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 「お酒は文脈だ。だから、1日の行動次第で、お酒はどれだけでも美味しくなる。」

晩酌の流儀

 …ですね。その通り。テレ東のドラマに感服してしまいました。…忘れていました。というか完全に盲点。基本的に物事は、何であっても須く『脈』。即ち、『流れ』です。晩酌でお酒を美味しくいただくというのも、日々の暮らしという『流れ』の一部分を、切り取ったに過ぎません。ですがそこに拘り、真剣に丁寧に向き合って楽しみ晩酌を嗜む主人公(栗山千明さん)の姿は、実にキラキラしていて素敵。人生さもありなん。

 『流れ』を読み、『流れ』に乗り、『流れ』を制するものは、…呑み込まれる。

 劇中でも少し気になったのは、美味しいお酒を貪るあまり、ストイックが過ぎる水分制限や無駄な運動量の増加による肉体酷使。
 お酒がやはり薬品、ドラッグであると浮彫りになるシーン。

 「マリファナは文脈だ。だから、Don't Worry 次第で、マリファナはどれだけでもBe hppy になる。」

ボブ・マーリー(嘘です、ゴメンナサイ)

 お酒との付き合い方は人それぞれ。浴びる程呑んでも自己責任だし、嗜む程度で済むなら、それに越したことはない気もする。
 そろそろ自分なりの『呑み方』を確立したいものだ。…が、相変わらず、呑まれている僕。

 『流れ』とは、一度でも制すると、制し続けなければならなくなるもの。制するのをやめると、落っこちるだけだから。ドロップアウトは『流れ』からはみ出る衝撃。…んーまー臆するわな、普通。

 余談だが、父は昨年ペースメーカー置換手術を受けた。不整脈が原因。乱暴な言い方をすると、勝手に止まるらしい、『脈』が。で、機械で制して電池で生きている。ロボット父ちゃんだ。前住職として、色々アドバイスもしてくれる、僕にとってはAIみたいな存在でもある。
 そんな父は、軽度の糖尿病も、その『流れ』のなかに受け入れ、今夜も晩酌を嗜んでいる。

 「人生は文脈だ。だから、その生き方次第で、人生はどれだけでも物語になる。」

たいじん

 ドロップアウトもまた、物語。どんな風に『流れ』を読み、『流れ』に乗り、『流れ』に翻弄されて、放り出されてドロップアウトしたり、波間にユラユラ揺られて揉みくちゃにされたり、そこに拘り、真剣に丁寧に向き合って、楽しんで生きてる姿は、それだけで物語。

 幽玄であり有限である人生、お酒と過ごせる時間は残り幾ばくか?これまでの無礼を反省しつつ、なるべく丁寧に有り難く嗜みたいと思います。すぐ呑まれちゃうんですけどね、それもまた…些末な物語の文脈です。

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