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pasteltime
揺らぎを受け入れる自由――スナフキンが教えてくれること
今日『&premium 6月号』に目を通していました。特集のテーマは「ひとり時間の楽しみ」。多くの人々がどのようにひとり時間を過ごしているのかを取り上げています。
その中で特に心に響いたのは、俳優の美村里江さんがムーミンの孤高の旅人スナフキンについて解説しているページです。彼女が例に挙げたエピソードは、こんな話でした。
あと少しで新しい歌が生まれそうなタイミングで、スナフキンのもとに虫がまとわりつきます。鬱陶しいと感じつつも、名前がないという彼に「ティーティーウー」と名付けます。満足したティーティーウーが去り、ようやく解放されたはずのスナフキンですが、なぜか落ち着きません。結局、もう一度話すために、半日もかけて歩いた道を引き返すのです。
スナフキンといえば、「去る者追わず」というイメージを持つかもしれません。しかし、美村さんの解説はそれを新しい角度から捉えていました。本当の自由とは、揺るがぬ強固なスタイルを貫くことではなく、自分の心の揺らぎやイレギュラーを受け入れ、その瞬間の本心に従うことではないか、と。そうすることこそ、自分の筋を通すことであり、自立であり、自由である――そう教えてくれるのです。
この考え方は、現代の世相と重なる部分があるように思います。私たちはいま、大きな変化を目の前にしています。その中で何を選び、どう過ごすべきか。その答えは、実は自分自身が知っているのかもしれません。心の声を聴き、その声に従う勇気があるかどうか。それが問われているのだと感じました。
この素敵な記事をぜひ『&premium』本誌で読んでみてください。スナフキンを通じて、自由とは何かを考えるひとときを楽しんでいただけると思います。