見出し画像

同級生とはなんだろう

たまたま中学の同級生によく似た学生を、電車内で見つけた。



今学生なので、もちろん同級生の彼ではないことは認識しているが、それでもかつての同級生と結びつけずにはいられない引力がそこにはあった。



卒業以来会ったかと言えば、会っていない。

もちろん今どこで何をしているかも知らないし、そのことが頭をよぎったことも、申し訳ないけど今日までなかった。


それくらいの人なのに、似ている人を見かけたときのこの反応。


学生時代の同級生というのは不思議な縁だ。
会社の同僚や取引先とはまた違う。
もう少しぼんやりした縁だけど、だからこそ忘れられない何かがそこにはある。


どの両親の子になるか選べない感覚に近く、その影響を受けながら出会うのが、同級生、学友なのだろう。


ただ同じ年代に、近い地域に生まれたというだけで、机を並べ、時間を共有し、体験を共にする。


でも時間が過ぎ、卒業するとその縁のほとんどは、まるでなかったかのように消えてなくなるはずなのに、やっぱり街で見かけると知り合いとはまた違う反応をし、風の便りで届く活躍や元気にしてるというウワサにも、どこか高揚感がある。


たまたま過ぎるから、理由がなさすぎるからこそ、縁を感じ、特別なもののように感じる同級生。

それをふと思い出させてくれる電車内の擬似再会だった。





いいなと思ったら応援しよう!