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イベントマーケティングオペレーション 〜工数削減、成果拡大、参加者体験向上に向けた最適な仕組みづくり〜
これはEventHub Advent Calendar 2024の18日目の記事です。昨日は山梨さんの「【FY25】新参者の私からみるEventHubのあれこれ Part2」でした。こちらもぜひご覧ください。
EventHubのマーケティングコミュニケーションチームで、マーケティング/MOps業務を担当している中尾です。
本記事では、「イベントマーケティング×オペレーション」をテーマに、イベントにこける最適な施策設計や運用方法、データ連携・活用についてご紹介します。
ウェビナー、カンファレンス、オフライン、出展における施策設計の考え方から、データ連携の実装例まで幅広く取り上げました。目次を目印にご覧ください。
マーケティングオペレーションとは?
マーケティングオペレーション(MOps)の重要性
近年マーケティング施策がマルチチャネル化し、従来よりもファネル設計や施策の連動性が重要になっています。それに伴い、マーケティング領域のシステムやテクノロジーも著しく発達してきました。
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各社でMartechツールの導入が進む一方で、運用が進まない、情報が分断されている、うまくPDCAが回せていないといった課題も耳にします。宝の持ち腐れにならないよう運用を磨いていかなければなりません。
そこで組織編成、施策設計、システム運用を連動させ、マーケティング施策の企画、実行、分析を一気通貫で行うマーケティングオペレーションが重要な役割を担うことになります。
EventHubにおけるマーケティングオペレーション(MOps)
EventHubもマーケティング領域の生産性向上や成果の可視化に向けたMOps施策に注力していたため、体制構築や設計、ツール運用を行ってきました。
ただしリソースが潤沢なわけではないため、私がメインのMOpsを担いつつも、もう1名のマーケティング担当者のサポートを借りながら、デジタルマーケ、イベント企画など他の業務と兼務しながら進めています。
レベニューチーム全体の設計に関すること(特にSalesforceなど)は、IT/BizOpsチームが全体管理をしているため、密に連携を取って全体設計から細部まで改善を行なっています。
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このように限られた枠組みの中でも効率的に成果を出せるよう、MOps施策を実施する際は、以下の4つのポイントを意識するようにしています。
1. Marketing活動によって得た、定量・定性情報を社内に向けて民主化する
2. ツール運用の最適化によって、1メンバーあたりの工数を削減する
3. 売上・ROIにどれくらいインパクトがあるのか成果を追求する
4. イベントマーケティングのオペレーション化に貢献する
1~3については、『マーケティングオペレーション(MOps)の教科書』でも同様なことが述べられていますが、データの可視化、工数削減、効果最大化に向けたオペレーション設計の原則として定めています。
MOps施策を実行するうえで、上記に該当しなければ手段が目的化してしまっている恐れがあるため、必ずどこにインパクトがあるのかを目線合わせすることが大事です。
以上の点を踏まえ、流入から営業連携、データの可視化を一気通貫で設計してきました。実際の弊社のマーケティングオペレーション全体像は以下のようになっています。
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ポイントとしては、ツール連携できる箇所はなるべく連結させ、データの流れについては部署関係なく全社的にインフラ化しているSalesforceとSlackへ集約しています。
また大きな特徴として、イベント施策を多数実施しているため、イベントの業務効率化やマーケティング成果を最大化させるために、専用の仕組みを作りました。それが4点目に弊社が独自に掲げている「イベントマーケティングのオペレーション化に貢献する」です。
イベントマーケティングこそ「オペレーション」が不可欠
コロナ禍を経て、イベントのカタチは多様化してきました。イベントを実施するうえで、
・開催形式:オンライン、オフライン、ハイブリッド、アーカイブ配信
・イベントタイプ:ウェビナー、カンファレンス、交流会、出展
・メインKPI:認知獲得、リード獲得、商談・受注数
など開催形式から目的まで変数は多々あり、施策ごとの相乗効果も考慮する必要があります。イベントマーケティングは認知獲得から受注まで全てのファネルに通ずる優良なチャネルですが、相応の設計も忘れてはいけません。
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またイベントでは開催からサービス購入に至るまで、部署の垣根を超えたコミュニケーションが頻繁に行われます。マーケティング部署だけに閉じずに、営業とも連携強化し、良い循環を生み出す「イベントマーケティングオペレーション」が成果向上のカギとなります。
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どのようなオペレーションがイベントマーケティングにとって最適なのか?
オペレーションを磨いても結局何が良かったのかを説明できなければ、「自己満足」で終わってしまいます。
これからイベントマーケティングオペレーションを設計する際は、MOpsの原則に沿いながら次の3点を軸に改善指標を定めると良いでしょう。
①工数観点:イベントに関するあらゆるタスクを自動化
イベントは企画から開催後までやることが山積み。まず全てのイベントマーケターが直面する問題は、工数観点ではないでしょうか。
タイトな期日で1つ1つのタスクを遅延させることなく進行させなければなりません。例えばウェビナーでは少人数で毎週のように運営するサイクルが待ち構えています。
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タスクに追われて企画や営業連携が手薄になってしまうと、せっかく開催したイベントの効果が落ちてしまうため、単純タスクや連携、集計作業は自動化を試みましょう。
工数削減によって運営者の負担を減らすだけでなく、企画設計に時間をあてたり、営業連携が早まりアツいタイミングを逃さずフォローできる仕組み作りで成果へ還元させていきます。
②成果観点:イベントデータを素早くデータ連携し商談・受注数を最大化
次に①と相互作用しながら、リード獲得数(集客数)、商談数、受注数を伸ばし、イベントの効果を最大化する仕組みを考えます。
定量的なデータマネジメント・分析とPDCA改善によって、これらの指標を伸ばしていきます。しかし、イベントデータはWeb施策と違い、従来の計測ツールでは十分に取得できません。
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専用のイベントツールがあれば、イベント行動データを詳細にトラックでき、MA・SFAとデータ統合することで営業活動へ還元できるようになります。
一連のフローが洗練されると、フォローすべきアツい顧客を可視化させ、熱が冷めないうちに最速でアプローチすることで、商談・受注率などの後続指標への改善に寄与します。
③体験観点:参加者を主語にイベント体験をつくる
イベントには必ず参加者が存在します。参加者へ良い体験を提供できているか?はイベント特有の観点です。ここが舞台裏でマーケターを支えるMOpsとは対照的な点であり、表側の参加体験を向上もオペレーションも欠かせません。例えば
自社の開催趣旨が世界観を体現した導線になっているか
参加者が知りかった情報に沿ったコンテンツ設計になっているか
スムーズにイベントに参加でき、参加者の熱を保つことができるか
(特にオフラインでは)新しい出会いやきっかけが期待できるイベントならではの価値が提供されるか
のように定性的な観点も踏まえていく必要があります。常に参加者を主語に置きながら体験設計を作ることを念頭におきましょう。
以上のポイントを踏まえて仕組み化すると、より良いイベントを再現できるようになります。
ここからは弊社が具体的に運用に落とし込んだ、オペレーション設計の事例をご紹介し、より解像度を高めていただきます。
ウェビナー、出展、オフラインイベントなどの様々なイベントから抜粋しているので、ぜひ参考にしてみてください。
なおそれぞれの実装が工数、成果、体験の3つの観点から、どれくらいインパクトがあるのかを評価し(⭐️⭐️⭐️をMAXとする)、改善が期待される指標を例として挙げています。
ウェビナーオペレーション:工数削減し、開催数・商談数を増やす
ウェビナーから商談数を増やすには、1回あたりの商談化率を引き上げ、そのサイクルを回し続けることがポイントです。基本的なことですが、しっかり回せるようにデータマネジメントと型化は徹底しましょう。実際の全体像はこちらになります。
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ツール間のデータの流れは全て自動実行され、1回あたりの負担を減らし、従来の運営時間と比べ60%工数削減することで、定期開催ができる体制にしました。
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またウェビナーごとの
集客数
ターゲットリード数
参加率
アンケート回答率
商談化率
受注率
といった指標は常に注視しており、細かくPDCA改善を重ねたことで最大の商談化率37%という実績になっています。
運営する際のポイントであるデータ連携とタスク自動化に焦点を当てながら実際の運用例を以下より紹介します。
管理工数が0に:登録情報のデータ連携をシームレスに
工数:⭐️⭐️⭐️ / 成果:⭐️ / 体験:⭐️⭐️
指標:登録者データの管理時間、参加率
イベント管理ツール、MA、SFAと複数のシステムを利用する場合、登録情報をシームレスにデータ連携させる必要があります。またツールが跨っている場合、参加者への導線(メール、視聴動線etc)も踏まえなければなりません。
私たちのウェビナーにおける登録導線では、Marketoフォームで受付を行い、ウェビナー開催を行うEventHub for Webinarへ、営業連携をするためのSalesforceへそれぞれ登録情報連携を行います。
開催後のイベント行動ログも紐づけて各ツール間のデータ連携も可能となり、管理や分析の工数を大幅に削減できます。
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主催側は複数ツールを使って運用されますが、参加者から送られるメールは
登録完了メール(登録後Google/Outlookに自動でカレンダー登録される)
当日のリマインドメール
などがEventHub for Webinarから送付され、参加者は迷うことなくウェビナーへ参加でき、当日の参加率も平均60~70%で高い数値で推移しています。
設定作業を削減し開催数UP:テンプレ複製で定期開催サイクルを確立
工数:⭐️⭐️⭐️ / 成果:⭐️
指標:ツールの設定時間、開催数
ウェビナーが増えると毎日タスクで飽和しますが、作業自体は単純な設定が多くを占めています。形式も同じことが多いため、テンプレ化を進め開催数増加に備えましょう。
弊社は以下の4つのフェーズに分類して、各ツールのテンプレ化を行なっています(企画書、イベントページ、ダッシュボード、アタックリストetc)
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型化すると複製対応やIDを変えるだけで準備できるので、極限までフォーマット化することをおすすめします。
またEventHub for Webinarでは外部連携機能で、設定工数削減に向けた取り組みも可能です。
例えば過去ウェビナーを複製する機能より、イベント作成(複製)をトリガーにして
Marketoプログラムを複製し、(メールで使う)マイトークンを自動入力
Salesforceキャンペーンを作成し、自動で項目入力
Googleカレンダーに開催日を自動登録
といった自動化フローを構築しています。
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ウェビナー名や開催日などを他のツールへ入力する作業は、案外手間となるため、1つ1つ自動化を進めることで、定期開催への負担が減ります。
CPAが70%減:Metaリード獲得広告×MAを使った脱Cookie集客施策
工数:⭐️⭐️ / 成果:⭐️⭐️⭐️ / 体験:⭐️⭐️
指標:集客数、CVR、集客CPA、参加率
イベント集客を加速させるうえで、Meta広告はBtoBで鉄板の媒体ですが、近年のCookie規制により集客効率が低下傾向にあります(現時点でGoogleは廃止撤回の方針ですが、少なからず影響は生じている)
このようなトレンドに対して、CVR改善にはリード獲得広告が有効です。こちらを使うと、Meta広告上でウェビナー登録が完結します。
MA連携も備わっており、登録情報をリアルタイム連携し、参加案内メールやカレンダー登録まで処理できます。参加者はラクに申込みと参加ができ、主催側も集客CPA低下が期待できるので、イベント運営と非常に相性が良いオペレーションです。
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実際に弊社では、ウェビナー集客CPAを7分の1まで抑えることに成功しました。リード獲得広告については下記で詳しく説明しているのであわせてご覧ください。
並行してCookie規制対策としては、カスタムオーディエンスを利用した類似配信が効果的です。
多くのMAツールには広告媒体へ、リードデータをハッシュ化して自動連携する機能があり、そのリードリストに類似するターゲットへ配信できます。
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Cookieに依存せず集客効率化を図れるため、リード獲得広告と一緒に利用すると高い効果が見込めるでしょう。
CVR30%以上:アンケートから次回ウェビナーへワンクリック登録
工数:⭐️⭐️ / 成果:⭐️⭐️⭐️ / 体験:⭐️⭐️
指標:アンケート回答率、集客数、参加率
既存リードへの集客では、事後アンケートに次回ウェビナーの参加導線を設けましょう。
アンケートに次回ウェビナーへの参加希望を聞く設問を設け、「希望」と回答した参加者に対して裏側で次回ウェビナーの登録処理を行います。
参加者はワンクリックでラクに登録でき、主催側もアンケート回答数を伸ばしながら、次回ウェビナーへの誘導が可能になります。
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過去の実績では、最大CVR35%・88人の方が次回のウェビナーへアンケート経由で登録があり、集客だけでなく繰り返しウェビナー参加してもらうことで、検討フェーズを上げるサイクルを作れるようになりました。
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ラクに営業連携し、商談数UP:Salesforceキャンペーンでデータマネジメント
工数:⭐️⭐️⭐️ / 成果:⭐️⭐️⭐️
KPIの例:営業連携/集計作業の時間、商談数
ウェビナーの登録、参加、アンケート回答情報は、全てSalesforceに自動連携させています。その際、リードや取引先責任者だけでなく、キャンペーンにも紐づけると、他のマーケティング施策と同様に管理、営業連携が円滑に進みます。
例えば集客面ではSalesforce for Slackでキャンペーンを取得し、毎日進捗を全社共有しています。社内共有が進むことで、営業からの送客や、マーケ部署からも集客協力が依頼しやすくなりました。
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Salesforce上でもウェビナー毎のパフォーマンスがリアルタイムで追えるよう、以下のようなダッシュボードも用意しています。開催前、当日、開催後など、いつでもリアルタイムに数値を把握できます。
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開催後は申し込み情報、出欠情報、アンケート回答結果をSalesforceレポートで一元化してアプローチリストを用意しています。
態度変容があった参加者については、スピードが命であるため、優先度まで付与させた状態で、開催後すぐにISよりアプローチを開始し、商談数最大化を目指します。
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出展オペレーション:展示会リードから余すことなく商談化
展示会では名刺、現地ヒアリングがオフライン上で情報取得されるため、成果を伸ばす際はデータ連携が非常に重要になります。特に
Hotリードを可視化し、素早くMA・SFA連携して最速アプローチ
Warm~ColdはWeb来訪、メール、ウェビナーで接点を増やす
の2点を意識し、以下のような現場体制とオペレーションを構築しました。
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特にWarm~Coldリードについては、長期的に接点を作り、少しずつフェーズUPさせる必要があります。
ナーチャリングメールやウェビナー登録で、ファーストパーティCookieも付与しながら、オンオフ統合マーケティングすることで、その後のアクティビティも追えるようにします。
こうした現地の体制から、温度感ごとの設計が求められるため、それぞれの状況に応じた展示会オペレーション事例を以下より紹介します。
マーケ・営業の工数削減:名刺をデータ化し、MA・SFA連携
工数:⭐️⭐️⭐️ / 成果:⭐️⭐️⭐️
指標:営業連携/集計作業の時間、リード獲得数、商談数
当日の名刺獲得数を増やすには、現場担当者の負担を減らし、名刺獲得に専念させましょう。効率化に向けて名刺のデータ化や集計作業は極力自動化します。
弊社では名刺とヒアリングメモの一括データ化ができる「EventHub Lead Scan」で、各担当者がその場(現地)で読み取りを行います。
読み取り後はMA・SFA連携、Slack通知され、温度感に応じてサンクスメールも自動で送信し、名刺獲得直後から営業活動をスタートができる状態を作りました。
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また出展後に商談数を伸ばしていくポイントは3つあります。
1. 名刺とヒアリングメモからHotリードを正しく判定・可視化する
2. Hot判定されたリードに対して、最速でアプローチする
3. Warm~Coldリードをナーチャリングし、商談数を増やす
3については後述しますが、まずはHotリードを取りこぼさないことが最優先事項です。データから正しくHot判定できるような定義とシステム的な仕組みが必要になります。
そこで私たちはHot、Warm、Coldに加え、ランクS、A、B、Cでさらに細分化し、詳細とネクストアクションを定義しています。
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これらの情報をもとにリード生成からランク付与まで自動化し、どこの出展企業よりも先駆けてアプローチすることで、商談化率を向上させます。
名刺枚数UPへ:獲得状況をSlack上で可視化し目標意識を高める
工数:⭐️⭐️ / 成果:⭐️⭐️⭐️
指標:リード獲得数、商談数
当日の獲得状況を1時間ごとにすべてSlackへ共有し、現地担当者へ意識づけを行います。担当者ごとの状況も添えると、競争心や目標意識が芽生えてモチベーションにもつながります。
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名刺枚数だけでなく、Hot、ターゲットなど細かい内訳を可視化したり、スピーダと連携してターゲットリードの含有率や業界まで把握できます。
来場者属性の解像度が上がると、ブース訴求やノベルティを微調整して、よりブースに立ち寄ってもらえるような改善も可能です。
商談数UPのカギはnon-Hotリード:自社ウェビナーへ誘導しナーチャリング
工数:⭐️ / 成果:⭐️⭐️⭐️
指標:商談数、集客数(自社ウェビナー)
Hotリードは情報連携し、最速でアプローチすれば、高い確率で商談化が見込めます。一方で、WarmやColdリードについては、温度感が低く、捨てリードになっていないでしょうか。
当然Hotリード数には母数の限界があるため、それ以外のnon-Hotリードから商談数を伸ばせるかがROI最大化における焦点となります。
そのため展示会後は、必ずWarm~Coldリードの受け皿となる自社ウェビナーを用意しています。
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次の接点やコンテンツを挟むことで、冒頭記載した階段のように少しずつナーチャリグを行い、商談化に繋げることができます。
EventHubでは、取得した名刺データを自動入力させ、ワンクリックで簡単にウェビナー登録することも可能なため、ウェビナー集客という観点とも連動させています。
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クロージング・アップセルにも貢献:商談中・既存顧客のフォロー
工数:⭐️⭐️ / 成果:⭐️⭐️
指標:営業連携の時間、進行中/更新商談の受注数や金額
自社ブースに顧客や商談中のお客さまが来てくれるケースも少なくありません。中々ない対面の機会の中で、貴重なフィードバックを得られることもありますが、その場限りの会話でデータ化や社内共有しづらいという側面もあるでしょう。
商談中・既存顧客のフォローする仕組みとしては、名刺読み取り内容をSlack通知した後に、Salesforce側でレコード検索して新規or商談中/既存の判定を行い、既存の場合は社内担当者を取得し、Slackでメンションするフローを組んでいます。
イベント×オフラインならではのタッチポイントになるため、機会損出にあらないよう還元していきます。
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オフラインイベントオペレーション:これまでに経験したことのない参加者体験を
最後にカンファレンスや交流会など、オフラインに関するオペレーションを紹介します。
近年オフライン回帰が強まり、イベントにおいてもオフライン開催が盛り上がりを見せています。
EventHubは2024年に、オフライン交流会「DISCOVER」や、1000人規模のオフラインカンファレンス「Event Seminar Marketing Fes」(以下ESMFes)など多数のオフラインイベントを開催しました。今回はESMFesを主に事例として取り上げます。
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登録情報や行動データの流れは他のイベントタイプと共通しますが、オフラインにおいては、対面コミュニケーションが増えるため、特に参加者体験を洗練させなければなりません。
参加者がスムーズにイベントへ参加でき、オフラインならではの(会場まで足を運んで良かったと思える)価値を提供できるかによって、満足度にも影響するため、受付オペレーションや交流設計を中心に仕組み化を行いました。
参加者体験を向上:QRコードでスマートなチェックインへ
工数:⭐️⭐️⭐️ / 体験:⭐️⭐️⭐️
指標:受付にかかる時間、満足度
上記の全体像の通り、EventHubでは登録完了すると、受付用のQRコードが発行できるため、参加者はスムーズに受付できます。こちらの写真はESMFesにおける受付チェックインの様子です。(QRコードは手持ちのスマートフォンでも読み取れるため、参加証までは不要な小規模交流会等でも活用できます)
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入り口の時点で受付が煩雑だったり、混雑しているとイベントへの印象が悪くなってしまいます。参加者の熱狂を保つ意味でも第一印象から導線にこだわります。
オフラインでもデータ連携:受付でチェックインしたら社内担当者にSlack通知
工数:⭐️⭐️ / 成果:⭐️ / 体験:⭐️
チェックイン後、自社と何かしら接点のある参加者については、社内担当者をメンションして、
イベント来場
セッション入場
アンケート回答
などをSlack通知させます。特にオフラインでは接点のある参加者が多数来場するため、担当者が顧客行動をキャッチアップできるようデータ連携させ、タイミングをみて必ず対面で会う機会を作れるようにします。
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またESMFesでは来場受付、セッション入場ごとにチェックポイントがあったため、各所のチェックイン状況を以下のように可視化してみました。
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オフラインのデータ連携、可視化は難しいと考えられがちですが、工夫を重ねることで、しっかりオペレーションに落とし込むことが可能です。
新しい出会いを創出:メッセージ交流や事前マッチングでエンゲージメント向上
工数:⭐️⭐️⭐️ / 体験:⭐️⭐️⭐️
指標:来場率、商談数、満足度
オフラインとオンラインで決定的に違う要素は、人と人の距離が近くなる点です。主催者、参加者、出展者らが横のつながりを広げ、対面での出会いと交流を深めます。
ESMFesではイベントへの熱量やエンゲージメントを高めるために、EventHub上の交流機能で、メッセージやマッチングを活性化させ、
来場率:イベント概要・開催の案内やリマインド
エンゲージメント:メッセージ交流やセッション事前予約の促進
商談化率:来場者↔︎出展者の交流・面談マッチング促進
などの指標を高めていきました。実績としてもエンゲージメントが高い人ほど来場率が高いといった強い相関も見られました。
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また出展担当者からも会いたい来場者に対しては、積極的にメッセージを送信・事前マッチングを行い、当日対面でカジュアルに話せるMeet Up(10分間の面談)を実施しました。
会期前から接点をたくさん持つことでき、Meet Up10件のうち9件が後日商談希望となり、自社マーケティングにも大きく貢献しました。
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イベントをきっかけに、人とつながる機会を最大化する仕組みを作れたことで、「日常を超える体験が感情をゆさぶる熱狂型マーケティングの最前線」というカンファレンスのメッセージを体現できたのではないかと考えています。
おわりに:すべての人がイベントに関われて良かったと思えるように
いかがでしたでしょうか。かなり分量の多い内容になりましたが、今回ご紹介した事例はまだまだほんの一部です。
EventHubを活用すると、ワンランク上のイベントマーケティングオペレーションを実現できますので、壁打ちやご相談があれば気軽にお声掛けください。
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最後にEventHubが掲げているMissionを引用して終わりたいと思います。
日常を超えるつながりで世界をひらく
Empowering connections that matter
本記事ではイベントマーケティングオペレーションによって、イベントの効果を最大限に追求できる旨を書かせていただきました。
ただ何よりもイベントをきっかけに人と人が偶発的に、かつ然るべくして出会うことができる。これまでには起こり得なかった新たな可能性がひらかれる。これこそがイベントにおける一番の醍醐味だと考えています。
主催者、支援関係者、参加者、出展者、ゲスト・登壇者など、参画するすべての人が、「イベントに関われて良かった」と思える体験を実現する役割も、イベントマーケティングオペレーションは担っているのではないか?そのような想いをもって今回のテーマに向き合いました。
今後も私個人として、事業としてイベントマーケティングの価値と、最適な仕組みづくりに努めていきたいと思います。
EventHubでは、各ポジションの採用活動を強化しています。ご興味がある方はぜひご連絡ください!
明日はEventHubのプロダクト開発を長きに渡って支えているエンジニアの勝田さんです。お楽しみに。