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【テレビCM界という正義】日本にも、世界に繋がっている業界がある
アーティストが活動する業界の大多数はローカルであり、世界には通じていない。どれだけ努力しようとも地位を上げようとも、日本国内限定である。このトピックでは、「世界に通じている数少ない入り口」を、知ることができる。せいぜい40年間の現役時間を日本国内限定で消費し続けてタイムアップ目前なアーティストの、ために書く。
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アーティスト情報局:太一監督
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日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
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『 世界と日本のサイズ比較 』
その業界、世界には繋がっていない。
そこに疑問を感じないアーティストは、Netに繋がっていないPCを想像してみるといい。そこに価値など、主張する異議も無い。世界に繋がらないならその業界で活躍する意義など、ない。異論やお叱りも日本限定なのだから、気にするまでもなく。
日本の地上波テレビCM界以上に上質な映像界は、世界に存在しない。サイズやマーケットでは比にならないながらにその緻密なクオリティーは、突出している。ハリウッド超大作映画の撮影現場をたとえて巨大バーベキューなら、日本の地上波CM界はまるで繊細な和菓子だ。
そこで、日本に入っていないニュースをお知らせしておこう。
■ 最新国際ニュース:流動するテレビ広告:視聴者の習慣の変化とニールセンの激変
視聴者が放送局のエンターテイメントを捨ててストリーミングを利用する傾向が強まり、ニールセンは測定基準のデフォルトとして疑問視され、ハイテク企業はかつてリニアテレビに使われていた広告費を吸い上げている。
テレビ局の経営者たちの話を聞くと、広告ビジネスはこれ以上ないほど好調だそう。Fox Corp.のCEOのLachlan Murdochが語る。「市場は、とてつもなく強い」ディスカバリー社は「史上最も成功したアップフロント」と称し、NBCユニバーサル社は2桁の伸びを誇示した。しかし、これらの言葉は、消費者や企業がリニアテレビからストリーミングへと移行する中で、移行期にあるビジネスを覆い隠している。
メディアエージェンシーのZenith社によると、2021年には市場が4%縮小すると予想されている。テレビの巨人の大きな利点は、品質と規模。EDOのCEOであるケビン クリムは次のように述べている。「質の高い番組の広告には大きな需要があり、数秒でスキップできるソーシャルメディアとくらべて、広告をスキップすることができないとしたら?広告主はそれを喜ぶのです」
広告分析会社Cross Screen Media社のCEOであるMichael Beach氏が断言する。「ストリーミングによる1時間あたりの広告収入は、現在のリニア番組の収入をはるかにしのぐものになると確信しています。数年で」
デジタル広告会社AcuityAdsの最高戦略責任者であるSeraj Bharwani氏は言う。「テレビ広告業界は流動的な状態にあります。視聴者の習慣が変わり、測定方法が変わり、すべての原動力となる技術が変わっています。しかし、伝統的な企業には重要な利点があります。それは、良い番組を作る方法を知っていることです。一度に多くの人々にメッセージを届けようとするマーケターにとって、これほど投資効果の高い場所はありません。クリムは、「質の高いテレビ番組が、遠い将来にわたって広告を出すのに最適な場所の1つであることは避けられません」と言う。 - OCTOBER 12, 2021 THE Hollywood REPORTER -
『 ニュースのよみかた: 』
テレビコマーシャル収益が激増中だが、視聴者の観賞習慣激変で状況は絶望的、でもやっぱり良質な番組を創れるテレビは将来も強いことは変わらないだろう、という記事。
多様性を象徴する実にあいまいな内容が、興味深い。
『 国内で終えるか、世界を観るか 』
世界が一時停止し、人類の価値観が一変した現在に求められているのは、虚飾を排した“本質”。ともすれば非効率の先にある徹底した洗練こそが、注視されている。
ここ「アーティスト情報局」でシェアされるのは理想や自己啓発ではなく再現性のあるリアルであるわけでたとえば日本の地上波CM界で27年を生きた我々は他国の最先端に、驚いたことが無い当然に、有利な位置から活動できている。ハリウッドはパートナーであり、ロンドンは同士、フランスが友人で、日本がホームである。他国にできることは、我々にもできる。実はそれ、我々が特別に優れているわけでは無く、国外で企画を進めている、ただそれだけのことだ。誰にでもできる。
しかも、
日本にしかできないことが、我々には選べる。
国内限定で活動する意味を、みつける方が難しい。
『 日本という有利 』
“言語の壁”は、防衛にも機能していることに気付いているだろうか。
日本人の多くは言語の問題を抱えて世界進出を躊躇うことが多いだが一方で、“言葉の壁があるから侵攻できない他国業界”が存在しているのも事実。
欧米の強力な映画界が日本マーケットを奪取していないのは、言葉の壁による、方法収集不足による。国際マーケット第二位の中国が日本マーケットを制覇できていないのは、日本がまだ中国コンテンツに憧れていないためだ。
日本語を駆使して日本で活動しているアーティストは、特権階級にある。世界に出て仲間を創ればその次点で、圧倒的な勝ちフェーズにある。
失敗を気にする必要はないどうせ、
あなたの現役時間は護るほど残っていない。
そうそう、引退試合のピッチャーは怪我を気にしないそうだ。当然だ。
『 編集後記:』
個展開催後に渡米してプリプロダクション(撮影前準備)の続きに着手しようとしていたが一足遅く、ハリウッドのクルーたちが現れた。個展会場に。
撮影監督のエージェントとスタジオの代表自らが、お菓子を差し入れてくれた。世界一時停止はさておき“プリプロ一次停止”を決断したのは自分であり、そんな状況でアーティストのGINZA個展を開催したのもまた。ハリウッドの情報伝達は早く、フットワークは軽い。
気がつけば世界スピードに遅れている自身に気付かされたそれよりも、たったの一言もスケジュールに言及することなく個展会場を後にした彼らの想って背を汗が伝う。先にロンドンへサウンドトラックの会議に行ったらさすがに、怒るだろうか。
国境も常識も無い絶対的な自由というルールに溺れることなく、映画製作の現場へ帰るとしよう。では、また明日。
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