード書いたりです。QAと連携したりもしています。
課題が重くなってくるとPMやCTOが手伝ってくれたりします。わからなくなったときはslackに投げると反応がきたりします。考えていることもslackに投げてみると反応がきます。CTOの反応率が高いです。しょうもない内容に対する反応率もそこそこです。これは良い事だと思います。
最初の頃はfrontローコード化開発だけしてました。責任がある作業を全うするのは当然ですが、「必要があり、自分でもでき、責任範囲が不明瞭な」作業はちょいちょい巻き取っていると、今のような連携が活発な感じになってきました。自分としてはそういう状態は嬉しいこと・当初望んでいたことです。お陰で取り組むべき問題もよく見えてきます。一方で入社後2週間で気づけただろう、みたいな見落としが今になって見つかることもあります。未熟な自分が見えてヒヤッとします。
自分の仕事に際して何か抱負を語るとすれば「手を動かしていきたい」ですかね。大変ですが、それしかない気がしています。あれこれ考える性格上、頭だけうごかして手が弱ってることも多いので、気をつけないとと言う感じです。落ち着いたらschemaのparser実装みたいなチャレンジもしたい。
さいごに - 補足
読んでいただきありがとうございます。ここまで読んでくださった方のために私の個人的属性について補足をすると、実は私はセミプロのピアニストをしています。「頭だけ動かして手が弱ってることがある」と書いた直後ではありますが実のところめちゃ物理的に手を動かしてピアノを弾いています。
大学時代は会員数200名を超えるピアノサークル「東京大学ピアノの会」で会長をつとめ、近現代クラシック曲を好みピアノに没頭した大学生活を送っていました。学問に興味を持って東京大学に入ったのですが当時はセンシティブゆえに教授などにはほとんど一切話しかけられず、本当にピアノばかり弾いていました。社会人なると同時にペースを落とす覚悟はありましたが、今年はじめ(Tailorに入る前)にフリーランスになた段階でなんかこれピアノもできるんじゃないかと思い、奈良で演奏活動をしたりしています。
5月には東大寺で100名のお客様の前でカプースチンを1時間演奏したり、8月にはコンクールで1位をもらったり、借金してグランドピアノを買ったり、和声理論をはじめたり...。平均して月に2回弱人前で演奏しています。ちょっとハードですが、30歳までは挑戦的に取り組んでいこうと思ってやっています。ピアノのこととなると元来のAggressive & 猪突猛進 & 頑固 な素性(本気で隠蔽している)が表出しやすくダメージを恐れており誰かに師事はしておりません。。。どうしよう。。。ピアノ界にはよくわからん単語や論理が多く、言葉に敏感な自分はいとも簡単に戸惑ってしまいます。
さて、
2つの専門に取り組むとどうなの?中途半端にならないの?相関があるの?という問いは多いので、考えてみると、
まずメリットとして「頑張れば異分野のプロを自分の間近で捉えられること」は大変貴重なことなのではないか、と思いました。単に仲良くとか知り合うとかではなく、自分と同じような取り組みを長期的に(狂気的に)続けている人を自分の取り組み経験をもってして近しく眺めることができるというニュアンスです。エンジニアとピアニストが身近である、心理的にはそのあたりが嬉しいです。
プログラムバグったけどピアノ弾けるからいっか、とか、ショパン弾けないけどエンジニアで食えるからいっか、とか、片方の不出来を片方の出来でごまかす、みたいなのはないです。それぞれの不出来を認め、それぞれのcontextの内でセルフフィードバックをする。ごまかす必要があるくらい精神的に負担がかかってきたら、その目標のレベルを下げれば良いというスタンスのつもりです。プライドによりデッドロックがかかる気もしますが...。
その辺りの不安を払拭してくれるのは、ピアノ・コーディングに共通する魅力なのかもしれません。その魅力とは、実践に高い技術力を必要とし かつ 技術に満足しきらないことで身に付く技術が膨大で、さらに見えるであろう景色が広い、たどり着けるかもしれない結果のすごさ です。この果てしない魅力に自分は取り憑かれ、駆動されて生きているのだと思います。アグレッシブな性格は元来かもしれませんが、果てしないこだわりはそういうところからきているはず。。。仕事や演奏を通じてOUTPUTに繋げたいです。
Engineer(Go, Reactなど)絶賛募集中です。
アルゴリズム・データ構造などの抽象レイヤーの作業から、DB、Cloudなどの具体技術、そして実際のビジネスロジックとその落とし込みに興味があり、primitiveな理解を好みinterfaceにも敏感なエンジニア!
興味もった方はぜひとも見てみてください🙏
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