どちらをやるべき?2種類の英単語学習方法 ~受容検索と産出検索~

こんにちは。

英語講師Taigaです。

今日は昨日の続きで、単語学習について書いていきます。

retrieval (検索)とは、、?

タイトルにある検索とは、一度学習した事を思い出そうとする事です。

retrievalとは、引き出す事という意味なので、ちょうどGoogleで検索をかけるように、脳の中から正しい情報を引き出す事をイメージしてもらえると分かりやすいかと思います。

英単語のretrievalには2つの方向がある

英単語のretrievalには、productive retrieval (産出検索)とreceptive retrieval (受容検索)の2つの方向があります。

日本人が英語を学習する場合、

前者が、日本語を見て英語に訳すための知識
後者が、英語を見て日本語に訳すための知識

です。

どちらを行うべき?

理想は、それら両方の知識を鍛える事です。

より具体的には、まず受容知識を蓄え、その後で産出知識へと進むのがベストです。

例えば、pedagogical (教育学的な)という単語を習得したい場合に、
まずはpedagogicalという単語を見て、"教育学的な"という意味を思い出せるように練習します。

それが出来るようになったら、今度はその逆で、日本語を見て英単語を思い出せるように練習していきます。

この時重要なのが前回のnoteで説明した、テスト効果を意識して、答えを隠して思い出そうとする事です。

どちらか一方したしたくない場合

もし時間や労力の都合上、どちらかしか行いたくない場合は産出知識の練習を選ぶべきです。

なぜなら、産出知識の練習によって鍛えられる受容知識の度合いの方が、受容知識の練習によって鍛えられる産出知識の度合いよりも大きいからです。

分かりやすくなるよう、図式でまとめます。

まず前提として、練習した方向の知識が向上します。
産出知識の学習→産出知識↑
受容知識の学習→受容知識↑

それに加え、練習しなかった方の知識にも好影響があるのですが、その度合いが産出知識と受容知識で異なるという事です。

産出知識の学習→ 産出知識+++、受容知識++
受容知識の学習→ 産出知識+、受容知識+++

よって、どちらか一方を学習するなら産出知識の方が良い事になりますが、やはり理想はどちらも行う事です。

学習の目的にもよる

そして、何を目的として英単語を学んでいるかによっても変わります。

例えば、英検1級に合格する事が目的であれば、パス単などに載っている難しい単語を覚える必要があります。

しかしreadingとlisteningでその単語が出てきた時に解けさえすれば良いので、受容知識だけ鍛えれば良いです。
結果的に英語を見て日本語を思い出す練習だけで良い事になります。

一方で、会話で使いたい場合には、産出知識を積極的に訓練する必要がありますね。

このように、目的に応じて学習方法を調整する事も効率的な英語習得の方法の1つです。

今回は以上です。


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