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大学教員公募戦士:「実務家教員」枠は穴
査読論文なしで教授職に… 大学教員たちから噴出する「実務家教員」への懸念
普通に考えますと、査読が通った論文なしなのにも関わらず、「教授」となるのは、いわゆる正規ルートで積みあがってきた先生方にとっては面白くないことこのうえないでしょうね。
教育大学と研究大学
しかしながら、大学はすでに教育をメインに扱う大学(=教育大学)と、研究をメインに扱う大学(=研究大学)に分けられています。
これは、退役軍人会が勝手に分類しているわけではなく、文科省も分類しているわけです。
「大学の機能別分化の進捗状況」という、資料があります。特に国立大学は、以下3つのどれかを自ら選択することになっています。
地域のニーズに応える人材育成・研究を推進
分野ごとの優れた教育研究拠点やネットワークの形成を推進
世界トップ大学と伍して卓越した教育研究を推進
さらに恐ろしいのは、教員養成課程を要する大学・学部は、今後の人口動態・教員採用需要等を踏まえ量的縮小を図ることになっています。
研究大学でなければ、道は教育大学しかない
一部の本当に優秀な先生は、研究大学で大いに研究を進めてほしいと思います。ただし、そうでもない退役軍人会のようなセンセイの活路は、教育大学にしかないのではないでしょうか。
教育大学に求められるものは、研究ではありません。教育です。
査読論文なしな先生もありうる
たしかに従来では考えられない、研究能力がない実務家教員は増えていくでしょう。しかしこれは、教育にパワーを割くもっともな理由になるわけです。
実は学位、つまり修士論文・博士論文は、なんらかの職位につくための明確な条件にはなっていない大学が多くあります。となると、すでにお示しいたしました、以下の内容は現実味を帯びてきます。
非常勤講師歴(=教歴)よりも、実務歴は近い?
教育ができるかどうかの尺度(?)として、教歴を求める大学は多くありますが、今後は実務歴も求められることとなるでしょう。もし、公募戦士の中に、非常勤講師でなんとか食いつないでいらっしゃる先生がおられましたら、どんなに小さな会社でも結構ですので、起業してみてください。
その会社が上手く行く・行かないかよりも、実務経験があることが評価の対象とされる時代はもうそこまで迫っています。
(ここからは投げ銭用の短文です)
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