「40社落ち」文系大学生がエンジニア就活をした話
・はじめに
こんにちは。原と申します。
私は都内の私立大学の法学部に所属していながら、将来はエンジニアになろうと考えエンジニア職メインに就活をしていました。結果的にはクラウド事業を中心に手がける大手Sierから内定をいただくことができ満足することはできましたが、就活の大変さは想像を遥かに超えました。
私は現在某プログラミングスクールでメンターやっているので就活始める前は「まぁ、そこまで苦労することはないやろ」と鷹を括っていたのですが、実際は40社以上落とされ鬱になりかけました。
そこでこの経験から、「文系だけどエンジニア職どうかな、?」なんて人向けに記事を書きたいと思います。私が使った就活エージェントの感想や文系大学生がエンジニア目指すにあたって心がけたいことなどをまとめていきます。
・私の就活の流れ
12月末〜2月 とりあえず10社ほど受ける。就活の軸は明確でなかった。全部落とされる。
3月 実家に帰らないといけない緊急の用事があり、就活ほぼしていない
4月 本格的に就活始める。また10社ほど選考を受ける。就活の軸がほぼ固まる。1社が最終面接に行ったが落とされる。
5月 さすがにこんなに落とされ続けるのはおかしいと考え今までとは別の人に添削を頼む。就活の軸をリニューアル。その後また10社近く受ける。選考通過率が格段に上がり、4社最終面接に進む。
6月 最終面接で2社落とされ、持ち駒確保のため5社ほど新しく受ける。6月終わりに内定獲得、終活🎉
・エンジニア職を考えた理由
ちょっと自分語り。
皆さんも「なんでエンジニアなの?」はほぼ100%聞かれるので整理しておきましょう。
私がエンジニア職を考えた理由は2つです。(1つ目を主に面接で話していました。)
1,手に職を付けたかった。
これが一番大きな理由です。父親が獣医師で、この資格を持ってるおかげで仕事には苦労していないようでした。(まぁ人間関係とかには色々苦労していたようですが)母親からも「なんか強い資格取りなよ。」と小さい頃から言われており、大学では何か特別なスキルや資格を身につけて、希少性の高い人材になりたいと考えていました。そんな時に出会ったのがプログラミングでした。行政書士や司法書士は現在IT化が進む影響で仕事がどんどん減っていますが、エンジニアは逆に求人がどんどん増えているようで「これだ!」って思いました。それに、開発することや実際に私が開発したサービスを友達に見せるのは面白いと思えました。こんな理由でエンジニアを考えました。
2,IT業界の将来性
スマホなどの普及でもはやインターネット無しには生きることができない時代。もうIT業界の将来性の高さは言わずもがなですよね。下手に他の業界行って将来に不安を抱えたまま働きたくなかったのでIT業界の仕事を考えました。
こんな理由で大学2年の冬ごろからプログラミングの学習を始め、エンジニア職を目指しました。
・エンジニアを目指す上で考えるべきこと
コロナの影響もあってエンジニアを考える人はかなり増えているようです。近い将来、文系からエンジニアになるなんて不可能になるのかななんて思っています。そんなエンジニアを目指すにあたって考えるべきことは主に3つかなって思います。
1,エンジニアとして何をしたいのか
これめっちゃ大事です。ただ「流行りのエンジニアになりたいです。手に職つけたいです。」だとまず雇って貰えません。きちんとエンジニアという職業を通して何をしたいのか考えましょう。実際にtoC向け、toB向けどちらがいいかから考え始めるのがいいと思います。私は「ITの力で日本人の働く環境を変えたい」と考えたためtoB向けのサービスを開発している会社を探していました。
2,自社開発or下請けor客先常駐※
IT業界には「下請け」と呼ばれる構造があります。調べれば色々情報出てくると思いますが割と闇が深いと思ってます。8次受けまであって、とある大きな開発プロジェクトでは下請け会社のエンジニアが過労死したとか、、、
会社探す時にはまず自社開発なのか下請け会社なのか、下請け会社なら何次受けが多くて客先常駐の割合はどれくらいかなどは必ず確認しましょう。特に2次受け以降の会社だったり客先常駐メインの会社は注意深く見てください。理由が2つあり、1つ目が立場上、薄利多売になりやすく離職率が高くなる傾向にあることです。ネガティブな理由で仕事やめたくないですよね。2つ目は携われる開発範囲が狭まることです。テストだけ永遠にやらされたり設計だけ永遠にやらされたりと開発の全体像が全く掴めないことがあり、自身のスキルアップにもつながりません。
そして、このような理由からやっぱり皆さん自社開発企業を目指すと思うのですが自社は求められる技術レベルも高いことを知っておきましょう。プログラミングスクールでメンターやってるレベルでは太刀打ちできませんでした。笑それで私は1次受けメインの会社を探していました。
※下請けの中でも、エンジニアがお客様先の企業に行って働くのが客先常駐です。人材派遣のエンジニアバージョン。
3,エンジニア職を務めた後どうするのか
エンジニアには35歳定年説というのがあります。エンジニアは常に最新技術を勉強しないといけない職業上、35歳をすぎるともう若い人たちに勝てなくなる場合が多いようです。なのでその時どうしたいのか一応でいいので今のうちに考えておくべきだと思います。面接でも絶対に聞かれますし。
主なキャリアパスとしては3つあるのかなと思っていて、1つ目がアーキテクト職。年齢関係なくそのまま技術者としてゴリゴリ開発やっていくポジションです。2つ目がマネジメント職。これが一番多いのかなって思います。エンジニアとかを統括するポジション。3つ目がITコンサルタント職。身につけたIT知識を使って企業の経営課題を解決していく仕事です。他にも人事でエンジニア採用するなどたくさんありますが一応この中で決めておいた方が面接のために良いと思います。ちなみに私はITコンサルタントをする予定です。
・就活前までにやるべきこと
実際の現場での開発経験がない限り、文系からエンジニア職は大変だと思います。「文系」ってだけで有無を言わさず落とす企業もあります。なので文系からエンジニアを目指すのなら次の2つのうちどちらかはやっておいた方がいいと思います。
1,プログラミングで何かポートフォリオを作る
プログラミングでなんか作りましょう。「プロゲート触ったことあります!」では厳しいと思います。railsチュートリアルなどでいいので何かポートフォリオを作りましょう。そしてそれについて大変だったことなどをこのQiitaとかで記事にしたらなお良し。レベルは低くて問題ありません。「学ぶ姿勢」が大事です。
2,資格をとる
基本情報処理技術者試験っていう資格があります。エンジニアやるなら遅かれ早かれ勉強する資格です。この資格持ってればエンジニア目指す上でプラスになると思います。
上のどちらか1つでいいのでやりましょう。
またプログラミングスクールで長期インターンするのもありです。(私はこれです。)実務経験にはなりませんが文系理系関係なく募集しており、何より勉強させてもらえる環境なので良いです。今募集増やしてるスクールが多いと思うので探してみてください。
・求人の探し方&就活エージェントについて
私は計5つの就活エージェントを使っていました。(これは多すぎる。)
これらについて個人的な感想を⭐︎5を満点にして書いていきたいと思います。
1,キャリアセレクト
紹介企業 ⭐︎2
キャリアアドバイザー ⭐️1
無能の一言。初歩的なミスを連発された上に謝罪もなく、よくこれでサービス成り立つなと思いました。使わないことをお勧めします。
2,サポーターズ
紹介企業 ⭐️4
キャリアアドバイザー ⭐️2
エンジニア目指す方ならみんな登録する会社じゃないでしょうか。紹介されてる企業は豊富にあっていいと思います。私が内定いただいた会社もここ経由で申し込んだ会社でした。
ただここもキャリアアドバイザーは酷かった、、会社探しのためだけに使うことをお勧めします。
3,ジョーカツ
紹介企業 ⭐️2
キャリアアドバイザー ⭐️3
あまり使ってないけど微妙。
少なくともエンジニア職にはあまり強くないぽい。
4,type就活
紹介企業 ⭐️3
キャリアアドバイザー ⭐️5
文系未経験でもOK!って会社が多いがSESじゃない大きな企業たくさん紹介してくれたので頼りになった。
それからキャリアアドバイザーさんがめちゃくちゃ頼りになった。私はずーっとキャリアセレクトの人に添削してもらっていたのだけれどこの人に見せたら「ぬるい」と一刀両断され指示通りに修正したら書類選考通過率が爆上がりした。他にもキャリアビジョンや強みなどの細かいところにについても鋭く指摘してくださり、本当に助かった。
5,モーニングミー
紹介企業 ⭐️?
キャリアアドバイザー ⭐️5
irootっていうアプリに登録してたらオファー(?)みたいなのがきた。企業紹介はほとんどしてもらっていないけどキャリアアドバイザーさんがビシバシ指摘してくださりとても頼りになった。キャリアビジョンなど大まかなところは全てこの人と一緒に考えていった。めちゃくちゃ感謝。
エージェントの他にもwantedly、ababa、など使ってみてました。
サポーターズ、wantedlyで会社を探しながら、きちんと添削してくれる人と一緒に就活進めていくのが良いと思います!!
ちなみに書いておきたいことが2つ。
1つ目、人事でインターンしてた友達曰く「応募するなら企業のHPから」だそうです。エージェント経由だと企業がエージェントに紹介料として数百万のお金を払わないといけなくなるからだとか。
2つ目、キャリアアドバイザーから紹介された会社は選考がほとんど通らないように感じました。私自身いろんな会社のキャリアアドバイザーからお勧めされた会社を30社近く受けましたが全滅しました。結局最後は自分でポチった会社から内定をもらったのでキャリアアドバイザーが紹介してくれる会社は参考程度に考えておくのがいいと思います。
・私の就活の反省点
私が就活を長びかせてしまった理由は3つあるかなと反省しています。
(12月後半〜6月末までやってました。選考受けた企業の合計約40~50社)
1、自己分析の甘さ
最大の理由がこれな気がします。やりたいことがなんなのか定かではないため、キャリアビジョンなど方向が決まらなく途中までいろんな所応募してました。これは良くなかった。きちんと将来どうなりたいのか、仕事を通して実現したいことは何なのか、など考えてから就活するべきだと思いました。
そして、これがちゃんとできてる人はおそらく10社前後しか受けなくてもちゃんと内定もらえてるのかなって周りの人見てて思いました。
ちなみに、ストレングス・ファインダーってやつが有料(6000円ぐらい?)ですが自己分析にめちゃくちゃ役立ちました。
2、添削してもらう人を間違えた
他力本願な考えと指摘されるかもしれませんが、これも要因の1つだと考えています。何度も添削してもらってOKと言われていたものが別の人に「ぬるい」と一刀両断された時には衝撃を受けました。実際に指摘された通りに修正したら面接官受け格段に良くなったし、、、今まで必死にやってきた就活はなんだったんだと悲しくなりました。就活は1人じゃできません。頼りになりそうな人をきちんと見極め、頼りましょう。
3、話が冗長過ぎる
友達と話してた時に指摘されたのですが、私めちゃくちゃ話が冗長でした。「伝えたい事」「根拠」「具体例」がごちゃ混ぜで聞いてる方からすると「で、何?」の状態。これは本当に良くない。なので私は、この3つをきちんと整理し、ナンバリングしながら話すようにしました。(根拠は3つあります。1つ目は〜って感じ)そしたら、面接官との対話がスムーズにいくようになり、面接中に笑顔になることが格段に増えました。
ちなみに、私は「1分で話せ」って本読んでこれらの改善をしました。ロジカルシンキングを身につけることなどにも役立つと思うので皆さんもぜひ。
私は主にこれかなと思っています。皆さんの参考になれば。
就活は1人じゃできないものだと思います。ネットにある記事を参考にするだけじゃ無理です。とにかく友達や頼りになりそうなキャリアアドバイザーなど3人以上と話しましょう。思いもよらなかった部分を指摘してもらえるかもしれません。
・最後に
就活後半(特に6月)は辛かったです。周りが内定もらっている中自分だけ、、なんて状況は焦燥感半端ないです。その上次の世代の夏季インターン募集の話とか出てきたらめまいがする思いでした。早く内定もらっている人が偉いということは1ミリもありませんが、精神衛生上早く内定確保するに越したことはありません。この記事を読んでくださった皆さんは私のような状況にならないことを祈ります。
面接は結局「会話」です。ガチガチに準備したことを完璧に言おうとせず、おしゃべりを楽しむ感覚を持ちましょう。
皆さんの就活の成功を祈っています。
・おまけ
私が就活でお世話になった本やサービス達を紹介しておきます。
・自己分析
ストレングス・ファインダー←有料版やりましょう。6000円かかりますがそれだけの価値はあると思います!!
・面接対策
1分で話せ←1番おすすめです!!話を簡潔にまとめるコツが書かれています。
イシューからはじめよ←「相手は何を求めているのか」をきちんと深掘りしようという本です。
仕事ができる人は、3分話せばわかる←自分本位な話してませんか?って本。当時の僕に突き刺さりました。
・キャリアの考え方
苦しかったときの話をしようか←USJを再建させた人が書いた本。「何をしてる時が一番好きですか?」って問いが刺さりました。
・エンジニア職を目指す人間として
リーダブルコード←エンジニア界隈で超有名な本。わからないところだらけだと思いますがちょっとでいいので読んでみましょう。面接で「リーダブルコード読んでて、、」って話せると高評価を貰えます!!