🔴いつも大安吉日15　〜ぼくらはみんないきている〜

【ぼくらはみんないきている】

何日か長野を離れてた
群馬と埼玉で伐採仕事があった

いつもと変わらない木を伐ることのまわりでいろんなことがあって、木を伐ることもまたひとあじちがう味わいがあった

おおきな杉をたおした

1度上の方を伐って低くなっていたけやきの木もたおした

片付けを手伝ってくれるおじさんやおばさん

薪を取りにきたり、ふらっと寄って手伝いをしてくれる仲間

お茶の時間も昼ごはんも近くで採れたお手製の季節の恵みをたくさん用意してくれたばあちゃん

現場の横の馬小屋では満月に仔馬が生まれた

つぎのつぎの日にはまた仔馬が生まれた

地続きのせまいこの範囲であたらしい命が生まれ、その土地で長いこと暮らしてきた人の話しを聞き、その土地の季節を味わった

ずっとこの場所に立ちつづけたみんなが小さいころからあった木

たおした木のいちばん先端には伸びはじめた小さい枝がもちろんある

成長はわかりづらいけど百五十年を越える大木もまだ広く大きくなっている

逆に生まれたばかりの仔馬はすぐに歩いて、すぐに小走りしていた

あっという間に親馬と同じような大きさに育つんだろな

目でみてわかる早い成長

ばあちゃんは自分よりずっと若いぼくやおじさんたちの話しを「へぇー、そぉーなのかい、うんうん」と言って聞いている

ぼくの生きかた

それぞれの歩幅でみんな歩いてる

一歩進んで二歩下がることもあった

チャレンジしてみたけどできなかったこともあった

むずかしいと思ったことがサクッとできたこともあった

もう歩けなくて立ち止まることもあった

ケツを叩かれて走らなくちゃいけないときもあった

自分のペースで進みつづけたことももちろんあった

みんないまを生きてる

こどものペースやまわりのペースが自分とちがって嫌になることがある

仕事でも「なんでこうしてくれないのかな」って思うことがある

イライラしちゃうことがある

自分が基準で自分が正しくて相手がまちがってるって思っちゃう

これは疲れる

夜寝る前に思い出して「ふぅーっ」とため息をついて凹む

これで余計に疲れる

これはよくない

みんなみんなペースも価値観もちがう
ぼくはぼくできみはきみ

そこを意識していても感情にやられる

そうかぼくはそんな人間なんだ

まず自分をみてみて「こういうところでぼくはイライラするんだないつも」とそのままをみてみる

落ちついてから「イライラしてたらなにが起きるんだ」や「なくしてしまうものがあるか」を考えてみる

そして自分はそのどっちがいいんだ

ぼくはぼくの人生を楽しむために時間を使いたい

限られた時間を凹むことにはやっぱり使いたくない

ひさびさに見た夕焼けがきれいだった

こんな時間をいっしょに過ごそう

何日かぶりに見るうちの赤ん坊はまた大きくなってた

みんな生きてるんだよな

五穀豊穣　
子孫繁栄　
大安吉日や　さかいひろし

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