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農家の『優れるな異なれ』

◎「優れるな異なれ」は人生の真髄をついた言葉これは「競うな、異なれ」とも言い換えることが出来る。

例えば前田祐二氏の例で言うと、
・英語が話せる人は山ほどいて(そもそもネイティブと競っても…)
・投資の知識に精通している人も、山ほどいる
人間って無意識に「もっとできる誰か」と競っているようなところがあるんですよ。
「頑張るだけでは限界がある!?もっと、できるようにならないと」とこういって、人は頑張りがちなのですが、結局どこでも上には上がいるんですよね。もちろんやるほど上へはいけるのでしょうが、永遠のラットレースで達成感は感じにくいものなのです。だからこそ、「異なり」で勝負するっていうのは、とても理にかなった考え方だと思うんです。

◎競うのではなく、どこに「価値」をみつけるか

自分の場合農業を正業としていますが、ほんとにピンキリの世界なのです。大きく100hも所有する大農家もいれば、家庭菜園をしている方もいるわけで、その世界の最高峰を目指すなら、一生分の時間を捧げる覚悟がないと、たどり着けないのだと思います。

「すぐれるな、ことなれ」

私は東京生まれ東京暮らしで、突出した才能があるわけでもありません。でもいくつもの仕事に携わってきて、「自分が貢献できる場」もたしかにあるわけです。それでも、やり続けられるのは、

・沢山の食を通じて長年積み重ね揉まれてきた生きる経験
・死んだ祖母に10歳から言い続けられた『客観視しなさい』から学んだ全体的に物事を見ることによる眼力
・プライドや見栄を一切持たない戦略力
・毎日自然から学んで積み重ねて身につけた、自然界の全体像を把握する力
など、皆が持っているような、当たり前のものを色々組み合わせて独自の価値としているからだとおもいます。
ひとつひとつをみると、より優れた人はたくさんおり「突出して優れている」というわけではないのです。(できたらいいのですが自分自身が納得してようやく理解できるタイプでして….)

◎スキルは組み合わせることで、価値はぐっと上がる

優れるな、異なれ

ひとつひとつをみると「最も優れている」わけではない。

でもこれらを組み合わせると、

・地元の人間ではないので携わる田畑は全て1から条件を見なくてはならなかったのでどんな田畑でも対応できる
(微妙な条件でも見抜ける)柔軟な農家という
他とは異なるポジションがうまれるのです。

・農作物を物凄く上手に作る人も、大規模面積をこなしてきた人もたくさんいるのですが、組み合わせると母数がぐっと減るのですね。そこにニーズがあるかぎり、誰と競ったりするわけでなく、それを「自分の価値」として、動くことで対価にかえることができるのです。

◎異なりで勝負すると「自分らしさ」が生まれる

もう少し、かんたんな例で説明してみたいとおもいます。ネギ畑には、同じようなネギがたくさんありますよね。

でもたとえば、

甘みが3倍のネギだったり、
形が素敵だったり、
色がおいしそうだったりすると、
他のネギより、際立って見えるはず。何が一番ではなく、「異なり」で勝負していくと、「自分らしさ」の延長で突出していくことができるんですよね。

◎「優れるな、異なれ」という思考とは

他人と比べて一喜一憂することがなくなり、
自分の好きなことを発見し、
自分らしく生きていくことでストレスから解放されるようになるということですね。

辛かったときって「もっとできるようにならないと」って、見えない誰かと競っていたように思いませんか?
そもそも何と競っているかよくわからず、指標があるわけでもないので、いつも自分は劣っている感じがして落ち込んでいたんですね。

でも「優れるな、異なれ」という考えに出逢って、「自分達にしか出せない価値と味がある」と思うと、今やっていることに対し気持ちが楽になって、これからやることに対してもワクワクしてきたのです。

最後に、「優れてるから稼げる、いい生活ができる」のではなくて、「自分が好きなことをとことん突き詰めていった先」に、やりたいことや、心豊かな生活というのが待っているんじゃないのかな、とも想いました。
※それで生活が成り立つかはあなた次第です!

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